魏京生氏は、入国できず。 | 日本のお姉さん

魏京生氏は、入国できず。

魏京生氏の診察許可 法務省、「入国」は認めず

産経新聞 2007年6月7日

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日本は言論自由のある民主主義国家と思っていました。

しかし、日本政府は独裁国家の頭目を熱烈歓迎しながら、民主派の闘士

を拒否しています。さらに、日本を貶す人間を好み、親日的な人間を

嫌っています。

 人権と平和が大好きな左派勢力も、中国と絡んでいる案件なら、一言も

言えません。 偽善的としか言いようがありません。

「台湾の声」編集長 林建良

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 中国の民主化運動の象徴的存在である魏京生氏(57)が今月2日、成田空港で入国を拒否され、隣接のホテルに滞在していたが、法務省は6日、魏京生氏に対し持病の治療のため、一時的に日本国内で診察を受けることを許可。魏氏は同日夜、東京都内の病院に入った。ただ、「講演目的での来日なのに査証(ビザ)を取得していなかった」と、魏氏側の手続き不備を指摘する日本側の対応に、魏氏自身は不満を示している。

 魏氏の支援者らによると、魏氏は東京都内で今月3日に開催の天安門事件18周年集会での講演のため来日を計画。滞在先の米国から空路、成田に着いた。

 魏氏は米政府発行の再入国許可証を携帯し、成田空港ではビザの代わりにグアム島までの乗り継ぎとして寄港地上陸許可を申請した。これだと休養目的に限って最大72時間の滞在が可能になる。

 ところが、東京入国管理局成田空港支局によると、魏氏が申請の際に「都内で講演もする」と話したことで問題になった。目的が講演ならビザが必要で、「講演と聞いてしまった以上、上陸は許可できない」(同支局)との対応になったという。

 これに対し、魏氏側は「申請の際に講演の話などしてはいない」と強く反発し、「予定の調整もあり、すぐには出国できない」としている。同支局は現時点で「強制出国させる法的根拠もない」と苦慮している。

 魏氏は1978年、北京の壁新聞を通じて民主化を求める運動に参加。当時新しく権力者として登場したトウ小平氏を「独裁者」と批判し、翌年逮捕され、反革命扇動罪などで懲役15年の判決を受けた。89年1月には天文物理学者の方励之氏がトウ氏あてに出した魏氏釈放要求の手紙が知識人らに大きな影響を与え、同年6月の天安門事件の背景にもなった。その後、魏氏は釈放、再逮捕を経て、97年11月、病気療養の名目で仮釈放され、渡米した。

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 ≪水谷尚子・中央大学非常勤講師≫

 ■釈然としない法的判断

 魏さんは昨年10月、アムネスティ・インターナショナル日本支部の招待で初来日し、各地で講演を行っている。今回は天安門事件の18周年追悼集会に参加し、日本在住の中国民主活動家と親交を深めるため、東京を訪れる予定だった。

 東京入国管理局の今回の判断は「法的」には正しい。しかし、私は今回、入国が認めらないことに、何か釈然としない思いを抱く。

 入管は寄港地上陸許可の72時間について、通常は行動の詳細を問うことなく入国を認めている。72時間内に入管法で禁止されている商行為をしていくビジネスマンだっているし、シンポに参加していく研究者もいる。なぜ魏さんにだけが、と思ってしまう。魏さんは「政治的な意志が働いて入国拒否されたのではないか」と疑っている。

 治療を受けることが認められたとはいえ、日本の人権外交という視点から考えるならば、最初の措置は国益に反し、日本のイメージダウンにつながりはしないだろうか。日本国は政治亡命者をなかなか受け入れず、日本国民も政治的理由で国を持たない人々への理解と関心が薄い。周辺諸国の民主化促進のため尽力することが、日本の安全保障のため最も必要な戦略ではないだろうか。
台湾の声:http://www.emaga.com/info/3407.html