楽しい思い出 | 日本のお姉さん

楽しい思い出

(ご注意:思い出の話なので、以前に書いたことも重複しています。


読んだことがある人は、ごめんなさい。でも、今の心境で新たに書いた


し、少し新しいことも追加しているからそれで我慢してくださいね。


ロンボック島のことを、また書きたくなったのです。)


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インドネシアのロンボック島にいたとき、ガイドを頼んだジャワの友人とその


友人のロンボック人たちの会話がおもしろかった。


わたしが、漁師さんが道端で売っている椰子の実の殻で焼いた魚やら、


椰子の実のジュースやら、南国のくだものなんかを、おいしそうに食べたり


飲んだりして幸せそうにしているのを見て感動したらしく、3人で、ひそひそ


しゃべっている。


「日本には、椰子の実は売っていないんやで。」


「椰子の実や、パパイヤなんか、庭にあるから毎日食べられるのにな。」


「俺たち、日本のことをうらやましがっているけど、日本人がこんなに


ロンボックで楽しんでいるのを見ると、案外、俺たちロンボックで幸せなのかも


しれないな。」


「そうや。ロンボックはいいところなんや。仕事が無いといえば無いけど、


きれいな自然があるやろ。いつでも、友達と会えるし、コンサートもたまに


あるし、ひょっとしたら、世界一いい島かもしれんなあ。」


ロンボックは、バリの隣の島で、バリとロンボックの間は深い海峡で区切られ


ている。チャイナの口ぐせで「大陸棚でくぎれば、尖閣諸島はチャイナのもの


だ。」と言うのが正しければ、ロンボック島は、インドネシアのものではない。


でも、そんな言い草は、世界では通用しない。大陸棚で区切ればいいというも


のではないのだ。バリ島は、バリ・ヒンズー教だけど、ロンボックはイスラム


教徒がいる島だ。島の人は、観光客に慣れていないので、外国人の顔を


ジロジロ遠慮なく見る。高級リゾートホテルには、韓国人のツアー客が


いっぱい。韓国人は日本人よりも、穴場を知っている。


アメリカ人が立てた別荘には、現地のハウスキーパーが住み込んで、一日中


ヒマそうにしている。みんなのんびり、過ごしている。


のんびりしていても、海には魚があるし、庭には果物があるし、それなりに生き


ていけるようだ。ロンボックの友人の家は、バイクの修理工場を持っていて、


結構裕福だった。若い乗り合いタクシーの運転手は、変に商売人で、島を


案内するからと言ってずっとついてくる。なかなか商売熱心。


真珠の養殖をしている日本人がいるらしく、現地の子供が素手で真珠のネック


レスを持って売りに来る。「こんなネックレス、どうしたの?」と、聞いたら、


「日本人のボスが分けてくれた。」って言うけど、本当かな?


