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渡部亮次郎のメイル・マガジン 頂門の一針 第864号
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小沢の変身は無理(平井 修一)
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昨日の党首討論を聞いていたが、小沢ジチロウはかなり疲れているよう
だった。「自分も民主党も変わらなければ生き残ることはできない」と
小沢は民主党代表就任時に「変身の決意」を語ったが、党首討論で、ソ
フトに民主党の年金改革構想を説明している姿は、かつての傲慢、辣腕
からは確かに「変身」しているが、人間の本性は1年そこらで変わるもの
ではない。
小沢は討論や話し合いなんか大嫌いなタイプだ。それがジェントルマン
を装うのだから、心の中ではウンザリしているはずだ。無理を重ねてい
るのだろう、顔つきや話し振りに生気、精気が感じられない。
産経新聞の大島信三論説委員がブログで面白い論評を披露している。
題 して「小沢一郎さんの耐えがたき懊悩」(2007/07/10 10:47)
さすがに分析は鋭い。
<小沢一郎さんには、どうも精気が感じられない。そのうえ、つぎの参
院選で負けたら、政界から引退するという。なぜ、いわなくともいいこ
とを宣言してしまったのだろう。・・・
思うに、小沢さんは、心の奥深くでは、政治生活にかなり絶望している
のではないか。・・・
飛ぶ鳥を落とすほどにときめいていたころ、小沢さんの言動のひとつひ
とつが政治であり、政策となっていた。したがって、みずから総理大臣
になる必要もなかった。・・・
衆院を解散に追い込まない限り、あと数年は待たなければならない。今
回の参院選に圧勝しても、真の勝者にはなれない、というのは、いらだ
ちとなって心に沈殿する。小沢さんの、きりきりした切歯扼腕が伝わっ
てくる。>
「飛ぶ鳥を落とすほどにときめいていたころ、小沢さんの言動のひとつ
ひとつが政治であり、政策となっていた。したがって、みずから総理大
臣になる必要もなかった」なんていう見方は、政治音痴の小生はまず思
いもつかない。
プロというのはすごいなあと感心するばかりだが、昨日の小沢は安倍総
理からバッシングを受けているようで、なにやら気の毒な風だった。
小沢が自民党に残っていればとうの昔に総理大臣になっていたかもしれ
ない。それなのに小僧っこのような安倍に数字を並べられて押し込まれ
ているのは屈辱だろう。「おれはやっぱり裏で采配するほうがいい、表
は誰かやってくれ」と思っているかもしれない。
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自衛隊は姿勢を正せ
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加瀬 英明
市ヶ谷の防衛省正門の前を通ったら、ちょうど陸幕長を乗せた公用車が
出てくるところだった。フロントグラスのうしろに、赤地に4つ白い桜
が並んだ板が置かれていたので、そうだとわかった。
ところが、正門を抜ける寸前に、ハンドルを握っていた隊員の手が伸び
て、慣れた手つきで取り除いてしまった。
階級を車の前部に表示するのは、米軍を模している。旧軍では三角の
小 旗の将官旗か、佐官旗が車のわきにはためいていた。その旗を捲い
たの に等しかった。
東京では自衛官が遠慮しているので、街で制服の自衛官を見かける
こと がない。このような首都は、珍しい。日本では当たり前のことに
なって いるが、これは異常なことだ。
自衛隊が国民生活に融け込んでいない。
自衛隊は他国からの侵略に対して、日本を守るために存在している。こ
れは軍隊の役割だ。それなのに、いまだに鵺(ぬえ)のように正体が不明
で、曖昧な存在となっている。
今年も防衛大学校で、入校式典が行われた。五百旗頭校長が「式辞」
を 述べたが、自衛隊が弛緩していることを示したものだった。
防大のホームページによれば、五百旗校長は冒頭で「昨年八月に
着任し た私が防大教育を見て驚いたことがあります。
昨年の入学生のうち約3 分の1が泳げるようになり、8kmの
グループ遠泳を全員がこなしたこ とです‥‥
指導する先生にきいたところ、ゆったりと遊びを入れながら
合理的なプログラムをもって指導したとのことでした」と話している。
この人を私は知らないが、スウィミング・スクールの校長と勘違いして
いるのではないか。式辞のなかで国防に触れているのは、軍縮会議に
連 なることや、災害救護に言及しているから、そのなかに入るかもしれ
