チャイナではダブついた金が、不動産や株に流れている。
中国人民銀行(中央銀行)は18日、金融機関の人民元建て貸出し・預金の基準金利を、それぞれ0.27%引き上げた。今年初の金利引き上げで、経済過熱とインフレの進行を警戒した引き締め策を強化した形だ。
引き上げ幅は昨年8月の引き上げ時点と同水準。貸出し金利(1年物)は現行の2.52%から2.79%に設定し、預金金利(同)は現行の6.12%から6.9%と、過去およそ8年間で最も高い水準となった。 巨額の貿易黒字や、不動産・株市場の過熱も懸念される過剰流動性(資金のだぶつき)などを背景に、政府は景気過熱への歯止め策に本腰を入れようとしている。今年に入ってから2回、預金準備率の引き上げを行っており、今回の利上げはこれらの措置に続く金融引き締め策となる。 仏ソシエテ・ジェネラルのアジア担当チーフエコノミスト、グレン・マグワイア氏は、「先に発表されたデータにより、中国経済は落ち着くどころか、投資と生産によって一層熱を帯びていることがうかがえた」と述べ、今回の利上げは予想の範囲内だったとしている。同氏は、年内にさらに2回利上げが行われると見ている。 3月19日8時5分配信 NNA |