イスラエルからのニュース
2007年1月28日(日)
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*ファタハとハマスの抗争が激化。木曜から昨夜までの死者数は21人、
負傷者は数十人に達した。互いに相手側のメンバー誘拐を繰り返して
おり、双方で数十人が誘拐されているもよう。(H,Y,P)
*大統領選挙の国会投票を記名投票に変える法案を政府が提案へ。記名
投票だと連立政権の支持を受けたペレス氏が有利になると見られてお
り「ペレス法」だとの批判もある。(H,Y,P)
*シリアとの和平交渉推進を目指す知識人らが組織を結成。シンベト元
長官のペリー氏や、元参謀長のシャハク氏らがメンバー。(H,P)
*国連がホロコースト否定に向けた動きを批判する決議を採択。しかし、
投票によらず「コンセンサス」という形式を取ったため、実際の賛否
はわからないとの論評も。(H,Y,P)
*国防軍が国連に通告後、ヒズボラの掘った地下壕を破壊。
ヒズボラは多くの壕を国境沿いに
設置していると見られる。(P)
*イスラエルが米国との協定の規程に違反してクラスタ爆弾を使ったと
して、米国がイスラエル国防軍を非難。国防軍は、国際法に従ってク
ラスタ爆弾を使用したと説明している。(P)
*パレスチナ人が子供をわざと国防軍に逮捕させているとの記事。逮捕
されていれば安全で食費もいらず、自治政府から家族にも補償金が出
る。収入の道が閉ざされ補償金が唯一の収入という家庭も。(Y)
*「第三次世界大戦はすでに始まっている」と、モサドの元長官ハレヴ
ィ氏。
今後少なくとも25年はイスラム原理
主義と西欧世界の戦いが続き、核テロ
の可能性はかなり高いと語った。(Y)
2007年1月29日(月)
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*昨日の閣議で初のアラブ閣僚となるマジャデル氏を承認。しかし、今
日の国会投票では全アラブ政党が反対する。労働党の党利による任命
で、アラブ系市民の利益にならないとの理由による。(H,Y,P)
*サウジアラビアのアブドラ国王が、ファタハとハマスの仲介を提案。
両者は歓迎する意向を示した。両者の戦闘は各地で継続中。ハマスは
占拠したモスクから自治警察本部を攻撃している。(H,Y,P)
*反ユダヤ的な事件が昨年に
ヨーロッパで急増していると、反ユダ
ヤ主義対策団体が警告。
数だけでなく凶悪性も増している。(H,Y,P)
*財務省が今後数年間の改革計画を発表。全勤労者に年金を保証し、中
流階級の減税、低所得者に収入補填を行う「逆所得税」などを導入。
一方、企業の営業車への課税強化などで税収増を図る。(H)
*政府の戦争調査委員会が昨日、ハルツ参謀長から7時間の事情聴取。
戦争に関する意思決定の過程が焦点となった。(H,Y,P)
*アッバス議長が先週にハマスの暗殺を危ういところで逃れていたこと
が判明。議長の通る道に仕掛けられた爆弾が事前に発見され、議長は
無事だった。もし成功していれば内戦は不可避。(Y)
*ベイト・シェメシュで、原因不明で死亡した女性の死体を警察が検死
しようとしたところ、解剖を嫌った超正統派住民が警官に暴行を加え
て死体を強奪。後に死体は警察に返還され埋葬された。(H,Y)
*2005年に発生したユダヤ人による銃乱射事件で、取り押さえられ
た犯人を殺したアラブ人の不起訴処分を求めるアラブ人の集会。アラ
ブ政党議員は、犯人を殺したのは正当防衛だと主張した。(Y)
2007年1月30日(火)
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*エイラットで自爆テロがあり3人が死亡。犯人はガザ北部からエジプ
トを経由してエイラットに侵入か。自爆テロは昨年4月以来。
イスラム聖戦、ハマス、アルアクサ
殉教団はテロ成功を賞賛した。(H,P)
*オルマート首相は、自爆テロ発生にもかかわらず、大規模な報復攻撃
は避けて停戦を堅持する構え。(H,P,Y)
*パレスチナの内紛が激化するこの時期に自爆テロが行われたのは、イ
スラエルの攻撃を招いて内紛を収拾する狙いか。内戦を回避するため
に、イスラエルの攻撃を願っていると語るパレスチナ人も。(H,Y)
*ファタハとハマスの戦闘は昨日も各地で継続し、双方で6人が死亡。
今朝3時から停戦を実施すると双方が発表したが、最近の停戦合意は
全て崩壊しており、停戦の実現は期待薄と見られている。(H,P,Y)
*ホロコーストに関するラビの見解を研究する会議がエルサレムで開催。
超正統派はホロコースト前にイスラエルへの移民を禁じたなどの経緯
があり、ホロコーストに関する議論はタブー視されて来た。(H)
*エルサレムで初の同性結婚届を市役所が受理。2人はカナダで結婚し
た。2人はエルサレムで暮らすと語っている。(P)
*英国のイスラム教徒に対する調査で、
若年層ほどイスラム法の支配を待望
する傾向が高いことが判明。
女性がイスラム的服装をすべきだとの
意見も74%に。
イスラム教徒の同化政策は失敗か。(P)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
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発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp