金正日(キムジョンイル)政権の資金源
<国連>北朝鮮援助見直しへ 金政権の「資金源」と指摘受け
1月20日10時毎日新聞
【ニューヨーク坂東賢治】国連の潘基文(バンギムン)事務総長は19日、国連開発計画(UNDP)が北朝鮮で実施している援助事業について緊急調査を実施するよう指示した。米政府が「金正日(キムジョンイル)政権の資金源になっている恐れがある」と指摘、調査を求めたため。UNDP側は外貨現金での支払いを3月から停止するなど北朝鮮に対する援助の仕組みを見直し、独立監査機関による調査を進める方針を明らかにした。 問題点は監査担当者からの聞き取りで明らかになったもので、99年以降の内部監査報告にも明記されているという。書簡は「少なくとも98年以降の事業は組織的に、北朝鮮住民よりも金正日体制の利益のために悪用されてきた」と決め付け、援助資金が違法な目的に使われていないかを徹底的に調査するよう要求した。
UNDP側は監査で問題点が指摘されていたことを認めた上で、北朝鮮に対する援助の仕組みは約20年間変わっておらず、国連児童基金(ユニセフ)や世界食糧計画(WFP)も同様の状況だと説明した。その上で北朝鮮に対する安保理の制裁実施も考慮して援助体制を見直し、監視を強化する方針を明らかにした。 UNDPによると、北朝鮮に対する05~06年の援助予算は約2200万ドル(約26億円)だが、実施されたのは約500万ドルにとどまっているという。07~09年は約1800万ドル(約22億円)の予算が計上されているが、援助見直しで大幅に減額されることも予想される。 北朝鮮に対する国際的な援助物資が一般住民に渡らず、横流しされているなどの疑惑はこれまでも指摘されてきた。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070120-00000023-mai-int |