元満州滞在者 | 日本のお姉さん

元満州滞在者

僕は、今、70歳です。小学校3年の夏に終戦を迎えました。その一年前に


母と弟の3人で、満洲から日本に引き上げてきました。姉は先に日本に


返されており、親戚に預けられていました。弟はまだ3歳でした。


当時、満州では僕の家は父親が事業を営んでおり、使用人も何人も使って

全てが順調であるように見えていました。


僕の母親はクリスチャンでよく神さまに祈りよく聖書を読む信仰的な人でした。


日本軍は強かったし、負けを知らなかった。そういう時代ですが


母親は、ロシアは満洲を狙って攻めてくるという考えを祈っている時に神さまに


示されたので日本に帰ると言い出しました。父親が「そんなバカな。」と全く


取り合わなかったのですが、いつもおとなしい母が、その時だけは子供たちを


連れて日本に帰ると言ってガンとして譲りませんでした。


父親もそんな母親に負けて子供たちを帰国させることを許したのでした。


父親と言えば、仕事が順調で日本軍の強さを信頼しきっていたので、そのまま


満洲に残り、終戦後は無一文になって体ひとつで日本に帰ることになりました。


母親は、帰国時、鉄道で港に向かうために駅に向かいましたが、改札広場は

それこそすし詰め状態で、一部の隙も無いというのはこのことかと思うほどの

混雑ぶりでした。


何千人もの日本人が、団子状態で改札に向かっていたのです。朝の


満員電車よりも厳しい状態です。手を上げたら最後、手を下に下ろすことも


できないのです。群集が後ろからどんどん押してくるので否が応でも前に


進まざるを得ません。母親は3歳の子と手をつないでいました。片手に

荷物を、背中に大きなリュックサックを負っていました。


いたのですが、人にぐいと体を押されて、3歳の子とつないでいた手が離れ、

その子は床に倒れてしまったのです。


子供を助けおこそうとしても、腕一本下に入れることも、体をかがめることも


できず、後ろからぐいぐい自動的に前に押し出されてしまい、子供は地面


の上で大人の足で踏まれており、泣き声すらも聞こえなくなりました。


それは一瞬のできごとでしたが、恐ろしく長い時間のようにも思いました。


僕は、もう弟は死んだのではないかと思いました。


その時、母親は僕が今まで聞いた事も無いような大声をあげて叫んだのです。


「子供が踏まれていますー!!死んでしまいますー!!助けてください!!」


母親の悲痛な叫び声に、後ろからぐいぐいと押してくる何千人もの群集


が反応し、一瞬立ち止まりました。その一瞬の隙に母親は子供をひろうこと


ができました。子供の顔は真っ青で、ぐったりしていましたがそのまま汽車に


乗るしかありません。幸い、赤ん坊は奇跡的に助かりました。


あの時、母親が懇親の力をふりしぼって叫ばなければ、子供は確実に


死んでいたでしょう。


満洲では、日本軍が駅前の一等地に駐屯していました。


満洲の支那人の教会の大人たちがひそひそ声で、あちこちの家の若い


女の子がどこかへ連れていかれているという話をしているのを僕は聞きました。


日本兵が、若い支那人の女性を強姦し続け、帰してくれません。


僕は小学校の2年生でしたが、大人がそんな話をしているのを聞いて心を痛め

ていました。日本軍は、規律がとれているようでいながら、実はそうでもなく、

日本兵は、影ではそういうことをしていたのでした。


支那人の女の子が消えていくのを阻止しようと、支那人の教会の牧師が代表に


なって、日本軍にもう、この駅周辺から去ってくださいと、お願いをしにいくと

決心をしました。


多くの人が、そんなことをすると殺されるから止めなさいと牧師に忠告しま


したが、牧師は「自分はどうなってもかまわない。」と語り、日本軍の元に


お願いに出かけました。これ以上支那人の女性が消えていくことが終わるよう

にしてほしいと、牧師は日本軍に語り、そのまま帰ってきませんでした。

その支那人の牧師がどうなったかは、いくら待っても帰ってこなかったこと

から容易に想像できます。殺されたのです。


日本軍は、満洲では勝者であり占領者であるから、何をしても良いのだ。

文句があるやつは皆殺しだ、という考えで行動していたのでした。

日本軍は実際強かったし、支那人をそのように支配しても当然なのだと誰もが


当たり前のように思っていた時代でした。


それで、日本がアメリカに負けたとき、アメリカも必ず日本軍のように日本


女性を同じ目にあわせると思い、子供ながらに姉の行く末を案じてひどく悲しく


思っていました。

 

