ロシア政治経済ジャーナル 「日中の適切な関係とは?」 | 日本のお姉さん

ロシア政治経済ジャーナル 「日中の適切な関係とは?」

ロシア政治経済ジャーナル No.438  2007/1/30号
★日中の適切な関係とは?


全世界のRPE読者の皆さまこんにちは!

北野です。

最近、「北野さんちょっと反中すぎませんか?」というおたよりが立て続けに
何通もきました。

私は、中国になんの恨みもありません。

2000年以上前に、儒教とか道教とかとんでもない思想を生み出したすばら
しい文明だと思っています。

また、漢の軍師張良と蜀の宰相孔明、最近のトウ小平等々、尊敬する人た
ちも多いのです。

大学時代、中国人の友達もいました。

ですから、これは心情的な話ではないのですね。

日本の話。

日本は、中国とどうつきあうのがいいのか?

いいのか?というのは、別の言葉で「お得なのか?」という話。


▼今の時代と日本の位置


皆さんご存知のように、世界では戦いが続いています。

もちろん、アメリカ 対 国際テロではありません。

一極主義 対 多極主義。

それで、「北野さんは一極主義者ですか、多極主義者ですか?」と質問を
してくる読者さんもいます。

私は、どちらでもありません。

あえていうなら、現実主義・日本サバイバル主義。

ライフサイクルで見ると、アメリカの没落は不可避なのです。

つまり、アメリカの一極支配は早晩崩壊し、多極世界が来る。

これは事実をいっているのであって、私が多極主義者だからではありません。

さて、ここから複雑になっていきます。


「多極主義が勝つのならば、日本は多極陣営の中心中国に接近するべきな
のですね?」


これが違うんです。

米中の間にあって、日本はどのような立場を取れるのか?

可能性は三つしかありません。



1、アメリカにつく
2、中立
3、中国につく



まず3番の「中国につく」から見てみましょう。

これどうですか?

日本はアメリカと軍事同盟を結んでいるのです。

そして、全国津々浦々に米軍が駐留している。

こんな状態でどうやって中国につくのでしょうか?

もう一つ、アメリカの軍事費は50兆円、中国は5分の1の10兆円です。

技術のレベルも比較になりません。

絶対負ける陣営につく理由がなにかあるでしょうか?

(アメリカが没落するというのは、ドル体制が崩壊するということで、個別の
戦争の話ではありません。念のため。)

中国につくという選択肢は消えます。



2番目の「中立」。

日本では「核武装し、中立にしましょう」という説が流行っているそうです。

日本がアメリカと軍事同盟を結んでいたら、「中立」ではないですね。

当然、「日米安保条約」を解消するというのが大前提。

中立というと、「アメリカにもいいし、中国にもいいし」なんて考えていませんか?

違うんです。

日本が軍事同盟を解消する。

これは、アメリカにとってアジア最大の基盤を失う大打撃。

一方中国にとっては、超お得ということになります。

つまり、言葉は「中立」でも、アメリカからすれば「中国に寝返った」と同じ意味。

キッシンジャーさんは、「ジャップは最悪の裏切り者!」と叫ぶでしょう。

そう、35年前のあの日のように。。。





「「ジャップは裏切り者」 72年にキッシンジャー氏

 【ワシントン26日共同】ニクソン米大統領の中国訪問など1970年代の米外
交政策を主導したキッシンジャー大統領補佐官(後に国務長官)が72年夏、
田中角栄首相が訪中して日中国交正常化を図る計画を知り「ジャップ(日本人
への蔑称(べっしょう))」との表現を使って日本を「最悪の裏切り者」と非難し
ていたことが、26日までに解禁された米公文書で分かった。

(共同通信) - 06年5月26日」



どうですか?

日本が中国と仲良くすると、「最悪の裏切り者」だそうです。

もう一つ。



「以前、韓国経団連の諮問委員会の会合で私がアジア共通通貨の可能性に
ついて述べたときには、同じ会合に来ていたキッシンジャー元国務長官から
警告を受けました。」



これは、元財務官・ミスター円榊原英資さんの、「経済の世界勢力図」(文芸
春秋)に書かれている話。

どんな警告受けたのでしょうか?



