近所のオヤジに怒鳴られた。
近所のオヤジに怒鳴られた。なんで怒鳴られたのかは、、、秘密だ。
日本の法律によると、わたしは間違っていない。でも、近所のオヤジには
わたしが悪いように見えたようだ。少しヒントを出すと猫のことで怒られたのさ。
わたしは、他人に怒鳴る日本のオヤジが嫌いではない。
フィリピンやタイやチャイナで、売春婦を買うようなオヤジは大嫌いだが、
悪い事や、危険な行為をしている子供に怒鳴るオヤジは嫌いではない。
団塊(だんかい)の世代は、割と怒鳴らなくて、もう少し上の世代のオヤジが
怒鳴るようだ。間違った事をしている人を見たら、迫力ある声で注意するオヤ
ジはムカツクけど嫌いじゃない。そういう人は必要だと思う。そ
ういう人がいるから、日本人は、礼儀正しいのかもしれない。周りに怒る人が
いないと、自分の車の中のゴミを窓から捨てるような人になるのだ。
実はわたしのオヤジは、すご~く厳しい人で、自分には甘かったが娘には
要求がきつくて大変だった。ヤツの理想の娘にはわたしは当てはまらなくて、
常に他人と比べられてイジメられていたので、わたしは逆に居直ってしまった。
怒られても怒られても、わたしは、ヤツの理想の娘にはなれなくて、結局、
いくら家族でも性格が合わない場合があるのだと悟って、今は離れている。
だから、どこかのオヤジに怒鳴られても、別にショックでもなく、むしろ懐かしい
感じがする。知らないオヤジに怒鳴られても平気で口答えをしている。
一応、年上に対しては敬語を使って、きちんと言い返すことにしている。
自分が悪ければ、おとなしくしているけどね。
最近、友達が面白い夢を見たという話をしだしたので、わたしも面白い夢を
見たことがあると、過去に見た夢の自慢をした。ついでに、よけいな話をして
しまった。
「昔、面白い夢を見てうれしくなって、オヤジに夢の内容をしゃべっていたら、
フン、夢の話なんかしてもしょうがない!って言うんやで。ムカツクわ~。
だから、絶対、夢の話をしても黙って聞いてくれる人と結婚しようと、その時、
心に決めたんよ。でも、結局、女の人の見た夢の話なんか、男って聞きたく
ないもんだよね。」などとしゃべっていたら、友達が急に、
「お姉さん。本当に『パパ、大好きっ子』だったんやねえ。」と言い出すので
ギクッとした。バレたか。そう。わたしは「パパ、大好きっ子」だったんだ。
子供の頃からオヤジを尊敬していて、うちのオヤジは世界一だと思っていた。
でも、大人になるにつれて、オヤジは芸能人並みに我がままな人間で、自分
の幸せのためにはウソをついても、他人を傷つけても全く平気な人なのだと
知り、幻滅したのだった。
まあ、自分の目が節穴で物事が見えていなかっただけなのだが、子供が
大人になれば、そういう日が来るもんだ。思ったより自分の親は、すばらしい人
でも聖人でもスーパーマンでもなくて、タダの罪びとのオジサンだったってこと
が分かる日が来る。
どんな立派な人間でも、側にいる人が一番、その人の欠点を見抜いている。
外でどんなにいい顔をしていてたくさん部下がいて、尊敬されている人でも、
家に帰れば、奥さんはご主人の欠点をよく知っている。
それでも、ずっと一緒に生活している。やはり、何か友情に近いような特別な
感情が無いと、一緒には住めない。
人間はみんな欠点があるから、お互いに赦しあうことができなければ、同じ
屋根の下には住めない。相手の欠点を赦しているつもりでも、どうしても
尊敬できなくて、一緒にいたら苦しくなる相手もいるのだと思う。
夫婦なら、あきらめもつくし、友情もある。長年一緒に暮らした歴史がある。
腐れ縁に近い特別の関係があるけど、親子だとそういう縁は薄い。
親子の関係は、自分で好きで選んだ関係ではない。あえて言えば、親とは、
神さまが自分をこの世に生まれさせるために、利用した二人の人間だ。
その意味では、尊ばねばならない。DNAは確実に受け継いでいるのだ。
しかし、子供が10人いるとすると、中には自分と気が合う子もいるだろうし、
気が合わない子もいるはず。一人しか子供がいないのに、その子がたまたま
気が合わない子だったりする。自分の嫌な部分を受け継いでいたりする。
できが悪くて、なさけなくなったりもするだろう。そういう場合でも、自分が嫌な
親戚や家族の名前を出して、「お前は、○○にそっくりだ!」と、憎憎しげに
言わないように。受け継いだDNAをけなされても、子供も途方にくれてしまう。
性格が合わない親子は、離れて住むにこした事がない。
ニートの子供が親を殺したとか、親が子を殺したとか、不幸せなニュースが
流れると、「なんで、事件が起こる前に離れて住むことを考えなかったの
かな。」と、思う。
一人、しゃべると面白いんだけど、どうしても一緒にいるとムカツク人がいた。
友達のご主人だったけど、どうしても我慢できなくて、ある日大ゲンカした。
友達は、何ヶ月もたってから、ご主人がいない日に一度だけ家に呼んでくれた。
二人で外国で暮らすんだという。ご主人は先に外国に引越しして、仕事を始め
ていた。結局、友達は引越し先の住所を教えてくれずに引越していった。
友達は、いつもご主人がいるときに、わたしを家に呼んだ。3人で、政治の話を
するのが面白かったのかな。なるべく仲良くしようと努力したけれど、会えば
必ず腹が立って、家に帰るとどっと疲れた。
合わない相手とは、一緒に時間を過ごしてはいけないのだ。合わない人とは、
仲良くしようと、努力なんてしなくていいのだ。ただ、世の中にはいろんな人が
いるので、そういう人々の存在も認めて赦すことが必要だ。自分だって意図し
なくても、他人に嫌な感情を抱かせているかもしれないのだ。
相手の存在を赦せなかった人が人殺しに走っているんだと思う。
世の中、いろんな人がいるから、自分に合った人にも出会うことができるんだ。
一緒にいて楽に過ごせる人がいたら、その人を大切にしないとね。