「河野洋平官房長官談話」(1993年)の前提となる事実関係について再調査を実施する
安倍晋三首相は7日、戦時中に朝鮮半島などから動員された従軍慰安婦
問題をめぐり、旧日本軍の関与を認めた「河野洋平官房長官談話」(1993年)
の前提となる事実関係について再調査を実施する方向で検討に入った。
歴史学者らでつくる有識者機関に再調査を委ねる案などが浮上している。
複数の政府、与党関係者が明らかにした。
政府の前回調査から14年を経て「新たな資料、証言が出ている」(与党関係
議員)ことから、慰安婦動員の「強制性」についてあらためて検証する必要が
あるとの判断に傾いた。
首相は河野談話を継承する考えを明言しているが、再調査が談話見直しにつな
がる可能性は否定できないだけに、中国、韓国など近隣諸国の反発も予想
される。
自民党の有志議員でつくる「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」は
再調査を求める提言を9日にも官邸に提出する方針で、「談話の見直し機運を
高めていきたい」(関係議員)との考えだ。
2007年03月08日 2:03 【共同通信】