不良品にも見えないし、ほんとうにきれい。


砂浜には、パレオやら、貝殻のブレスレットを売りにくる人々が朝から歩いて


いる。「家には、ミルクを飲んでいる赤ちゃんがいるんです。」って、お兄さんが


言うけど本当かな?ホテルには、「明日、さんご礁を見るツアーに案内する


から、参加したかったら携帯電話に連絡をください。」と、ちゃんとした格好の


現地のおじさんがガイドの売り込みにくる。


ジャワの友人と、ロンボックの友人たちは、一応ガイドのはずなんだけど、


外国人の行きたがるような観光地に関しては全然知らない。「あの島にいくん


だったら、あそこの船着場から行けば、めちゃめちゃ安いから、そんなガイドに


ついていかなくていいよ。」と言う。


ひなびた船着場から、現地の船乗りの船に乗って、さんご礁の島に行ったら、


さんご礁を観察する外国人用の船は朝、10時しか出ていなくて、すでに出た


後だった。おまけに、一緒に行った友人もわたしも、さんご礁を見るだけだと


思っていたから、誰も現金を持ってきていなくてガイドを頼んだ友人に金を


借りる始末。全員、昼ごはん代も持ってなくて、びっくりした。


帰りの船代をガイドを頼んだ友人が払ったら、全員文無しになっていた。


全員が誰かがお金を持ってきているだろうと思って手ぶらだったのだ。


旅行をすると、何もかもが新しい経験だから、リフレッシュできる。


違う人生をやり直しているような気分になる。こうして、日本で普通に生活して


いても、そのときの景色を思い出すことができて、一気に気分が変わる。


思い出すだけでも、頭の中にそのときの情景が浮かんで、わずかだが


リフレッシュできる。ロンボックに行けば、いつでも気持ちのいい風が吹いて


いて、海に面したテラスで、朝食を食べて、のんびりできるんだと思う。


大勢の物売りにうるさく囲まれて、砂浜を腰にパレオを巻いた外国人が歩いて


いくのを見ながら、焼き魚やえびを食べて、アボカドジュースや、レモン


ジュースを飲んで、南国のフルーツサラダをたっぷり食べるんだ。


ゆっくり休んだあとは、山の上の猿に会いにいって、ピーナツをやったり


できるんだと思う。実際にはそんなに簡単に旅行で休みをとれるわけもなく、


休みを取る前は、仕事を倍以上片付けて、すっきりさせてから行くので、


普段よりずっと忙しくて大変だし、日本に帰ってからも、溜まった仕事を


片付けるのに忙しくなるので、一年に一度行けるかどうかというところなのだが、


ロンボック島のことを思い出すだけで、それなりに楽しくなる。


イギリス人もオーストラリア人も、ドイツ人もロンボック島には、いっぱい


来ている。彼らはバリ島なんかは、素通りだ。ロンボック島からバリ島に帰って


そのまま飛行場に直行している人もいる。


美しいさんご礁の小島で、彼らは無言で寝転がって肌を焼いている。


白い砂浜とエメラルドグリーンの浅瀬と、白人の群れは、一種の見ものだ。


みんな無言でおとなしいから、どこかの映画の中で歩いているような感じ。


ただ、むちゃくちゃ暑いという現実がある。南の島は、暑い。


絵はがきを見ているだけでは、絶対わからない暑さだ。


一緒に行った友達と、たまにロンボックの話をするのだが、「あの暑さはもう


嫌だ。」なんて、言っていた。彼女は、「ロンボックはもう行きたくないわ。


行くなら一人で行って。」と、言っている。


どこかのカード会社のテレビのCMで、日本人の夫婦がカードでバイクを借り


てバイクに二人乗りして楽しそうにしている、、、というのがあったが、ロン


ボックで知り合ったガイドさんが言うのは、外国人は貸しバイクを借りても、


よく転んで事故にあっているそうだ。「外国人は、でこぼこ道に慣れて


いないんですよ。」と、言っていた。バリでは、もっと交通量があるので、バイク


で転んだら、すぐさま、道の端に逃げないと後続の車に轢かれてしまう。


バリでは、バイクに乗っている二人乗りが勝手に転ぶ姿を2,3度見たが、


転んだら直ぐに2人共、ダッシュで道の端に逃げていた。転び慣れている。


みんな命がけでバイクに乗っている。旅行者は、バイクに乗らずタクシーを


利用した方が安全だと思った。


ロンボック島の山は、山登りができる。ガイドがついてご飯も作ってくれる。


でも、時々、外国人が転落して死んでいるそうだ。


山登りをバカにしてはいけない。ロンボック島は小さい島だけど、いろんな


楽しいことが味わえる島だ。バリとロンボックの海峡では、大きなカジキを


吊り上げている人もいた。鮫の群れもいる。


ロンボック島は、スキューバーダイビングをしている人には、夢の島らしい。


でも、今月(2007年3月)の初めにジャワとバリ、バリとロンボックの間の海で


いろんな事故や自然災害があったらしい。自然は、人間の思うようには動いて


はくれないということか。


人間が自然界を壊して地球の温暖化を促進させているから、その結果、あちら


こちらで不都合が起こっているのかな。それがインドネシアの海でも起こって


いるのかな。地球はつながっているということを、人間は忘れちゃっているんだ


よね。どこかの国のワガママが、地球の他の場所を痛めつけるんだ。


ツバルの島も二つも沈んでしまった。ロンボックでも、砂浜に立てられた


バンガローがたくさんあるホテルを指差しながら、あそこも海岸線がどんどん


陸に近寄っているんだ。昔はもっと砂浜があったんだと、地元の人が言って


いたっけ。それも、地球温暖化で海の水が増えてしまっているってことかなあ。


ロンボックの人がいつまでも、幸せにすごせるためにも、世界の人がみんな、


地球のことを大切にしてくれないと困るな。


そんな気持ちをどうやって、ワガママなチャイナの人々に伝えたらいいいの


かな。インドネシアの人々に比べたら、チャイナの人々は、金儲けのためなら


自然を壊しても平気な人ばかりで、公害対策を全然しない。共産党のトップが


共産党や軍閥の利益を守りすぎているんだよ。


わたしの大好きなロンボック島とバリ島が、いつまでも自然が守られて、島民が


幸せにすごせるといいな。きれいな空と海がいつまでも変わらずに、そこに


あってほしい。思い出の中だけの場所であってほしくない。


ちなみに、ジャワのパシルプティは、昔はさんご礁がバリ島並みに美しい場所


だったが、今では工業地帯になってしまって、泳げる場所ではないらしい。