最近死去した主な金正日総書記の側近 | 日本のお姉さん

最近死去した主な金正日総書記の側近

金体制、世代交代の波 高齢側近が相次ぎ病死

2月19日8時0分配信 産経新聞


 金正日総書記の65歳の誕生日を16日に盛大に祝福した北朝鮮で、過去数カ月間に、金正日総書記を支え続けてきた側近が相次いで死亡した。その多くは高齢に伴う病死だが、1994年の金日成主席の死去からすでに13年という年月を経て、金正日政権はさらなる世代交代を余儀なくされている。(名村隆寛)

 朝鮮中央通信など北朝鮮のメディアによると、側近のうち、今年1月に白南淳外相(当時77)が肺がんで死去。昨年11月には桂応泰書記(同81)が肺がんで、10月にも公安警察のトップを長年務めた白鶴林元人民保安相(同87)が脳出血のためそれぞれ死去した。

 このうち白鶴林氏は、故金日成主席のもと抗日パルチザン闘争に加わった「革命第一世代」と呼ばれる元老格。桂応泰氏も60年代に外務次官を務め、金日成主席の存命中から死後にわたり公安担当書記として政権中枢にいた。いずれも金正日総書記の「現地指導」に随行する姿が労働新聞に頻繁に掲載された側近だ。

 また、白南淳氏は金日成主席の死後に外相になり、昨年7月にマレーシアで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議に出席したほか、対米交渉などに尽力した。

 側近の死去に際し、金正日総書記は霊前に花輪を捧げ、北朝鮮メディアは訃告を掲載し業績をたたえている。桂応泰氏や白鶴林氏の場合、高齢のため、肩書きが変わらないまま数年前から事実上、第一線を離れていたとの情報もある。

 金日成主席の死後、北朝鮮では、金正日総書記の最大の後見人といわれた呉振宇人民武力相や崔光人民武力相ら長老が相次いで病死し、幹部の高齢化は進んでいる。

 こうした中、2003年9月の最高人民会議(国会)で首相や経済関係閣僚が代わるなど、政権指導部の交代は断続的に行われている。だが、財政難などの問題を抱える中での相次ぐ側近の喪失は、金正日政権に世代交代の必要性を迫っているかのようだ。

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【最近死去した主な金正日総書記の側近】

2007年 1月 白南淳外相(77) 肺がんで死去

  06年11月 桂応泰書記(81) 肺がんで死去

     10月 白鶴林元人民

         保安相  (87) 脳出血で死去

  03年10月 金容淳書記(69) 交通事故のため死去

        (肩書き、年齢は当時)