北朝鮮が高濃縮ウラン(HEU)による核開発のための物資を
「北が濃縮に必要な物資調達」 ウラン型核計画の解明を 米ヒル次官補
2月23日16時11分配信 産経新聞
【ワシントン=有元隆志】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の米首席代表を務めるヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は22日、ワシントン市内で講演し、北朝鮮が高濃縮ウラン(HEU)による核開発のための物資を海外から調達したとの情報があると指摘。北朝鮮はウラン型の核開発計画の存在を否定しているものの、議論することでは合意しており、今後の協議のなかで解明すべき課題だと強調した。
ヒル次官補は北朝鮮がドイツからウラン濃縮に必要なアルミニウム管を輸入しようとしただけでなく、実際に他の場所から調達したとの情報があると語った。具体的には言及しなかったが、「(アルミ管は)パキスタンから彼らが調達した遠心分離機とかみ合う」と述べた。 ドイツ政府は2003年4月にハンブルクで、北朝鮮企業に渡ることになっていた濃縮ウラン製造に必要なアルミ管214本の船積みを阻止している。 ヒル次官補はウラン型の核開発について「複雑な計画だ。生産のためにはかなりの技術も必要で、彼らが習得したかわからない」と述べ、実際に北朝鮮がウラン型の技術取得に成功したかは不明との認識を示した。そのうえで、今後の協議の中で議論していくと述べた。 一方、ヒル次官補は13日の合意文書で盛り込まれた6カ国の外相会合について、北朝鮮の寧辺にある核施設の稼働停止など初期段階の措置の履行を前提に、4月にもライス国務長官が北京を訪れ、北朝鮮も含めて会談するとの見通しを明らかにした。 また、日本と北朝鮮の関係正常化のための作業部会で、北朝鮮による日本人拉致事件が進展することに期待感を示した。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070223-00000027-san-int |