「君はアメリカではなく中国を選ぶというのか。もし日本がそのような姿勢をと
るなら、日米安保条約は根本的に見直す」(同前)



こわいですね~。

アメリカが日本に優しいのは、「いうことを聞いている場合だけ」ということです。



「アメリカは日本と同じリベラル民主主義の価値観をもっているから、中国より
アメリカを選ぼう」という人もいます。

私はそういう立場ではありません。

怖いんですよ、アメリカって国は。

アメリカは、79年からのアフガン戦争時、タリバンを支援していたじゃないです
か?

同じタリバンを01年に叩きつぶしています。

またアメリカは、イラク・イラン戦争時、フセインのイラクを支援していたではない
ですか?

同じフセインを91年と03年にぶちのめしています。


03年のイラク攻撃に関して、国連事務総長さえも「あれは国際法違反だ」と宣
言しています。

フセインはシーア派住民148人を殺した罪で死刑になりました。

ところで、アメリカは違法にイラクを攻撃した。

そのせいで、03年から現在までに15万人のイラク人が死んでいる。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


でも、アメリカは全然平気。(^▽^)

こういう恐ろしい国を敵にまわすのは愚の骨頂。

「でも、日本がアメリカを裏切ってもまさか空爆はしないでしょう?」

まあ、そうでしょう。

しかし、あの国は賢いですから、いろいろな手段を考えだすでしょう。

例えば、ゲーツさんが中国にいく。

それで、「尖閣諸島問題、東シナ海の資源問題。これは日中二国間の問題
なので、アメリカは関与しないと約束します。中東でいそがしい、いそがしい」


もちろん、内緒話で新聞には出さないですよ。

で、中国は尖閣諸島に軍事施設を作り、日本の領海でドンドン資源開発を進
める。

日本はアメリカになきつきます。

「ヘルプアス!」

するとアメリカはいいます。

「まあ、紛争が起こったわけじゃないから、日米安保は適用されないな~。な
んやかんやと紛争を起こしなさい。そしたら、考えるから」

で、自衛隊は領海侵犯している中国船を砲撃。

中国も反撃。

日本も反撃。

日中紛争がドンドンエスカレート。

ブッシュは、「ソオリ~。今反戦世論が強くてね。ホントごめん!また別の機会
に助けるから!」

こういうこともできるわけですよ。

え?そんなわけない?

ああ、そうですか?

ではお聞きしますが、北朝鮮がミサイルをぶっ放したとき、核実験をしたとき、
日本人を誘拐したとき、アメリカは助けてくれましたか?

というわけで、2、中立 3、中国につくという選択肢はなくなり、結局天領日本は
アメリカ幕府と行動を共にするしかないのです。



そればかりではありません。

アメリカは確かに、日本にいろいろひどいことしています。

この国は世界最大の貿易赤字・財政赤字・対外債務国なのに、国民は浪費生
活を楽しんでいる。

これは日本の金がアメリカを支えているから。

しかしアメリカは、金を借りまくって感謝するでもなく、逆に威張っていますね。

ムカつく。

わかりますが、日本がおとなしくしていれば、とられるのはお金だけです。

でも中国は?


▼目の前にある中国の脅威


「中国と仲よくすべき」と主張するのは、主に儲かるからですね。

一理あります。

だって、中国は1978年以降28年間、年平均9.5%(!)成長しつづけている。

それなのに、賃金水準はいまだに、欧米日の20分の1(!)。

それと、富裕層と中産階級が2億人(!)いる。

また、これから13億人(!)が豊かになれば、アメリカを超え世界最大の市場
になるのは間違いありません。

ですから、会社経営者が、「中期的には、安い労働者を雇って、それを日本に
逆輸入して儲けよう」「長期的には、13億の市場で大儲けしよう」と考えるのは
当然。

しかし別の側面もあります。


1、中国は1989年以降17年間、軍事費を2桁増やしている。

2、中国の軍事費は、米国防総省の予測によると、約10兆円。これは日本の
倍である。

3、中国は、台湾向けの弾道ミサイルを約800基配備している。

4、中国は、尖閣諸島や東シナ海の資源を狙っており、米国防総省も警告し
ている。

5、中国とロシアの共同軍事演習は、明確に対台湾・日本・アメリカを想定し
たものである。

6、中国は共産党の一党独裁国家である。


7、中国は既に、資源をめぐり他国と軍事衝突した事実がある。

・88年、中国とベトナム海軍が、南沙諸島で衝突。ベトナム人72名死亡。

・92年、中国、20隻のベトナム船を拿捕。

・94年、中国とベトナム海軍は、国際的にベトナム領海内と認められている
石油鉱区133~135をめぐって衝突。中国はこの地域を自国領と主張。

・95年、フィリピンが領有権を主張するミスチーフ環礁を中国が占領。軍事施
設を構築する。

・96年、中国船、フィリピン海軍と90分の銃撃戦。

・97年、中国、フィリピンが占拠するパナタ島に調査目的と称し軍艦を派遣。

等々。

どうですか?

