光化学スモッグ 「中国と研究を」 麻生知事、国に要望

光化学スモッグ　「中国と研究を」　麻生知事、国に要望

福岡県の麻生渡知事は１８日、外務省を訪れ、九州の広範囲で観測され
ている光化学スモッグに関し、大気汚染物質発生地の可能性が指摘され
る中国との共同研究などを求める提言書を麻生太郎外相らに手渡した。

麻生知事は、県保健環境研究所の分析結果などに基づき、中国からの
「越境汚染」が主因である可能性を指摘。国としての早期原因究明や、
中国への共同研究の働き掛けを求めた。

麻生外相は「日中間では環境問題でも協力関係をつくっていこうという
ことになっている。中国側にこの話もしていく」と応じ、谷内正太郎外
務次官も「次官レベルの対話で取り上げたい」と語ったという。

会談後、麻生知事は「国際的にも中国の環境政策がいかに大事かを伝え
ていく必要がある。その意味でも、中国への共同研究申し入れは非常に
意味があるのではないか」と語った。

谷内次官は同日の記者会見で「関係当局での情報収集を踏まえ、対応を
考えたい。解決を目指してやれることは何でもやらなければならない」
と述べた。

＝2007/06/19付 西日本新聞朝刊＝