平成17年の日本の食料自給率
平成17年の日本の総合食料自給率は、
供給熱量ベースなら、40%
生産額ベースなら69%でした。
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http://www.kanbou.maff.go.jp/www/fbs/dat-fy17/H17sanko-2.pdf
熱量ベースの自給率と、カロリーベース自給率は、同じ意味です。
熱量ベースの計算の仕方は、国内生産量を、国内消費仕向量で
割った数字です。
食品の栄養価である、エネルギー(カロリー)や、経済的価値である
生産額というものさしで単価を揃えて、自給率を出しています。
生産額ベース総合食料自給率は、
国内生産額を国内消費仕向額で、割った数字です。
熱量ベース(カロリーベース)自給率には、輸入したエサ代は入っていません。
たとえば、豚肉の日本の食糧自給率は50%ですが、
その内、輸入されているエサを使用して生産されている国産ブタ肉は44%。
国産資料を使って生産されている国産ブタ肉は6%です。
ブタ肉の生産額ベース自給率は6%ということになります。
日本の食料自給率は、昭和40年代で73%、昭和50年代で54%でしたが、
昭和60年代からは、どんどん減りだして
平成10年からは、ずっと横ばいで40%です。
日本の生産額ベース自給率は、昭和40年代は80%で、平成7年は71%、
平成17年には69%になってしまいました。
先進国の集まりであるOECDでは、30カ国中、日本のカロリーベースの
穀物自給率は、なんと25位。人口1億人を超える国に中では、最下位です。
世界175の国(平成15年の資料)の中では、日本の穀物自給率は124位
です。
ちなみに、2003年(平成15年)のカロリーベースの
総合自給率は、オーストラリアは、237%、
アメリカは128%、フランスは122%、イギリスは、70%です。
日本は、40%。
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カロリーベースの食品別自給率(平成17年の資料)で、
ひどいのは、大豆の自給率の5%。
豆、7%、大麦8%、小麦14%、その他の豆、31%、
果物41%、肉類54%、(牛肉43%、ブタ肉50%、鶏肉69%)魚介類50%、
(魚介類の内、食用57%)
気になるのが、主食用穀物自給率は61%ですが、飼料用を含む
穀物全体の自給率は28%で、日本の食用の動物のエサは、ほとんど
輸入の穀物を使っているのだということです。牛乳と乳製品は68%。
あと、米の自給率は95%ですが、海藻類は67%で、結構輸入している
というのが以外でした。
砂糖類は、沖縄を含めて34%しかない!油脂類は、わずか13%です。
(その内植物油は2%)植物油は、ほとんど輸入に頼っているというのは
驚きます。
生産額ベースで、平成17年の自給率を見ると、総合食料自給率は69%
ですが、米は61.4%、鶏肉は10.5%、ミルク、乳製品は92%、
油は14.6%、
たんぱく質は、13.1%、油質は28.9%、糖質は58%です。
世界の人口は2005年で65億人、2050年には92億人になるそうです。
将来的に、食物の奪い合いになるのは、目に見えています。
地球には、92億人の人口を養えるだけの食料を供給できる力があるの
でしょうか。地球温暖化で気候の変化が起これば、外国の生産物にも
影響が出ます。日本が今までのように外国から食料を輸入できなくなる
可能性もあります。
日本の食料自給率は、低いので、もしも、外国から供給を止められたり、
食料を輸入できないぐらい貧乏な国になったら、まずいことが起こります。
日本がまだ余裕がある今のうちに、なんとかしないといけないと思います。
チャイナに援助金をあげている場合では無いと思います。
アメリカのトウモロコシや、ブラジルのさとうきびが食料ではなく、バイオ
エネルギーに使われるようになった今、日本が安く輸入できる食料も
だんだん少なくなる傾向が見受けられます。オレンジジュースなどは、
ブラジルがサトウキビを作るために、オレンジの木を切り倒しているので、
高くなるそうです。
日本政府はもっと、日本の農業について、考えを改めて対策を練らないと、
ある日、目が醒めたら、貧乏人はパンやうどん、豆腐や砂糖、調理用油など
が買えないという事態になる。
日本の食の未来について、日本の政治家にはまじめに考えてほしいです。