これらの事実だけ見ても、中国は日本の脅威ではありませんか?

もし、「脅威ではありません!」という人がいれば、是非「なぜ脅威ではないの
か」教えていただきたいです。

中国軍が、尖閣諸島に軍事施設を作る。

日本政府が抗議すると、「尖閣諸島はわが国固有の領土であるから、問題な
い」と主張する。

また、東シナ海の日本領海でジャンジャン資源開発をする。

日本政府が抗議すると、「いやここは中国の領海だから問題ない」と主張する。

ごく最近の歴史を見ても、こういう可能性はバリバリあるのです。

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▼中国との友好で得するのは?


「中国はGDP世界4位で、13億人の巨大市場。仲が険悪になれば儲けのチャ
ンスを失います」

皆さんが、会社経営者であれば、この論理はその通りです。

しかし、皆さんが普通の従業員であるとか、政府関係者であれば、もっとじっ
くり考えてみる必要があります。


例えば、洋服メーカーのA社が日本から中国に工場を移動した(つまり日本
を空洞化させた)と仮定します。

このとき国レベルでは何が起こっているのでしょうか?

まずA社。

A社は日本の工場を閉鎖し中国に工場を建てました。

当然従業員はほとんど中国人。

A社は経費を大幅に削減し、製品を日本に逆輸入することで大もうけし息を
吹き返しました。


しかし国レベルでは?

まず、A社は大量リストラを行った。

国レベルでみると大量に失業者が出たということです。

失業者は税金を払いませんから税収減です。

しかも彼らは失業手当をもらいますから支出増です。

国家財政は収入減・支出増。


これを中国サイドから見てみましょう。

A社が中国に工場を建てたことで、失業者が減る。

また、A社の現地法人は法人税を納め、従業員は所得税も納めるため税収が
上がる。

中国政府は収入増・支出減。

つまりこの構図で、日本政府は大損、中国政府は大もうけということになります。


というわけで、空洞化は恐ろしいのです。

日本政府は、空洞化を許さない政策を取る必要があります。

この観点からすると、日中関係が非常にいいと、どんどん企業が中国に移動し
てしまう。

「日中が仲よくしなければ、日本はチャンスを逃す」という人たち。

この人たちは、「中国への投資増が日本のためになる」という。

これは企業経営者の論理。

日本全体では非常にネガティブな現象を引き起こすのです。


アメリカを例にあげましょう。

アメリカは70~80年代、「脱工業化社会」「工業社会から情報化社会へ」とい
うスローガンの元、空洞化を容認しました。

それで結果は、世界一の貿易赤字・財政赤字・対外債務国家に転落。

しかし、この国はドルが基軸通貨なのでなんとか回っています。

ローカル通貨円の日本がアメリカと同じことをすれば、90年代のアルゼンチン
・メキシコのように、破産します。

では、日本は13億人の巨大市場を放置しておけばいいのでしょうか?

そんなことはありません。

(企業レベルではなく)国レベルで考えた場合、


1、対中国直接投資は、日本国内の失業増・税収減・支出増になるので悪。
2、対中国輸出増加は、全部日本国の儲けになるので善となります。


そして、投資は二国間関係が悪いと減少しますが、貿易は関係が悪くてもな
くなりません。


▼軍拡は無意味なのか?


もう一つ。

「日本は外交力を磨くべきで、軍拡は無意味なのではないですか?」という質
問がきました。

こういうお人よしというか、元社会党的というか、理想論者というような人もい
るのですね~。



外交力は軍事力に比例するのです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


別のいい方をすれば、軍事力がなければ外交力はゼロに等しいということで
す。


1853年に、ペリーが来ました。

日本は開国を強要されることになるのですが、ここに「外交の余地」があった
でしょうか?

「開国しなければ、黒船で日本を攻める」と脅迫されれば、外交の余地などな
いのです。



日本は1895年、日清戦争に勝利しました。

それで、清から遼東半島をもらった。

ところが、ドイツ・フランス・ロシアは、「それ中国に返しなさい」と脅迫します。

3国の軍事力に恐れをなした日本は、泣く泣く返還に同意しました。

日本に外交の余地はあったのでしょうか?

