重い罰から逃れようという言い訳
山口県光市の母子殺害事件をめぐる差し戻し控訴審の第2回公判で、
元会社員の男性被告(26)=事件当時(18)=に対する被告人質問の
主なやりとりは次の通り。
《被告は紺色のジャケットに白いズボン姿。質問は排水の点検を装い、
被告が本村さん宅に上がった場面から始まった》
弁護人「作業が終わったと告げたら、弥生さんは何と言ったのか」
被告「『ご苦労さま』という趣旨のことを言ってくれた」
弁護人「それを聞いて、どういう気持ちになったのか」
被告「とにかく甘えたいなという気持ちを持った。
頭をなでてもらいたい気持ち。それで、弥生さんの後ろに回りこんで
抱きついた」
弁護人「弥生さんはどう反応したか」
被告「抵抗するとは思っていなかったのに、立ち上がろうとした。
お母さんに嫌われたような感覚になった」
弁護人「『お母さん』とは」
被告「中1のときに亡くなった実母。弥生さんを通して、
実母の姿をみていた」
弁護人「それで、どうなったのか」
被告「弥生さんと一緒にあおむけに倒れてしまった。
手足をばたつかせていたのを押さえようとしたら(プロレスの技の)
スリーパーホールドの形になった」
《席から立ち上がり、身ぶりも交えて説明する被告。
傍聴席の遺族からはため息が漏れた》
弁護人「弥生さんはどうなったか」
被告「無我夢中でいたら、動かなくなった。
『なんてことをしてしまったんだろう』と呆然(ぼうぜん)とした」
弁護人「その後で覚えていることは」
被告「背中に強い痛みを感じて振り返ったら、弥生さん、つまり
お母さんが何か光るものを振り上げていた。
振り払おうとして、弥生さんを下にして倒れた」
弁護人「どう思ったか」
被告「弥生さんにお母さんのイメージを抱いていたので、
信じきれない思いになった」
弁護人「それからどうしたのか」
被告「弥生さんを押さえつけていたら、徐々に力がなくなって
動かなくなった。それでも、さっきは気絶していた弥生さんから
反撃されたので、押さえ続けていた」
弁護人「どうなったか」
被告「視線を向けたら、弥生さんののどを僕の手が押さえていた。
信じられない状況に陥ってしまった」
《検察側は被告が弥生さんに馬乗りになり、首を絞めて殺害したと
主張。これまでの判決も、検察側の主張通りに認定している》
弁護人「乱暴しようと思わなかったか」
被告「全くない」
弁護人「その後は」
被告「粘着テープを取りにいった。
お母さんが変貌(へんぼう)するのを止めるため、手を縛ろうと思った」
弁護人「『変貌』とはどういうことか」
被告「お母さんに何かがとりつくような感じ。
お母さんは暴力をふるわないし、抱きとめてくれる存在なのに」
弁護人「それからどうしたのか」
被告「弥生さんの服を胸のあたりまでずらし上げた」
弁護人「なぜそんなことをしたのか」
被告「女性なので、恥ずかしがって反応するだろうと思った」
弁護人「この時点で弥生さんが亡くなっているとは思っていな
かったのか」
被告「思ってないし、思いたくなかった」
弁護人「その後、弥生さんの胸を触るなどしたのはなぜか」
被告「赤ん坊に戻りたい心境だった。反応を示してほしかったが、
それ以上に甘えたかった。その後で、亡くなっているのに気づいた」
弁護人「そのときに赤ちゃんの姿が目に入ったのか」
被告「泣いているのに気づいた。泣く原因を作ったのは自分なので
あやそうとしたが、弥生さんを死なせてしまった直後で力が入らず、
赤ちゃんは頭から落ちた」
《これまでの判決は、被告が本村さんの長女、夕夏ちゃん=当時11カ月
=を頭から床にたたきつけたと認定している。
この日の尋問はここまでで終了。被告は退廷時、遺族らが座る傍聴席に
頭を下げたが、視線を向けようとはしなかった
》http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/59125/
山口県光市の母子殺害事件で、殺人などの罪に問われ、
最高裁が1、2審の無期懲役の判決を破棄した元会社員の男性被告(26)
=事件当時(18)=に対する差し戻し控訴審の第3回公判が27日午前、
広島高裁(楢崎康英裁判長)で始まった。
前日の第2回公判に引き続き被告人質問が行われ、被告は本村弥生さん
=当時(23)=の遺体に性的暴行を加えたことについて
「生き返ってほしいという思いだった」と供述した。
被告は弁護側の尋問に「お母さんに助けを求める心境で弥生さんの
遺体に近づき、性的暴行を加えた」と供述。
理由については伝奇小説に、同様にして死んだ女性を復活させる儀式
の場面があったから、とした。
また、長女の夕夏ちゃん=同11カ月=を死亡させた状況については「
はっきりしない」としたが、遺体を押し入れの天袋に入れたことは「
ドラえもんの存在を信じていた。押し入れに入れれば、ドラえもんが
何とかしてくれると思った」と説明した。
弁護側の最後の質問では「弥生さんも夕夏ちゃんも殺害しようと思った
ことはない」と改めて殺意を否認。
検察側の主張は「事実無根」と主張した。
