ソ連の復活というより、プーチン独裁国 | 日本のお姉さん

ソ連の復活というより、プーチン独裁国

 【モスクワ=緒方賢一】ロシアのプーチン政権を批判する連合組織「もう一つのロシア」が14日、モスクワ中心部でデモを強行した。

 政権側は警察官9000人を動員して参加者約250人を拘束、異論を許さない強硬姿勢を見せつけた。

 デモを取材していた記者数人も一時拘束され、毎日新聞モスクワ支局の杉尾直哉記者は、プーシキン広場近くで警察官に棒で頭を殴られ、軽いけがをした。

 デモはクレムリンに近いプーシキン広場から約2キロ東のツルゲーネフ広場に向けて行われた。インターファクス通信によると、モスクワの警察当局は、デモを呼びかけたチェスの元世界王者ガリ・カスパロフ氏も一時拘束した。
4月15日0時41分配信 読売新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070414-00000212-yom-int
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070414-00000078-mai-int
 【モスクワ杉尾直哉】ロシアのプーチン政権に反対する市民約3000人が14日、モスクワ中心部でデモ行進を行った。デモはモスクワ市当局の許可を受けておらず、治安部隊約7000人が出動し、参加者をこん棒で殴りつけ、実力粉砕した。インタファクス通信によると、デモを呼びかけたチェスの元世界王者、カスパロフ氏ら約170人が拘束された。
 デモは、来年3月の大統領選挙へ向けてリベラル派勢力を結集しようと、カスパロフ氏やカシヤノフ前首相、イラリオノフ元大統領顧問(経済担当)が呼びかけた「不同意者の行進」。リベラル派のデモを実力粉砕した治安部隊は「法と秩序」を第一とするプーチン政権のゆるぎない意思を示した。
 参加者らは当初、市中心部のプーシキン広場で集会を計画していたが、広場は早朝から鉄の柵で囲われ、ずらりと並んだ警察・内務省軍兵士が立ち入りを阻止した。広場に入ろうとした参加者と警察隊の間でもみ合いとなり、若者らが次々と逮捕された。この場でカスパロフ氏も拘束された模様だ。
 向かいの別の広場では、プーチン大統領を支持する若者の組織「若き親衛隊」約300人が当局の許可を得て集会を行い、大きな違いを見せた。
 ◇本紙記者の頭にもこん棒
 デモ隊が並木道に入ったところだった。突然、ヘルメット姿の特殊部隊が行進を阻止し、デモ参加者に突入してきた。「うあー!」。こん棒で容赦なく殴られ、悲鳴を上げる参加者。現場を取材していた記者(杉尾)の頭にもこん棒が振り下ろされ、眼鏡が自分の血で真っ赤になった。
 記者はカメラを持ち、ロシア外務省発行の記者証を首から提げていた。こん棒を持った特殊部隊員がこちらに向かって来た時、目が合い、手を上げ、ロシア語で「参加者ではない」と説明しようとしたが、次の瞬間には頭をたたかれていた。
 デモ隊はプーシキン広場での集会を断念し、イラリオノフ氏を先頭に、「打倒!警察国家」「プーチンなきロシアを!」と叫びながら約1時間、行進している最中だった。市民や報道関係者への暴力行為に、高齢の女性参加者は記者に「ロシアの恥だ」と治安当局を非難した。
 【モスクワ杉尾直哉】
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 負傷した杉尾記者は14日、モスクワ市内の病院で、頭部を4針縫う治療を受けた。毎日新聞モスクワ支局は日本大使館に状況を説明するとともに、ロシア外務省に文書で抗議を申し入れる予定。

4月14日21時29分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070414-00000078-mai-int