「返さなければ、力づくで」といわれた時、対等な交渉はありえません。



もっと最近の例。

フセインは外交で負けて攻撃されたのですか?

実をいうと彼は、非常に巧みな外交をしていました。

石油利権を餌に、安保理常任理事国3国フランス・ロシア・中国を味方につけ
ていた。

立派な外交的勝利といえるでしょう。

それで、アメリカを止めることができたでしょうか?


中国が今後、尖閣諸島や東シナ海の資源を狙ってきたと仮定します。

日本が抗議する。

そして、日本は「外交力があれば軍事力は無意味」という専門家の提言にし
たがい、自衛隊はひ弱だとします。

このとき、核保有国で軍事費世界2位の中国が日本に譲歩する理由はなにか
ありますか?

全然ないですよね。


このように、「外交が上手であれば、軍拡は必要なし」という人は、「話しあい
でなんでも解決できる」という夢を見ているのです。

話し合いで解決できれば、戦争なんて起こりません。

話し合いで解決できなかったので戦争になるのです。

逆にいえば、軍事力が拮抗している国々であれば、戦争は起こりにくい。

(独英みたく、起こる場合ももちろんありますが。。。)


軍拡は「戦争をするため」ではなく、「抑止力を高め戦争を回避するため」で
もあるのです。


▼中国が突如親日になった理由


05年、反日デモ・靖国問題等で、日中関係は非常に悪化しました。

ところが安倍さんになって、中国は急に親日にシフトした。

こういう状況を見て、「ああ中国も反省したのね~」(^▽^)と思うお人よし日
本人。

違うのです。

中国が突然親日になったのには理由がある。




「日本の対中直接投資、06年は3割減…大型投資が一巡
               ~~~~~~~~~~~~~~~
1月20日23時53分配信 読売新聞

【北京=寺村暁人】2006年の日本から中国への直接投資(金融を除く)が、
実行ベースで45億9806万ドル(約5570億円)と前年に比べ29・58%の
大幅減となったことが19日、中国商務省の発表で明らかになった。」



これが理由。

いろいろな美辞麗句を並べても「仲よくしましょう」というのは、「金ください」と
いうのと同義。


▼日中友好の条件


まとめましょう。

1、日本は怖いアメリカの天領なので、アメリカを捨てて中国に走るという選択
は(今のところ)ない。

2、中国は、実際に日本の脅威である。

3、日本から中国への直接投資増加は、日本の空洞化を推し進め、日本をア
メリカ化させるので(国にとって)悪である。(個別の企業にとっては善である)

4、外交力は軍事力に比例する。日本は軍拡が不可欠。

となります。


コヴィー先生は、人間関係は「依存」→「自立」→「相互依存」へ進むといって
います。

日本は、アメリカの依存国家。(天領)

自分では何も決められません。

まずは自立することが大切ですね。

条件は、



・経済的自立(空洞化阻止と輸出相手国の多角化)

・軍事的自立(日米安保は堅持するが、解消されても自衛できる状況をつくる)

・エネルギーの自立(新エネルギー普及と、石油・ガス輸入元多角化)

・食料の自立(自給率40%は低すぎ)

・精神の自立(欧米のサルマネを止めること。日本独自の精神性を復活させる)



ここまで来て、ようやく「中国との相互依存」という話がでてきます。

現段階で中国と日本の外交能力を比較すると、大人と赤ちゃんくらいの差があ
ります。

もちろん中国が大人で日本は赤ちゃん。

ですから、日本が「中国と戦略的関係を」なんていっても、ひたすら利用される
だけ。

日本は今まで、アメリカに利用され、中国にもず~っと利用されてきました。

今また中国は、日本との関係を修復することで、日本から金をゲットしようとして
います。

日本が同じ間違いを繰り返さないことを祈ります。

(おわり)

PS

中国外交の真実については、「ぶった斬り国際情勢」の6章で詳述しています。

中国は、中東産油国・ロシア・中央アジアと非常に良好な関係を築いている。

そして、世界一の外貨準備と世界2位の米国債保有で、アメリカの覇権に王手
をかけている現状を解説しました。

詳しくは、
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KGB要員養成大学を卒業し、プーチン大統領のブレーンとも友達の筆
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ています。

