米中核戦力は対等になる。「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」通巻 第1725  | 日本のお姉さん

米中核戦力は対等になる。「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」通巻 第1725 

 米中核戦力は500 vs 1 から対等になる
   宇宙衛星破壊とSLBMの拡充は五年以内にバランスを変える


 マーク・ヘルプリン(クレアモント研究所主任研究員)が、同クレアモント

研究所の季刊誌に発表予定の核戦略論文の要約が、ワシントンポストに

先に紹介された(3月4日付け、同紙)。

 北朝鮮は「核兵器開発をしない」と言ってクリントン政権を誤魔化し、

「94年枠組み合意」をみたあとも、原油と軽水炉建設を供与されて、しかも

同期間に密かに核兵器開発を続け、実験を行って世界に核兵器開発の

成果を見せびらかした。
「こんども六者協議合意は、きっと破られるだろう」。
けれども、とヘルプリンはつづける。
 「われわれの脅威は北朝鮮の核ではない。中国のそれである」。

 中国の軍拡は過去19年間連続二桁増、ついに

公表の国防費だけでも日本をぬいて、

世界第二位(五兆四千三百億円)。

前年比17・8%の拡充ぶりだった。
 「中国の富国強兵政策は明らかに日本の明治維新をモデルにした

ものだ」(ヘルプリン)。

 なかでも注目は宇宙に浮かぶ気象衛星を破壊したミサイル。
 そして潜水艦発射ミサイルである。

 米国は今後、サイロ基地からのICBMを現有10000基から1700基に減らす。
 SLBM搭載の原潜は三十七隻から十四隻体制へ。
 ところが中国は80基から五年以内に

1800基に大陸間弾頭弾を急増させる

のだ。

 一方で中国は着々と原潜艦隊を増設し、宇宙戦力を拡充し、たとえ数量で

米国の劣ろうとも、その戦意、奇襲能力、犠牲をおそれぬ人海作戦、くわえて

宇宙のおける戦力により、第一撃で米欧の通信ネットワークを破壊すれば、

その戦力は米国と互角になる。
 米軍の命令指揮系統もウォール街の電子取引も、

通信衛星の破壊で無となるからだ。

 かくて1987年に500 vs 1だった米中核戦略バランスは、実質的に対等

になる、と同論文は警告している。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   ♪
(読者の声2)「南京の真実」の制作上映は極めて重要だと感じております。

最初のニュースに接した時、早速寄付をしようと思いましたが、HPを開いて

見ると、まだ募集前でした。
インターネットを捜せばすぐに見つかる筈ではありますが、このページにHTTPを

貼って置いていただければ、少なからぬ人が寄付を思い立つのではないか?
結局、何が真実か、ということが最後の力になるのだと思います。南京、従軍慰

安婦、遺棄化学兵器等々、きちんと情報を世界に発信すべきです。
安倍首相にも、ぜひそのことを忘れず、真実は何かということを臆せず世界に

発信いただきたいものと願っております。
南京問題は富澤氏らグループによるデータベース化と、東中野教授たちによる

欧米記者系のでっち上げ経過の解明で、ほぼ総仕上げが完了しております。

ここ3年ほどの偉大な達成でした。
     (丸の内、虎穴麻呂櫃)

 
  ♪
(読者の声3)いま、「死ぬ死ぬ詐欺」というのが流行しているのをご存知で

しょうか?
生れつき難病の「○○ちゃんを救う会」が「米国での手術費用」と称して

一般民衆にカンパを募ると、たちどころに数億円が集まり、手術費用を軽く

オーバーしてその子の両親は遊んで暮らし始めるというもので、日本の

あちこちで飛び火しているようです。
どこの馬の骨か知らない赤ん坊に数億円が簡単に集まるのに、本邦の歴史

の汚辱を濯ぐ取り組みが遅々たる進捗とは、やはりマーケティングの概念が

欠如しているからでしょうか?
   (YU生、世田谷)


(宮崎正弘のコメント)たしかにマーケッティング不足です。昨日付けを繰り

返します。
映画「南京の真実」政策委員会には現時点で、5600万円の浄財が寄せら

れております。目標の三億円まであと数歩の距離があるのですが、これほど

熱い国民の支持と共感があることに、次の奇跡を信じたいと思います。
http://www.nankinnoshinjitsu.com/index.html
(↑ 「南京の真実」映画製作委員会のHP)
         ▽ ▽

<宮崎正弘の近著>

『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊、最新刊)
http://item.rakuten.co.jp/book/4115513/
 『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊)
 『出身地でわかる中国人』(PHP新書、増刷出来)
 『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
 『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
 『拉致』(徳間文庫、残部僅少)


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成19年(2007年) 3月6日(火曜日)  
通巻 第1725号  (3月5日発行)

宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
◎小誌の購読は下記サイトから。(過去4年分のバックナンバー閲覧も可能)。
http://www.melma.com/backnumber_45206/

(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2007 

◎転送自由。ただし転載は出典明示のこと。