な いが、「将来の国防の任を担う若人の門出」と、終わりのほうで
「諸君 個々の志望動機が何であれ、国と国民の安全のため、
国防・災害救護・ 国際平和協力活動と拡がりつつある自衛隊の任務
を達成すべく」と述べ ているところだけである。
愛国心にも、有事の事態にも、日本人としての誇りにも、まったく言及
していない。どうして「国を守る」といわずに、まわりくどく「国と国
民の安全」というのだろうか。
それにしても、「諸君の個々の志望動機が何であれ」というのは、卒業
時に任官することを拒んで、税金ドロボウをすることを前提としている
のだろうか。これでは、入校生を愚弄している。かつての陸軍士官学校
や、海軍兵学校の校長が「諸君の個々の志望動機が何であれ」と
いっただろうか。情けない。
式辞というものも、幼稚園を思わせる。軍学校であるのなら、「訓辞」
といってほしい。
先日、ある会合で空幕長の挨拶を聞く機会があった。「防衛省に勤務を
しておりますーーです」といって、自己紹介した。私は耳を疑った。ア
メリカでさえ、空軍軍人であれば国防省とはいわずに、空軍というもの
である。
私は防衛省の応援団員を自任しているが、防衛省の広報機関紙の
名は 「MAMOR」である。きっと、「守る」を捩(もじ)ったのだろうが、
不見識 だ。
日本を守るのであれば、国語や、文化を守ることにも努めねばならない。
改題するまでは、「SECURETARIAN」(セキュレタリアン)といった。英
語にもない、奇怪な造語だった。鵺のような体質をあらためてほしい。
(鵺=ぬえとは伝説上の怪獣。転じて正体不明の人物や曖昧な態度
に言 う。広辞苑) (2007,7)
下の記事は、すでに「安い。だけど危険」 のタイトルで、
紹介済みですが、
もう一回読んでみる?↓
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世界に拡がる中国不安
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成19年(2007年) 7月11日(水曜日) 貳
通巻第1859号
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中国、食品薬品安全管理の責任者を死刑に処したが
のは中国産食品、薬品、魚介類への不安
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6年前、即ち2001年5月、その企業の株価は3320円と絶頂をつけた。
ことし、5月31日、同社の株価は5分の1、635円という上場以来の最低
値をつけた。
海老と鰻の売り上げ日本一、「加ト吉」の株価である。
米国が中国産の鰻、海老、なまずの輸入を全面的に禁止した。となると
米国の漁業はうれし涙で復活した? 逆である。
すでに10年以上前から、海老はタイ、インドネシア、エクアドルから米
国市場に溢れていた。市場の8割が外国産だった。
昨年統計で米国市場に流通した92%の海老は、外国産だった。輸入
海老 の主力は中国産に置き換わっていた。
環境は大きく変貌していた。自国の水産業が衰退していたのである。
米国では安価な輸入魚介類に押されて、漁業従事者の3分の2が
廃業し、 残っているのはほとんどが零細の養殖業者、漁業担当者。
釣り師となっていた。
残りは輸入業、保冷倉庫、運搬、仲買人などの「商社業」にシフトされ
ていた。
悲鳴を挙げているのは漁業関係ばかりではない。
毒入り加工食品を扱った輸入業者は、倒産の危機に瀕している。まった
く売れないのだ。
4年前、SARS騒ぎは航空業界と旅行代理店を直撃した。北京、上海
便はジャンボ機に数人の客しかいなかった。
2年前、鳥インフルエンザ騒動では鶏肉の価格が暴落した。養鶏業者の
いくつかが倒産した。
前者の期間は小生自身、中国取材を2ヶ月延期したし、後者の発生時に
は中国で鶏肉を食べなかった。
全米主要紙にでた漫画の一コマ。
中華料理レストランで席に着いた白人客がメニューを看ながら聞いてい
る。
「この“甘くてすっぱい”料理って何かね?」
「安い。だけど危険」
と伝票を手にした女主人が平然と答えている。
▼騒ぎはEUに飛び火しつつある
EU委員会は中国からの歯磨き粉にダイエチレン・グリコールが混入さ
れていると正式な警告書をだした。 とくにイタリアとスペイン当局は
「混入されているケミカルはパナマで発見された風邪薬の混入物と酷似
している」とした。(ヘラルドトリビューン、ロンドン発。7月11日)
ただし両国は、まだ販売禁止命令をだしていない。
同日、北京では「販売されているガロン缶のミネラルウォーターは半分
がニセモノ」と発表し、さらに先に死刑判決がでていた食品検査責任者
の鄭某を処刑した。