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このコーナーでは、中学時代病気で死線をさまよい、高校時代クラ
ス一の落ちこぼれで先生に見捨てられたRPE北野が、なんやかん
やとサバイバルしているのに、役立っている本・DVDを紹介してい
ます。

戦争・テロ・デフレ・財政赤字・失業者・リストラの増加、こんな厳し
い時代ですが、せめてRPE読者の皆さんは、健康で幸せで豊かに
生きていけますように。
祈(^▽^)

★国家の品格 藤原正彦 新潮新書
(詳細は→  http://tinyurl.com/ytnkqd    )

いろいろな人が「読みなさい、読みなさい」というので、ついに読ん
でみました。

正直まったく期待していなかったのです。

北野「たぶん、空想とキレイゴトのオンパレードなんだろうな~」

完璧に裏切られました。

キレイゴトどころか、RPE並みにキレイゴトを排撃しています。

例、

・欧米は野蛮だった

・先進国は全て荒廃している

・「アメリカは北朝鮮に「核を持つな」と言っていますが、自分たちは地球
の全人民を何十回殺せるような核兵器を持っている。」(17p)

・「私が金正日でも、アメリカの言うことなんか聞きません。」(17p)

・「資本主義の勝利」も幻想

・小学生に英語を教えると「国際人」がいなくなる。

・「人間にはそもそも自由がありません。」(67p)

・人類の自由・平等の権利を主張したジェファーソンは、インディアンを
大虐殺し、奴隷を100人かかえていた。

・「国民は永遠に成熟しない。放っておくと、民主主義すなわち主権在民
が戦争を起こす」(83p)

・「平等」もフィクション。

等々。

藤原先生は、こんな感じで、現代の世界を支えている美しい論理を次々
とぶち壊していきます。


で、どうするのか?

藤原先生は、「武士道の復活」を提案しています。

前号「ユダヤの秘密」で、「ユダヤ人の強さの秘密は、「タルムード」を毎
日毎日学ぶことだ」と書きました。


▼共に名著です!
「ユダヤ5000年の教え ラビ・マービン・トケイヤー 実業之日本社
(詳細は→  http://tinyurl.com/eca8t   )
「ユダヤ5000年の知恵」ラビ・M・トケイヤー 実業之日本社
(詳細は → http://tinyurl.com/25z36e   )


結局、道徳教育・人格教育というのは、良いものを子供の頃から繰り返
し繰り返しインプットしていくこと。

だからって、日本人の子供がタルムードを学ぶのも変ですよね。

ですから、神道・仏教・儒教が合わさってできた「武士道」を子供のころか
らプリンティングしていけばいい。

もちろん、実現は簡単ではありません。

藤原先生もそのへん自覚しておられます。

とはいえ、日本の教育と道徳はボロボロですから、なんらかの対策をう
つ必要があるのは明白。


「ここ4世紀間ほど世界を支配した欧米の教義は、ようやく破綻を見せは
じめました。

世界は途方にくれています。

時間はかかりますが、この世界を本格的に救えるのは、日本人しかい
ないと私は思うのです。」(191p)


既に読まれた人も多いと思いますが、まだの人は是非ご一読ください。

本当に面白いです。


★国家の品格 藤原正彦 新潮新書
(詳細は→  http://tinyurl.com/ytnkqd    )


★★★今までに紹介した、絶対お薦め本はこちら↓
(めちゃくちゃ面白く・役立つ本ばかりを厳選してありますよ!)(^▽^)
http://www.geocities.jp/rpejournal/

★編集後記


なんと1ヶ月遅れで、「レコ大」を見ました。

氷川さんが「レコ大」を取ったのも、「武士道」ですかね?(^▽^)



ちなみに、ロシア人も「武士道」と「禅」が大好きで、よく質問されます。

私は、「武士道の本質はプレーダンノスティ(忠誠・献身性)です」と答え
ます。

それを聞いたX氏は、「日本はロシアより全然文化が進んでいる」とマジ
な顔で言っていました。

「どうしてですか?」と聞くと、X氏は、


「君も知っていると思うが、まだロシアはディーキー(野蛮)だからね」(^▽^)

北野「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


モスクワより
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今日のメルマガは日本中の人に読んでもらいたい。

当たり前の事が書いてあるのだけど、

読みやすく、分かりやすい。この人は日本の外から冷静に

日本を見て警告してくれている。日本を愛している日本人だと思う。

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(紹介するのは、今日で終わります。)