ネパールは共産国になりかけているように見えるのです。 | 日本のお姉さん

ネパールは共産国になりかけているように見えるのです。

4月2日8時0分配信 産経新聞


 【バンコク=岩田智雄】ネパール暫定議会は諸政党の閣僚ポスト配分で合意に達し、1日、旧反政府武装勢力のネパール共産党毛沢東主義派が参加する暫定政府が発足した。首相には最大政党ネパール会議派総裁のコイララ首相が再選された。諸政党と毛派は、最大の焦点である王制存続の是非を決する制憲議会選挙についても6月20日に実施することで合意した。

 現地からの報道によると、ネパールの暫定議会で首相に再選されたコイララ氏は「(7政党と毛派の)8者が協力すれば、容易に平和を構築することができる」と述べて、支持を求めた。22の閣僚ポストのうち、ネパール会議派が首相を含む主要7ポストを獲得。毛派は5閣僚ポストを割り振られ、最高指導者のプラチャンダ書記長は入閣しなかった。毛派は、副首相ポストの設置を要求していたが、実現していない。

 ネパールでは昨年11月、政府と毛派間の10年に及ぶ内戦が終結した。

現在、毛派が所有する武器は国内数カ所の宿営地に封印されているが、毛派による暴力や誘拐事件は和平達成後も続いており、暴力放棄が実現するかどうかも今後の課題となる。武器管理は国連ネパール支援団が監視に当たっており、日本の陸上自衛官6人と連絡調整員3人も同支援団に加わるため3月31日に現地入りした。

 将来的な政治体制については、すでに毛派と第2政党の統一共産党が共和制を目指す方針を決めている。国王の扱いについては不透明だが、主要7政党と毛派は、国王が制憲議会選挙を妨害しようとした場合、現在の暫定議会の3分の2以上の賛成で王制を廃止できるよう暫定憲法の修正も行う予定だ。

 主要7政党と毛派は昨年12月1日までに暫定政府を発足させることで合意していたが、閣僚配分などで政党間の折り合いがつかず、発足がずれ込んでいた。