亡国の食糧自由貿易論(ロシア政治経済ジャーナル)
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一番下のようちゃんの意見だけ読んでください。by日本のお姉さん
★亡国の食糧自由貿易論(ロシア政治経済ジャーナル)
2040年8月15日 二つの危機到来!
ついに来たか!」松本の別荘でニュースを見ていた浜田は叫んだ。
NHKのアナウンサーは、「アメリカとオーストラリアが、日本への米の輸出を一時停止した」ことを報じている。
浜田は、大手商社・丸丸物産を今年定年退職し、現在は農業を営んでいる。浜田が丸丸に入社したのは2002年。日本経済は90年代の暗黒時代を越え、ようやく上向き始めた頃だった。彼はその後、中国、ロシア、インド、ブラジル、いわゆるBRICs諸国を中心に様々な事業に関わってきた。通信インフラ、石油ガス、百貨店、IT等々、儲かることはなんでもやった。そんな浜田が、なぜ退職後農業をしているのか。
実は、ずっと以前から「老後は農業をする」と決めていたのだ。きっかけは、20代の頃読んだ、モスクワ在住「北野何某」の本。その本は一見過激だが、熟読すると極めて論理的に思えた。彼の人生に影響を与えたのは、二つの予測。第1に、食糧危機が来る。 第2に、エネルギー危機が来る。著者の結論は、1、食糧自給率を100%にすること 2、エネルギー自給率100%を目指すこと。
当時27歳だった浜田は、正義感の塊だった。それで、総理大臣のメルマガ「タイガーハート」に投稿したり、メルマガを発行し北野何某の主張を伝達してきた。ところが、事態は全く逆の方に進んでいく。政府は「日本の農業生産性は低く、国産品価格は国際水準で異常に高い。消費者は著しい犠牲を強いられている」とし、「食糧自由貿易論者」の主張に従った。日本の食糧自給率は、05年の40%から40年には5%まで低下。田畑はアパートと荒地になった。さらに政府は、「日本と中東の関係は良好であり、資源供給に不安はない」とし、新エネルギーの普及推進や供給元の多角化を怠った。石油価格は著者の予想どおりグングン上がり、現在ではバレル300ドルする。
浜田は、政府高官の発言を聞くたび胃が痛む。
奴らはバカなのか?」それとも、「アメリカの命令なのか」と深刻に悩んだ。「ひょっとしたら、世界的秘密結社が日本壊滅を狙っているのか
?」と疑ったりもした。30代の半ば、浜田は怒ることをやめた。「政府はアテにならない。自分と家族が生き残る算段をしよう」北野何某の本を久しぶりに引っ張り出し、考える。結論はすぐ出た。「食糧危機が来るから、自給自足できるよう農業をしよう。エネルギ
ー危機が来るから、風力発電と太陽光発電の機械を買おう」丸丸で世界を飛び回りながらも、浜田は着実に計画を実行していった。
30代、40代は蓄財と投資に励んだ。世界を飛び回る彼は、もっとも利率がよく、安全な銀行を知ることができた。それに、国の発展段階で、どの分野に投資するのがいいか理解できた。50歳までに十分な資金を貯めた浜田は、松本市の外れに別荘を建て、
大きな土地を購入。屋根の上には、最新型の風力発電と太陽光発電の機械を設置した。また、土地のほとんどはビニールハウスにし、これも風力と太陽エネルギーで、常に最適な気温を保てる設備を整えた。浜田は50代、週末のほとんどを松本で過ごした。妻のいずみ、二人の娘も空気がきれいな別荘が気に入っている。彼は、ゆっくりと着実に有機農法・無農薬農法の勉強を進めていった。この頃既に、輸入食糧品の値段はグングン上がっていったが、日本の農地はすっかり荒廃してしまった。また、エネルギーの値段も上がっていった。
浜田は55歳をすぎた頃から、別荘の地下室に食品の備蓄を始めた。米、乾パン、スパゲッティ、缶詰、塩、砂糖等々。さらに収穫で余った
分は、全て瓶詰めの漬物にした。2040年8月15日、「アメリカとオーストラリアが米の禁輸」を発表。
日本政府は抗議したが、両国政府は「自国民を食べさせることが最優先」と一蹴した。政府はやむを得ず、タイやベトナムに米を売ってくれるよに頼んだが、拒否された。 浜田は、先ほど見たニュースを思い出す。映し出されていたのは、全国で若者がスーパーを襲撃している映像だった。食糧危機・エネルギー危機。日本が長期的暗黒時代に突入したことは、誰の目にも明らかだ。浜田は、東京で仕事をしている娘たちに電話していった。「仕事はいいから、松本に来なさい」そして、両親も呼び寄せた。2041年、彼が農業をしていることを知っている知人、友人たちから「助けてくれ!」「食べ物をわけてくれ!」というメールが殺到している。 かつての上司伊東、部下の藤井、遠藤、田中などからのメールもある。
