自由時報(4月13日)より。(翻訳=台湾研究フォーラム)
温家宝が日本で演説 反中の民衆がデモ
〔駐日特派員張茂森、記者王平宇/綜合報導〕中国総理温家宝は十二日
午前、日本の国会で演説を行い、「台湾問題は中国の確信利益に関わり、
中国はいかなる形の台独にも反対する」と述べ、日本に対して「問題の敏感
性を認識し、約束を厳格に守り、慎重に対応するように」と求めた。
台湾問題に関して温家宝は、「中国は決然として台湾の法理独立やあらゆ
る形の分裂活動に反対する」とし、日本にこの問題の敏感性を認識するよう
に求めた。
歴史問題に関しては、過去の侵略戦争は「少数の軍国主義者の責任」で
あるとし、日本政府が何回かにわたって侵略を認め、反省を表明したこれ
までの態度を「積極的に評価する」と語った。
しかしその一方で「日本政府は実際の行動を持って歴史に対する態度を
見せるよう希望する」とも述べ、中国が安倍首相の靖国神社参拝に反対であ
ることを、強烈な形で暗示した。
温家宝はさらに、中国は人口が多く、基礎が脆弱で、発展の上で非常に
不均衡さがあり、「相変わらず開発途上の状態」にあることを初めて認め、
今後も政治と経済の改革を大きく進めていくと述べた。
温家宝は演説中、十回以上も自ら拍手を行い、国会議員の拍手に合わせ、
あるいはそれを催促した。
このような共産国家の指導者特有の動作は、テレビ中継を通じて見て
いた民主主義国家の日本国民に相当の奇妙さを感じさせた。
若干の反中の群集は昨日、国会前の憲政記念館付近やホテルニュー
オータニ前、そして弁慶橋付近でデモを行い、「温家宝の日本訪問阻止」
「温家宝の国会演説粉砕」「北京オリンピック反対」などのスローガンを
声高に叫んだ。
外交部の王建業スポークスマンは温家宝の訪日に関し、今回の日中が
発表した共同プレスは所謂「台湾問題」にも触れているが、日本側は
もともとの一貫した立場を維持しており、改変することはないとの見方を
示した。