続いて行われた検察側の尋問では、最高裁に提出した上申書や
差し戻し審に向けた鑑定人との面会で、犯行状況について被告人質問と
は異なる説明をしたことを追及されたが、「自分の記憶を精査してきた。
今回、法廷で話したことが真実に最も近い」と述べた。
被告は差し戻し前の1、2審では起訴事実を全面的に認めていた。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/59312/
山口県光市の母子殺害事件をめぐる差し戻し控訴審の第3回公判で、
元会社員の男性被告(26)=事件当時(18)=に対する被告人質問の
主なやりとりは次の通り。
《被告は26日と同じ服装。尋問は前回公判
の続きから再開された》
弁護人「その後、再び赤ちゃんをあやそうとしたのか」
被告「抱っこしたのだが、へたりこんで赤ちゃんを床に下ろした」
弁護人「それからどうしたのか」
被告「ポケットに手を入れたら、ひもが入っているのに気づいた」
弁護人「それを赤ちゃんの首を絞めるのに使ったのか」
被告「分からない。首にひもが巻かれていたことは逮捕後知った」
弁護人「赤ちゃんが亡くなったことは事件当日に認識したのか」
被告「はい。深い絶望に陥って、赤ちゃんを押し入れの上の天袋に入れた」
弁護人「なぜ天袋に入れたのか」
被告「今思うと幼いのだが、ドラえもんの存在を信じていた。
押し入れに入れれば、ドラえもんが何とかしてくれると思った」
弁護人「その後、どうしたのか」
被告「弥生 さんにハイハイするようにして近づいた。
お母さんに助けを求める心境だった」
弁護人「近づいて何をしたのか」
被告「乱暴した」
弁護人「亡くなっているのを分かった上でなぜ乱暴したのか」
被告「生き返ってほしいという思いだった」
弁護人「どういうことか」
被告「山田風太郎 の『魔界転生』という本に、そういう復活の
儀式が出ていたから」
弁護人「乱暴した後、どうしたのか」
被告「弥生さんを押し入れに入れて、座布団を何枚か上に乗せた。
布団をかけてあげるような気持ちだった」
弁護人「その後、本村さん宅を出るときに持って出たものは」
被告「粘着テープとペンチ、スプレー 」
弁護人「でも、粘着テープと思っていたものは何だったのか」
被告「(弥生 さんの)財布だった」
《これまでの判決は、被告が遺体を押し入れに隠した上で財布を
盗んで逃走したと認定している。
弁護側の最後に、主任弁護人が供述内容を確認した》
弁護人「弥生 さんと夕夏ちゃんを殺害しようと思ったことは」
被告「ない」
弁護人「死んでもいいと思ったことは」
被告「ない」
弁護人「昨日と今日、聞いた通りか」
被告「はい」
《続いて検察側が尋問》
検察官「弥生 さんの口と手に粘着テープを張ったと供述していたが、
遺体の写真をみると、鼻にも張られているが」
被告「張った覚えはない」
検察官「最高裁 に提出した上申書や鑑定人への説明は、
今回の被告人質問と同じ内容か」
被告「ちがう。上申書を出したのは1年前だが、この1年、
記憶を精査した」
検察官「上申書ではどう説明していたのか」
被告「法廷で話したことが真実に最も近い」
裁判長「質問に答えなさい」
被告「覚えていない」
《検察側の尋問は30分足らずで終了。昼の休廷をはさんで
裁判官が尋問した》
裁判官「遺体に乱暴した後、脈を確認したりはしたのか」
被告「いいえ」
裁判官「生き返らせようと乱暴したのに、実際に生き返ったか
確認しなかったのか」
被告「はい」
裁判官「なぜ確認しなかったのか」
被告「分からない」
裁判長「『魔界転生』を読んだのは、単行本か文庫本か」
被告「覚えていない」
裁判長「自分で買って読んだのか」
被告「覚えていない」
《被告人質問は終了。その後、証人尋問が行われている間、
被告は後方の被告人席にじっと座っていた》
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/59373/
重い罰から逃れようという言い訳は見苦しいだけ。
こんな風に批判している人がいました。↓
ドラえもんの話だけみると加害者が頭が弱い人だったと誤解されるかも
しれませんが
それこそ弁護士の意図するところです。
これほど大騒ぎになったのは、今回のドラえもん発言と、
かつての加害者の発言からわかる人となりとの、余りのギャップの
大きさであり、
つまりは、弁護士の稚拙かつ歪曲に満ちた弁護行為が
非難されてる訳ですから。
※元少年が知人に出した手紙など
・「無期はほぼキマリ、7年そこそこに地上に芽を出す」
・「犬がかわいい犬と出合った…そのまま『やっちゃった』…罪でしょうか」
・『もう勝った。終始笑うは悪なのが今の世だ。私は環境のせいにして
逃げるのだよ、アケチ君』
・『オレ自身、刑務所のげんじょーにきょうみあるし、速く出たくもない。
キタナイ外へ出る時は、完全 究極体で出たい。
じゃないと二度目のぎせい者が出るかも』
・(被害者に対して)『ま、しゃーないですね今更。
ありゃー調子付いてると僕もね、思うとりました。』