メールを読みながら、浜田の良心がささやいた。おまえと家族だけ助かればいいのか?」彼はしばし瞑目した後、良心に問うたが、すぐ答えは出た。それも、しゃあない」彼はコンピュータの電源を切った。
▼食糧安保論と食糧自由貿易論
皆さん、日本の食糧自給率は約40%で、先進国中最低という話を聞いたことがあるでしょう。(例えば、フランスは約140%、アメリカ110%、ドイツ90%、イギリス70%。)この現状に対し、大きく二つの立場があります。
一つ目は、食糧安保論。有事の際、食糧輸入ができなくなる可能性があるから、自給率を高めるべきだ」という立場。
二つ目は、食糧自由貿易論。「日本の農業は生産性が異常に低い。国産の食品は外国産より何十倍も高く、消費者は著しい損害を被っている。補助金まみれの農業をつぶしても、外国からの安い食糧で食っていける。自由貿易万歳!」という立場。
どっちが正しいのでしょうか?私は、食糧安保論絶対支持です。とはいえ、今までの食糧安保論者の根拠が、イマイチなんですね。
有事の際というのは、「戦争」とか「経済封鎖」とかをイメージしているのでしょう。私は、「戦争の可能性は全然ない」とは思いませんが、大部分の日本人は「ありえない」と考えているでしょう。違うのです。もっと説得力のある理由がある。食糧自由貿易論者の根拠は、「輸入品の方が安いから」という一点につきます。しかし、これには二つの大前提がある。
第1に、これからもずっと輸入品は安い。第2に、これからも食糧の供給が需要を上回りつづける。この二つが成り立たなければ、輸入品の値段が
上がること、供給が不足することもあり得ます。実際はどうなのでしょうか?簡単なことなのです。難しい数式も何もいりません。
世界の人口は1950年、26億人。それが99年には60億人になった。50年で倍以上増加しています。そして、現在も世界人口は年間8000万人のペースで増え続けているのです。これは、「地球よりも重い命」が増えている喜ばしい出来事。しかし、胃の数が年間8000万個増えているともいえます。人口は今後どうなっていくのでしょうか?アメリカ商務省の予測では、2013年に70億人、27年に80億人、45年に90億人を突破します。この数字を見ただけでも、自由貿易論者の「輸入品は永遠に安い」という前提が疑わしく思えませんか?そればかりではありません。世界的に農業従事者の数は減少していくのです。
証拠もあります。06年1月25日の毎日。「〈世界雇用情勢〉サービス業が農業を上回る ILO報告
1月25日9時59分配信 毎日新聞
【ダボス(スイス)澤田克己】国際労働機関(ILO)は25日、世界の雇用情勢に関する年次報告書を公表した。報告によると、サービス産業の就労者数が昨年末に初めて農業を上回った。」昨年末の世界の就労人口に占める産業別割合は▽サービス業40%▽農業38.7%▽工業21.3%。10年前にあたる96年には、農業が43.1%、サービス業が35.5%だった。」(同前)
途上国では依然として農業の方が多いものの、東アジア(日本を除く)と東南アジア・太平洋地域では昨年末、農業がそれぞれ48.3%、47%で半数以下となった。その他の地域でも農業からサービス業へのシフトという傾向は同じ。サハラ以南のアフリカでも、昨年末までの10年間で就労人口に占める農業の割合は68.1%から63%にまで低下した半面、サービス業は22.9%から28.2%へ増えた。」(同)
経済が成長するにつれて、農業従事者の数は減り、工業・サービス業にシフトしていくのは世界的傾向ですつまり、「農業人口は今後も減少をつづける」という結論になる。この他、専門家は「耕地面積の減少」「土壌劣化による生産性の低下」「オゾン層破壊・酸性雨・温暖化等、環境問題による収穫高減少」等々の問題をあげています。しかし、これらの要因を詳しく説明するまでもないでしょう。単純に、需要は年間8000万人分増えていく。供給は長期的に減っていく。この傾向は、明らかです。それでどういう結論か?第1に、需要が増え供給が減れば、食糧価格は高騰していくでしょう。「外国産は安いから」といつまでもいっていられません。
第2に、需要がさらに増え、供給がさらに減れば、自国民を食べさせるために輸出を規制する国が出てくるでしょう。いくら金を積んでも買えない事態が発生する。つまり、自給率の低い国は餓死の危機に直面するということです。ちなみに、ベトナムは95年に米の輸出制限をしました。同年欧州は、小麦の輸出制限をしています。アメリカも73年に大豆輸出を一時停止したことがある。つまり、「食糧輸出を禁止する」というのは、過去にも例があり、夢物語」ではないのです。ところで、世界の大富豪たちは皆、今書いたようなことを知っているようです。
97年にあるアメリカ人大富豪から、「これから有望なビジネスは何だと思う?」と質問されました皆さんならどう答えますか?
