日刊メールマガジン『元外交官・原田武夫の「世界の潮目」を知る』
日刊メールマガジン『元外交官・原田武夫の「世界の潮目」を知る』
【目次】
● (本文その1)知らないと損する?! 得する?!
金融・経済のことば(その7)「Next11って何?」
● (本文その2)原田武夫が読む「世界の潮目」
(日刊メールマガジンスタンダード版
● (本文)知らないと損する?! 得する?! 金融・経済のことば
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このコーナーでは、気になる金融・経済のことばについて、
元・外交官 原田武夫ならではの視点で解説します。
今回は、「Next11」についてです。
BRICsに続く経済発展地域として、注目され始めた「11」の国と地域
「Next11」。
N-11と約されたりもしていますが、「Next11」とは何なのでしょう。
●「Next11って何?」
Next11とは、2005年12月に米国最大の投資銀行であるゴールドマン
サックスが提唱した、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に続く経済発展
地域の候補で、名前の通り11の国と地域から構成されています。
構成している国と地域は、バングラディッシュ、エジプト、インドネシア、イラン、
ベトナム、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、トルコ、そして
「朝鮮(KOREA)」です。
最近、日本で言われている「VISTA」(BRICs経済研究所が2006年11月に
提唱した造語)のうち、ベトナム、インドネシア、トルコが重なっています。
(VISTAの残りの2か国は南アフリカとアルゼンチンです。)
【国と地域】
ここでふと疑問に思った方もいらっしゃると思います。
通常、Next11を調べてみると「国と地域」ではなく「国」になっています。
Next11の初出であるゴールドマンサックスのペーパー
(Global Economics Paper No: 134 “How Solid are the BRICs?” http://www2.goldmansachs.com/hkchina/insight/research/pdf/BRICs_3_12-1-05.pdf
)
の要旨(サマリー)でも”set of developing countries”と表現され、はっきり
「国」と書かれていています。
しかし、先ほど御紹介した通り、ゴールドマンサックスが掲げるのは
「朝鮮(KOREA)」です。
韓国(South KOREA)でも、北朝鮮(North KOREA)でもありません。
ところが、例えばWikipedia(http://en.wikipedia.org/wiki/Next_11
)を
見てみると、この点をとらえ、特に分析することなく韓国(South KOREA)と
なっています。
さて、これはどういうことでしょうか。
この点に関するIISIAからの詳しい御説明は月曜日にも御紹介したとおり、
5月13日の公式ブログ記事でお伝えしています。
(http://blog.goo.ne.jp/shiome/d/20070513
)
【どういう基準で選ばれたの?】
上記のペーパーでは「GES」という指標を使ってこの11カ国を選んだという
ことになっています。正式には「Growth Environment Score」といいます。
「成長する可能性」が「現実」となるには長期的な基盤が改善されることが
必要だという考えから開発した指標ということです。
開発したのは他ならぬゴールドマンサックスです。
では、BRICsとNext11についてこの基準に従った点数を見てみましょう。
全170カ国中の順位です。
一番高い「朝鮮」は17位です。日本は24位になっています。
そのあとずっと見ていきますと、中国50位、メキシコ59位、ベトナム63位、
ロシアとイランが80位台で、90位台にはエジプト、ブラジル、フィリピン、
インドと続き、他の国は100番台以降です。最も低いナイジェリアは147位
です。
こうして見てみると、発展しそうな気がしない国も多くありませんか?
この数字や順位だけみると、いったい何のためにGESをつくり、それをつかって
どうしてこれらの国々をNext11として選んだのかがよく分かりません。
【「Next11」の意味】
今週、公式ブログに掲載する予定の記事では上記のような疑問をもとに、
「Next11」の意味することを分析し、探っていく予定です。
そこでのキーワードは「経済発展と投資の関係」です。
単純な話ですが、経済発展するには直接にしても間接にしても「投資」が
必要です。
日本も戦後の高度経済成長には米国からの投資が基盤にありました。
すなわち「経済発展したいので投資をしてください」というのが本来的な投資の
意味です。
ところが投資銀行や証券会社のこれら経済発展中の地域の売り込み方は
「経済発展するので(投資すれば)儲かります」というようなものです。
なんとなくおかしいと思いませんか?
更なる分析は公式ブログに近日掲載予定です。
お楽しみに!!
公式ブログは↓こちら↓から ☆★☆
原田武夫国際戦略情報研究所公式ブログ:http://blog.goo.ne.jp/shiome
(参考サイト)
◎ゴールドマンサックス・ホームページ
(http://www2.goldmansachs.com/japan/
)
◎BRICs経済研究所(http://www004.upp.so-net.ne.jp/kadokura/
)
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このコーナーでは、日刊有料メールマガジンスタンダード版でお届けした
記事の中から、「世界の潮目」を1つ厳選してご紹介しています。
【北朝鮮】
●「ピョンヤンでの次の国際商品見本市」
(7日付新華網(中国)
http://www.french.xinhuanet.com/french/2007-05/07/content_425170.htm
)
―春の国際商品見本市が北朝鮮で5月14~17日に開催されると7日、
『Rodong Sinmun』紙が報じたといいます。
ピョンヤンの国際商品見本市は1989年以来毎年2回開催されており、中国と
ロシアを含む10カ国以上から訪れる展示者は金属工業、機械、化学産業、
軽工業、農業、電化製品などを展示すると報じています。
―国際商品見本市が北朝鮮で大々的に開催され、かつ、華僑・華人勢力が
2005年以降、 これに殺到していることはしばしば報じられています。
もっとも、今回の報道は そうした強い関心を持つ華僑・華人勢力のベース
である中国を発信源としている ということ以上に、そのフランス語版の国営
報道の中で言及されていることが ポイントでしょう。
―なぜならば、最近になって日本の一部報道でも出ましたが、EU諸国の
中でも 北朝鮮と国交を持っておらず、その意味で目立っているフランス
ではあるものの、 その主要な金融機関であるBNPパリバが、1990年代
後半に北朝鮮の国営企業による債券を引き受け、世界中で売りさばいて
いるとの情報があるからです。つまり 誰もマークはしていなかったものの、
実は北朝鮮ビジネスの大きな胴元の一つがフランスであったわけであり、
一部の日本人投資家たちもすでに買い集めている
との情報すらあります。
―先日このメールマガジンでお送りした「NEXT ELVEN」、すなわちBRICs
の次に 注目すべき新興諸国として「KOREA」=「朝鮮」が含まれていると
ゴールドマンサックスが「認定」していることからもわかるとおり、
朝鮮半島は間もなくさらに大きなマーケットの「潮目」に巻き込まれ、
動いていくものと考えられます。
その中で、日本人の個人投資家・ビジネスマンとしてどこまで「取り分」を
確保していけるのか、情報力が問われる展開となってきています。
いかがでしたでしょうか?!
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ベトナム・インドネシア・トルコが発展すると思われているようだが、
トルコは知らないけど、ベトナムとインドネシアには日本企業が
たくさん入っているから、発展するでしょう。