ところがアメリカ軍が来てみれば、いっさい日本女性を襲うということがなく、


非常に紳士的であり、友好的であったので僕は驚きました。


戦争中は、日本軍の発表していることは本当だったのか、どうもおかしいと


ぼくは思っていましたが、戦争が終わってみると、悪かったのは日本兵

ではなかったのかと思いました。


アメリカ人は戦争に勝っても日本軍のようにしたい放題、人権を無視するような

ことはなく、まるで、日本軍が戦争に勝ったのではないかと思うほどでした。

アメリカ兵ひとりひとりは、非常に礼儀正しい人々であるという良い印象を

受けました。


戦時中も戦後もどこの家にも食料などなかったのですが、進駐軍は、各家庭


に大きな卵の黄身のかんずめやいろんな食品のかんずめを配ってくれ、大変

ありがたいことだと思いました。それはまるで夢のような現実でした。


僕らのような子供たちにもジープの上からチューンガムをバアーッと惜しげ


もなくばらまいてくれたし、とにかく彼らは優しかった。


戦争中とは全く違う自由と開放感のある平和な時代が始まりました。


子供時代にそんな戦時中の悲惨な様子と残虐な日本軍を見てきて、戦後の


進駐軍との違いを実際に見た僕らは、アメリカが大好きなのですが、それに

はそれの理由があるのです。

あのような苦しみの時代は、二度と繰り返してはいけないというのが僕の

永遠の願いです。

戦後、パンパンと言われる米兵の相手をする女性がたくさんおられました。

彼女たちは、日本女性を米兵から守るために、自らの意志でそれをされた

のです。彼女たちはご主人が戦死したため、親、子供を養うために、米兵を


相手に必死に頑張った人達です。彼女たちのおかげで、食べ物にありつけ、

いのちをつなげた人たちもいるはずです。戦後頑張って生きた人達のおか

げで、日本は早期に立ち直ったのです。

だから僕は、彼女たちもアッパレであったと思います。

実情を、見てきた僕ですが、あちこち最初の文章を訂正してすみません。


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この方は、満州を元中国満州と書くように、シナ人を中国人と書くように

指示してこられました。元中国と満州だけは、変えたくないので、そのままに

しました。タイトルには「元」をつけました。

シナは支那に変えました。当時は満州だし、支那人だったのだからこれで

いいと思います。駅前の改札広場にすし詰めになって移動していた群衆は

何千人もいたと言われましたが、小学2年生の目で見たことですので、実際は

何百人もの群衆と書いてもよかったのかもしれません。満州の鉄道に一度に

詰め込める人数が何人なのかは分かりません。

また、ご主人を亡くした日本女性は何百万人もいたと言われましたが、

何百万人もいたのかどうかは、わたしは知りません。日本兵は、何人戦死し

たのか、その内、何人が結婚していたのか、知りません。

また、この方が見た米兵は礼儀正しかったが、そうではない強姦魔もいたのです。

産院の部屋で産後三日目に米兵に強姦されて殺された女性もいるし、渋谷の

路地裏で米兵に強姦された女子高校生もいたのです。

日本女性は、黙って自殺したり、黙って混血の子を産んで隅田川に投げ

捨てたりしたのです。ハンパな数ではなかったようです。当時は、あちこちに

生まれたての混血児の死体が川に浮かんだり、道に捨てられたりしたそう

です。日本人のクリスチャンの女性がアメリカで募金を集めて始めた、

エリザベス・サンダースホームからアメリカに養子となって旅立っていった

混血児が2000人もいたということから、闇から闇に葬られた混血児も

それぐらいいたのではないかと思います。

今でも、沖縄では女性が米兵に強姦されたり殺されたりしています。

そういうことから、当時も本当は相当数の日本女性が強姦されていたのだと

思います。日本女性は、黙っていたので、誰も正確な被害者の数が分からない

だけです。

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注)

十五年戦争による死者は、日本では軍人、民間人を合わせて、

320万人とされている。


注)

大東亜戦争での我が国の戦死者は軍属をいれて230万人、

そのうち日本軍の戦死者数は約120万、米軍の戦死者数は

約9万ですが、米軍と大きく違うのは病死、及び食料の

不足から来る餓死者が多いことでしょうか。

注)

日  本 兵  戦死者  約2,300,000 

民間の日本人 の戦争の犠牲者約800,000 (単位 人)

      日本の兵員のうち、朝鮮・台湾の兵員犠牲者、約5万人を含む。
                               (ワールドアルマナック等)


http://wrs.search.yahoo.co.jp/S=2114736003/K=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%85%B5+%E6%88%A6%E6%AD%BB%E8%80%85%E6%95%B0/v=2/SID=w/l=WS1/R=9/IPC=jp/SHE=0/H=0/;_ylt=A8vY4SvnP7JF_aoAJ.eDTwx.;_ylu=X3oDMTB2dW8yNmN0BGNvbG8DdwRsA1dTMQRwb3MDOQRzZWMDc3IEdnRpZAM-/SIG=11r488err/EXP=1169396071/*-http%3A//www.max.hi-ho.ne.jp/nvcc/TR7.HTM