そう、「ITです」と答えたでしょう。私もそういいました。するとその大富豪は、「これからは農業と水だよ」といいました。そして、私が書いたような解説をしてくれたのです。水については、「もう石油より高いだろ?」といいました。その後、ユダヤ人、ロシア人、華僑等々、いろいろな人種の大金持ちと話をしました。皆さん口をそろえて「これからは農業が儲かる」といいます。儲かるというのは、つまり食糧が不足し高く売れる時代が来るということ。ですから私は、食糧自由貿易論はトンデモナイ、「日本は自給率100%を目指すべき」と心から主張します。(つづく)
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ようちゃんの意見。↓
★ロシア経済ジャーナルの北野氏の 小説は予言とか予測では
無いでしょう! かつて,大阪万博を成功させ,通産省を退官してら
大臣にまで登り積めた男.小説家でもある,堺屋太一氏の
有名な著作「団塊の世代」という本が,30数年前に出ていた.
その本に書かれた未来日本のシュミレーションは事ごとく的中した.
1990年代の 団塊世代の リストラと 再就職難 そして
起きる若者の就職難, ニートの大量発生. 人口動態と世界の
経済循環のコンドラチェフ理論を踏まえて書かれていた.
私が今読んでる本は 服部真澄氏の「CMO 上・下2巻」
各¥1,600 新潮社発行 2003年です.
服部真澄・早稲田大学教育学部卒, 編集製作会社勤務後
「竜の契り」で 直木賞受賞後 作家活動,
フリライターとしてもノンフィクション・レポターでもある.
本の内容は 種などの分野でのバイオ農業の話・
バイオの種子が普及する,新種の寄生害虫が発生する
南米の農業作物が壊滅するところから ストリーは展開する・・・・・
やっと大正時代から 昭和時代前半の 日清戦争,日露戦争,
第一次世界大戦,アジア各地の事変,中国大陸での事変,
そして第二次世界大戦, 中国大陸内戦, インドネシア独立戦争,マ
レーシア独立戦争, インド・パキスラン分離戦争 フィリピン戦争,
インドシナ戦争 朝鮮戦争, ヴェトナム戦争 終結までの
旧日本軍兵士 数名の伝記を 西木正明氏がシリーズで7巻書いた
ノンフィクション・実話を読み終わってたので,
未来小説としての体裁で ありながら,資料・参考文献が大量に
裏に掲載されてる 本が大好きなので読み始めてる.
日本の昭和史や歴史は 司馬遼太郎, 童門冬木,新田次郎,
などや経済小説やなかなか面白くて勉強になる.
軍事部門も海外の傭兵部隊に所属してる作家も出て来て,毎日,
順繰り読んでるが,1日1冊しか読めないのは 仕事に行くから
無理ですが・・休日は,2冊は読める.
速読には定評があるし,記憶力が良いし,根からの本好きだから,
楽しめる.
しかし,人口はもう65億人を超えている.
悪くしたら1年に8千万人では無く 1億人ずつ増加すると言う統計も
ある.
バイオ燃料への穀物を転換する科学は,人類の驕りで 罰を受ける.
バイオ燃料への穀物を転換するという思想は, 反対です,
穀物は 多数の人口を養えるから,
水不足,食料不足は このままの無策では 到来する確立が
高いと思います. 堺屋太一氏の小説と同じように実現する
可能性がある.
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聖書の預言では小麦、手のひらいっぱいが一ヶ月の給料分になると
いう未来の預言があります。ワインとアブラは、安く手に入る。
野菜の種の事ですが、日本は野菜の種を全部外国から仕入れている
そうです。野菜の種は一度きりしか使えないので、(蒔いた種から
次世代の種は取れないように遺伝子を操作してある。)毎年外国から
種を買わないといけない。もしも、種を売ってくれなくなったら日本には
日本の在来種の野菜の種しかなくなるんです。
外国の種は安いから、全部外国製になってしまうんです。
大丈夫かなあ、日本の農業は、、、。
今のままでは、食料問題だけで、日本は戦争をしなくても、外国に
負けます。自給率100パーセントに近づけないと、危ないって、
わたしが子供の頃からみんなが言っているのに、日本って、どうして
こんな国なの?危機管理ゼロ。
地球温暖化の危機も、わたしが高校生の時から科学者が警告して
いたのに、地球の人間は何の手だてもしてこなかった。せいぜい
オゾン層の保護のために、フロンガスを使わないようにしようと先進国
が決めただけ。
せっかく日本が頑張って光化学スモッグが出ないように公害対策を
とってきたのに、チュウゴクのせいで、日本の都市が光化学スモッグや
黄砂に見舞われている。
もっと日本のトップは、自覚を持って「生き残り」を計らないといけない
と思う。地球を汚すダメな国にも、ガンガン文句を言って光化学
スモッグを日本の都市に垂れ流さないようにさせないと!
黄砂のおかげで、喘息患者やアレルギーの患者の症状が重くなって
いるかもしれない。そういうことも、調べてほしい。by日本のお姉さん