中国側は戦闘をも辞さない。 | 日本のお姉さん

中国側は戦闘をも辞さない。

産経新聞(2007/02/09)より転載


中国 海軍力の大幅増強 
狙いは日本…領有権争いに布石


【ワシントン=古森義久】中国海軍の研究では米国でも有数の権威とされる

米国防大学のバーナード・コール教授は「中国の膨張する海軍パワー」と題

する論文をこのほど発表し、


中国の海軍力の大幅増強の目的は

台湾海峡での紛争に備えることととも
に、東シナ海での尖閣諸島などをめぐ

る日本との領有権争いに軍事的に

対処することだという見解を明らかに

した。

同論文は国立ウッドローウィルソン国際学術研究センターの特別報告書最新

号で公表された。

コール教授は同論文でまず、中国当局が目覚ましい経済成長の成果を軍事

増強に投入するなかで、人民解放軍全体では

海軍の強化が最も顕著だとしている。

同論文によると、海軍のなかでも

潜水艦の増強が最優先され、すでにロシアから購入
したディーゼル機動では世界でも最高性能とされ

るキロ級が12隻、国産の「宋」級10隻

がすでに配備されたほか、2004年夏には

新鋭の「元」級潜水艦が開発された。


原子力潜水艦では従来の「漢」級5隻

に加えて「093」級が少なくとも2隻、

配備された。

さらに注目されるのは、中国海軍がこれまで長距離弾道ミサイル発射能力を

持つ潜水艦の「夏」級の実戦配備に成功していなかったのに対し、いまや

ロシアの支援を得て「094」級の弾道ミサイル

原潜の建造を始めたことだという

コール論文はこのほか中国海軍が海上艦艇や海軍

航空部隊、海陸両用戦闘部隊などを

増強する実態を報告している

同論文はさらに中国軍がなぜこの種の海軍力の大幅増強を図るのか、

その目的や動機について


(1)台湾が独立への動きをとった場合、武力で台湾を制圧し、米軍の介入
を阻むための能力を保持すること


(2)東シナ海での尖閣諸島などに対する中国主権の主張への日本側の

動きに軍事的に対処する能力を保持すること


(3)中国自身に不可欠なエネルギー資源を輸入するための海上輸送路の

安全を確保する能力を保持すること-などを主要点としてあげている。

同論文は以上を「中国海軍の近代化」という大幅な増強の主要な理由だと

述べ、なかでも

日本への対応は中国にとって「ほぼ

台湾有事への対処と変わりのない

重要性を持つ戦略的な海上案件への

懸念」と位置づけている。


東シナ海で実際に中国が日本と軍事

紛争を起こす場合のシナリオについて

同論文は、「日本側は日米安保条約に基づき米軍の支援を求めるだろうから、


中国側は台湾有事への対応と同様に

米海軍の介入を抑止し、阻止し、場合

によっては戦闘をも辞さない態勢をと

らねばならない」と述べている。

しかし同論文は、その種の日中軍事衝突で中国側が米軍の介入を阻むこと

は台湾有事の際よりもずっと困難だろうとして、「米軍基地が日本の国内や

至近の位置にあり、日米安保条約での明白な共同防衛規定に加え、米側の

日本防衛への責務感が台湾に対するよりもはるかに強い」などという諸点を

理由としてあげている。

『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html
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