イスラエルからのニュース
2007年4月1日(日)
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*オルマート首相がサウジアラビアの中東和平に向けた努力を高く評価。
「国王と会う機会があれば、彼は私の言葉を聞いて驚くだろう」と語
り、中東和平に前向きの姿勢を示した。(H,Y,P,I)
*政府の戦争調査委員会が、首相、国防相、参謀長の証言内容発表の延
期を裁判所に申請へ。国家安全保障上の懸念を除くための、発表内容
の整理が終わっていないとの理由と見られている。(H,Y,P)
*ガザからのロケット砲攻撃が止まらな
いため、国防軍がガザへの大規模な侵攻作戦を準備中。
しかし、政府としては現段階での大規模な軍事侵攻は避け、ピンポイント
攻撃で対応する構え。(H)
*EUが自治政府の非ハマス系閣僚との接触を再開。しかし、自治政府
全体を承認するかどうかは、しばらく様子を見る。(Y,P)
*ファタハが1400人規模の治安部隊
をエジプトで訓練中。
ハマスが再び攻撃して来るのは確実
だと、ファタハ幹部は語っている。(H)
*1976年に土地接収をめぐる紛争で6人のアラブ系市民が死亡した
事件を記念する「土地の日」の集会に数千人が集まった。(H,Y)
*保健省が南部の中心的な位置にあるソロカ病院を検査。設備や人員な
どに不備が多く、人命に危険があるとの厳しい評価が出た。(H)
*パレスチナの報道関係者が自治政府のボイコットを呼びかけ。BBC
記者誘拐で外国のメディアがガザを去っているため、内戦状態となっ
ているガザの現状が世界に伝わらないとの懸念を表明した。(P)
*アラブ和平案の認知率はイスラエル国民の62%。その過半数は交渉
に応じるべきだとの意見だった。しかし現内閣は国民の支持率が低く、
最終地位交渉は無理だとの意見が72%を占めた。(H)
2007年4月2日(月)
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*カツァブ大統領に対して2件目の強姦容疑。マズズ検事総長は、この
件でも大統領を起訴する考えを表明した。5月2日に予定されている
大統領からの聴聞で、この件も取り上げられる見込み。(H,Y,P)
*戦争調査委員会が、首相、国防相、参謀長の証言内容の発表を延期。
現状の人員では中間報告の作成だけで手一杯だとの理由による。左翼
政党のメレツは、強制開示を求める訴えを起こした。(H,Y)
*米軍のイラン攻撃と同時にイスラエルが攻めて来るとの見方がシリア
で拡大中。一方、ロシアのメディアでは、今週金曜に米国がイランを
ミサイル攻撃するとの報道も流れた。(H,Y,P)
*自治政府高官が、月2回の定期首脳会談に懸念を表明。会談で成果が
無ければ、かえって過激派が勢いづくとの理由。(H)
*ヨルダンが原子炉を2015年までに建設へ。核拡散防止条約にもと
づき、国際原子力機関の監視のもとに炉の建設などを行う。(H)
*アラブ人の町アブ・ゴシュの市長がユダヤ教敬虔派の大会で「ノアの
七戒を守る」と演説。しかし、大会には右派の講演者もいたため、ア
ブ・ゴシュでは「町の名誉を汚した」等の反発が強まっている。(Y)
*国防軍のガザ侵攻に備え、
ハマスが訓練を強化中。もし国防軍が侵攻
すれば「ガザを占領軍の墓場にする」と警告した。(Y,I)
*アルカイダ系のテロ組織指導者をハマスと見られるグループがガザで
暗殺。しかし、ハマスはファタハの犯行だとして関与を否定した。
アルカイダ系組織とハマスの抗争は激化の兆しを見せている。(P)
*「棕櫚の日曜日」となった昨日、数千人のクリスチャンがオリーブ山
から旧市街へと行進。来週日曜の復活祭に向けて儀式が続く。(H)
*過越の祭に備え、祭の終わりまで自治区を封鎖。(Y,I,P)
2007年4月3日(火)過越の祭の一日目(新聞は休刊)
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*昨夜から過越の祭。
ユダヤ伝統の祭の中でも最も盛大に祝われるもので、家族が集まる
機会となる。セデルと呼ばれる儀式的な食事により、
聖書に記された出エジプトの事件を記念するもの。祭は1週間続くが、
完全な休日になるのは初日と最終日だけとなる。(解説)
*アッバス議長がオルマート首相にガザでの「停戦」を西岸地区にも拡
大するよう要求。
首相はガザからのロケット砲攻撃を
止めるよう求めているが、それは
実現不可能だと議長は主張している。(H,Y)
*イスラエルを訪問中のメルケル首相とオルマート首相が、アラブ和平
案をもとに交渉を進めるべきだとの点で一致。しかしアラブ諸国は、
イスラエルがアラブ案をそのまま受け入れるべきだとの立場。(P)
*国連の藩事務総長が11日間の中東歴訪を終了。パレスチナ自治政府
が暴力停止などを行うまで辛抱強く待つ必要があると語った。(H)
*西壁前で小羊の犠牲式典を行うとの右派の申請を裁判所が却下。公共
の安全の方が宗教的確信よりも優先するとの理由による。(H,P)
*ハメツ(パン種の入った食品など)を燃やす儀式で、10歳の少年が
ひどい火傷。油をかけたところ、火が燃え広がったもよう。(Y)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
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発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp