わたしには、日弁連が東京高裁に仕返しをしただけのように見える。 | 日本のお姉さん

わたしには、日弁連が東京高裁に仕返しをしただけのように見える。

麻原死刑囚の弁護人 趣意書不提出 日弁連、処分せず 高裁請求“門前払い”

2月16日産経新聞


 オウム真理教の麻原彰晃死刑囚(51)=本名・松本智津夫=の弁護人2人について、東京高裁(須田●裁判長)が「迅速な訴訟進行を妨げられた」と、日本弁護士連合会(日弁連)に処分を求める「処置請求」をしていた問題で、日弁連は15日、処分しない決定をした。「請求は麻原死刑囚の死刑確定後になされ、遅すぎて不適法」が不処分の理由。問題化した控訴趣意書の未提出の是非をめぐる弁護士会としての判断は示さず、“形式論”での不処分決定に、同高裁は態度を硬化。2弁護士の所属弁護士会に懲戒請求を行う方針を明らかにした。

 刑事司法史上、例をみなかった控訴趣意書未提出問題は、さらに波紋を広げて異例の展開をたどることになった。

 処置請求されていたのは、松下明夫弁護士(仙台弁護士会)と松井武弁護士(第2東京弁護士会)。処置請求は刑事訴訟規則に基づき、平成18年9月25日に行われた。麻原死刑囚の死刑確定は同15日だった。

 麻原死刑囚の控訴審では、両弁護士が「麻原死刑囚と意思の疎通ができない」として、提出期限だった17年8月末までに控訴趣意書を提出しなかった。高裁はこれを「訴訟の遅延行為」として問題視していた。

 日弁連は決定の理由で「処置請求は継続中の事件の障害を取り除くもので、既に終了した事件については判断するべきではない」として、2弁護士が趣意書を提出しなかったことに問題がなかったかについては検討せず、高裁の請求を事実上の門前払いにした。

 麻原死刑囚の訴訟をめぐっては18年3月、趣意書未提出を理由に高裁は控訴審を打ち切ることを決定。弁護側は最高裁に特別抗告するなどしたが、棄却された。

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【用語解説】処置請求と懲戒請求

 刑事訴訟規則は弁護人や検察官が法律や規則に違反し、裁判の迅速な進行を妨げた場合、裁判所は日弁連や弁護人の所属弁護士会、検察官に指揮監督権を持つ者に通知し、懲戒処分などの適当な処置を請求しなければならないと規定。また弁護士法は弁護士が同法などに違反し、信用を害したり品位を失う非行があったりした場合、誰でも所属弁護士会に懲戒処分を請求できる定めている処分は除名、退会命令、業務停止(2年以内)、戒告の4種類。

 ●=賢の又を忠に