イスラエルからのニュース
2007年1月24日(水)
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*4人の女性に対する強姦罪などでカツァブ大統領を起訴する方針を、
マズズ検事総長が発表。3ヶ月以内に大統領から事情聴取した上で最
終決定する予定だが、起訴はほぼ確実と見られている。(H,Y,P)
*事実上の起訴決定を受け、カツァブ大統領は休職を申し出ると見られ
ているが、国会議員や閣僚から「国の恥だ」として、即時辞任を求め
る声が高まっている。(H,Y,P)
*ペレス副首相が早くも大統領選挙出馬に向けた動き。他にリブリン氏、
アビタル氏なども候補に名前が挙がっている。(H,Y,P)
*アルアクサ殉教団がナブラスでフランスの外交官と護衛を誘拐。数時
間後に釈放した。国防軍の諜報員と誤認か。(H,Y)
*レバノンでは反政府勢力と親政府勢力が乱闘し3人が死亡。130人
が負傷した。ヒズボラはさらに闘争を激化する構え。(Y)
*昨年夏のレバノン戦争では、地上作戦を軍が本気に考え始めたのは戦
争勃発から3週間目に入ってからだったことが判明。政府の調査で戦
争遂行の意思決定に至る過程が解明されつつある。(H)
*ジェニン近郊の自治区の町が、米国の支援で作られた道を「サダム通
り」と命名。米国の支援で作られた他の道路や施設にも、イラクで米
兵を殺した「英雄」の名前などが付けられているという。(Y)
*この10年間にキリスト教からイスラム教への改宗者が英仏で10万
人。逆の改宗者は少ない。トルコの加盟でEUのイスラム人口は2割
を超えると警告する書を、ヘブライ大学の教授が出版。(P)
(カトリック信者は元々、イエス・キリストを信じていない人が多いので
イスラムになりやすい。by日本のお姉さん)
2007年1月25日(木)
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*カツァブ大統領が休職する意向を表明。もし起訴されれば辞任するが、
それまでは戦うと宣言した。しかし、警察や報道機関を悪者呼ばわり
する激烈な休職表明演説には、賛否両論が出ている。(H,Y,P,7)
*世論調査で大統領が辞任すべきだとの意見が71%に。(Y)
*オルマート首相がヘルツェリア会議でイランに対する国際的な共同戦
線が構築できたと演説。しかし、大統領の休職騒ぎが大きく報じられ
たため、演説はほとんどTV中継されなかった。(H,Y)
*レバノン戦争について調査している政府委員会でペレツ国防相が証言。
地上作戦開始に至る経緯などが詳しく調べられた。(H,Y)
*正統派のバスの座席が男女別になっているのは差別だと女性文化人ら
が最高裁に訴え。女性席は少ないため、女性は立つことが多く、もし
男性席に座るとひどい扱いを受ける
という。(H,Y)
*教育省がカツァブ大統領の肖像写真を学校などから撤去することを検
討中。強姦疑惑事件について、児童から質問があった場合、どう答え
れば良いのかと現場では対応に苦慮している。(Y)
*外務省が世界各国の大使館に、カツァブ大統領の強姦疑惑報道への対
応策を指示。イスラエルが法の下の平等を大統領にまで適用する、世
界でも数少ない法治国家だと強調するようにとの内容。(P)
*イスラエル男性の平均寿命が78歳に。日本などに次いで世界5位に
達した。女性の平均年齢も82.4歳に達した。(H)
*ベツレヘムでキリスト教徒住民に
対する迫害が激化。自治政府も黙認、
教会もイスラム教徒の報復を恐れて
対策を取らないため、もうベツレヘム
では暮らせなくなると、キリスト教徒
住民は語っている。(P)
2007年1月26日(金)
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*国会の委員会がカツァブ大統領の休職を承認。大統領を弾劾すべきだ
との意見は否決された。(H,Y,P)
*カツァブ大統領の休職でダリア・イツイク国会議長が臨時大統領に就
任。女性の大統領は臨時ながらイスラエル史上初となる。(H,P,Y)
*スイスで開催された世界経済フォーラムで、リブニ外相がパレスチナ
国家の設立は可能だと明言。自治政府のアッバス議長はハマスとの連
立交渉が決裂すれば直ちに選挙を行う考えを示した。(P,I,7)
*反政府勢力と親政府勢力の衝突が続いたベイルートで、軍が夜間外出
禁止令。ナスララは支持者に道路からの退避を指示した。(P,H)
*国防軍と入植者組合の協議が中止に。秘密協議の予定だったが、報道
陣に情報が漏れたためペレツ国防相が中止を決めた。国防軍は違法入
植拠点の話し合いによる自主撤去を計画している。(Y)
*シリアのイスラエル国境沿いに設置
されたロシアの情報収集拠点が、
国防軍の動きを監視してヒズボラに
伝達か。(P)
*ハマス系治安部隊のメンバー6人が乗った車がガザで爆破され、1人
が死亡。ハマスはファタハの犯行だと非難している。(H,Y)
*1990年に和平の機運が高まった際、自治区に短期滞在許可で帰還
したパレスチナ人の登録を自治政府が開始。約5万人いるこれらの人
々は、その後の紛争激化で法的地位が決まっていない。(H,P)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
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発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp