捕まったのは小物ばかり。
【北京=野口東秀】中国最高人民検察院(最高検)は13日、開会中の全国人民代表大会(全人代=国会)で活動報告を行い、2006年に収賄や横領など汚職事件で立件した公務員は4万41人に達したことなどを明らかにした。05年より1406人減少しているが、1日当たり109人が立件された計算で、相変わらずの「汚職大国」ぶりだ。
公務員汚職のうち、収賄・公金横領の額が100万元(約1500万円)以上の大型事件は623件。容疑者のうち閣僚・省長級幹部は6人(前年比2人減)、中央・地方の局長級は202人(同6人増)だった。汚職に関与して逃亡したが拘束された容疑者は、前年比137%増の1670人。また、国家財産の横流し、横領で立件された国有企業職員は、前年より1625人多い1万742人だった。 また、職権乱用や私情を含んだ捜査、収賄などで立件された司法当局者も、06年は2987人に上った。 胡主席は「反腐敗闘争」を強化することで社会の不満解消に努力すると同時に、秋の党大会に向け、自らの権力基盤を強める狙いがあるとみられる。 現政権は、陳良宇・前上海党委書記が解任された事件だけでなく、王守業・中国人民解放軍海軍副司令官による1億6000万元(約24億円)の横領・収賄事件や劉志華・前北京市副市長による愛人のための職権乱用・収賄事件などを相次いで摘発したが、今回の報告には、いずれも含まれていない。 一方、同じく13日に行われた最高人民法院(最高裁)の活動報告では、汚職犯罪2万3733件が結審、うち国家公務員がらみの事件は8310件に上ったことが明らかにされた。 また、中央と地方の裁判所では、官僚の不正や強制的土地収用などについての民衆からの陳情は、嘆願書と直訴を合わせると延べ368万9015件に達した。これは前年に比べ約11%減少しているが、民衆の不満の大きさが示された形だ。 3月14日8時1分配信 産経新聞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070314-00000010-san-int |