イスラエルからのニュース
2007年1月3日(水)
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*現国税長官と、前国税長官が汚職疑惑で逮捕。賄賂を受け取って、特
別な減税措置を認めた疑いで警察が捜査を行っている。(H,Y,P)
*エルサレム元市長として知られるコレック氏が死去。95歳だった。
同氏の遺体は明日、ヘルツェルの丘に埋葬される予定。(H,Y,P)
*エジプト政府のスレイマン氏がサウジアラビアでハマスのマシャール、
ハニエ両氏と会談。ハマスが兵士解放に同意か。イスラエルが政治犯
約500人を先に釈放し、後日に追加釈放を行うとの条件。(H)
*北部住民の3割に何らかの形でトラウマが残っていることが、研究者
の調査で判明。ユダヤ人は26%、アラブ系市民は41%だった。し
かし、実際に被害に遭った率はユダヤ人の方が高い。(H,Y)
*ハルツ参謀長が辞任を拒否。しかし、もし政府によって任命された調
査委員会が参謀長の辞任を求めるなら辞任すると語った。(Y,P)
*リクードのネタニヤフ党首が超正統派を前に児童手当削減は成功だっ
たと演説。勤労意欲が高まり、ユダヤ人の出生率は低下しなかったが、
アラブ人の出生率は大きく下がったと指摘した。(H,Y)
*イランのアフマディネジャド大統領が、
国連の決議にもかかわらず、
核開発を推進すると宣言。
3000基の遠心分離機を3月までに
稼動させ、全力でウラン濃縮を進める
という。(Y)
*インフルエンザ感染者の増大で、病院が満員に。ワクチンの接種率が
低かったのが原因と見られている。(P)
2007年1月4日(木)
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*エジプトのムバラク大統領とオルマート首相が今日、シナイ半島の保
養地、シャルムエルシェイクで会談へ。エジプトはヨルダン、パレス
チナ自治政府を含む「ミニサミット」を提案する見込み。(H,P)
*2007年度国家予算が本日未明に成立。賛成63対反対31。福祉
重視だと首相は説明したが、社会福祉団体は不十分だと批判。(H,P)
*アルアクサ殉教団の指導者ズベイディと交際し、テロを幇助した罪で
服役していた女性が仮出所。多くの支援者の歓迎を受け「全く後悔し
ていない。再び反占領闘争を支援する」と語った。(H,Y,P)
*国税局汚職疑惑を警察が引き続き捜査中。税の軽減特典を得た実業家
や、国税局の他の職員が逮捕される可能性もある。(H)
*国立銀行のフィッシャー総裁が、イスラエルの銀行は大口顧客を優遇
していると苦言。国際基準と比較して、諸手数料や利子が、小口預金
者に不利で、大口預金者には有利に設定されているという。(H)
*ガザではファタハとハマスの闘争が激化。ファタハの4人が死亡し、
民間人1人が巻き添えで死亡した。ファタハ幹部は「我々は自分で身
を守る」と語り、報復を宣言した。(H,Y,P)
*数日間平穏が続いた後、火曜と水曜に再び
カッサムロケット砲撃。カ ルニ検問所の周辺が標的と
なっている。(Y)
*最新の世論調査で、77%のイスラエル人がオルマート首相の政治に
不満を抱いていることが判明。首相の政治は「非常に良い」とする評
価はわずか1%しか無かった。(Y,P)
2007年1月5日(金)
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*国防軍がラマラでアルアクサ殉教団
の幹部ハメドを逮捕しようとしたところ、
付近の市民が投石や火炎瓶で国防軍
を攻撃。戦闘で民間人4 人が死亡し、
19人が負傷した。ハメドは逃走。(H,P,Y)
*シャルムエルシェイクでムバラク大統領とオルマート首相が会談。大
統領は国防軍のラマラでの作戦を非難した。また大統領は、兵士解放
交渉が進まないことで、パレスチナ側の優柔不断を批判。(H,P,Y)
*エジプト大統領との会談の直前に、ラマラでのテロリスト拘束作戦が
行われ、しかも失敗したことで、政府高官が国防軍を非難。(Y)
*ガザではファタハとハマスの抗争が激化。昨日の死者は6人、負傷者
は19人に達した。アッバス議長とハニエ首相が緊急会談し、停戦合
意を行ったが、実効性は疑問視されている。(H,P,Y)
*オルマート首相がペレツ国防相の更迭を決めたとの報道を、首相側近
が否定。ペレツ国防相は軍事の素人なので、社会福祉関係の担当相に
なるべきだとの声は、労働党内部でも高まっている。(H,P)
*ライス国務長官が近日中に中東諸国を訪問すると、米国が発表。レバ
ノン内政の安定化、パレスチナ紛争の解決、混迷するイラク情勢の安
定化などが主要な訪問目的となる。(H)
*一部の入植地を合法化させることと引き換えに、違法入植拠点の自主
撤去を入植者に求める方向で、政府が具体策を検討中。(P)
*カディマ支持者の中で、オルマート現党首よりもリブニ外相の支持率
が高いことが判明。党首にはオルマート氏が良いとする意見は9%、
リブニ氏が良いとする意見は49%だった。(Y)
2007年1月7日(日)
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*ガザにハマスが設立した私兵部隊は違法だと自治政府のアッバス議長
が宣言。しかしハマスは激しく反発し、6千人の部隊を1万2千人に
増強すると発表し、全面対決の構えを取っている。(P,H,Y)
*ガザではハマスを非難したイスラム教指導者が何者かに殺害される事
件が発生。ファタハとハマスの銃撃戦も各地で激化しており、ハマス
支援者の家族ら3人が殺害された。(Y,P)
*1981年にイラクの核施設を攻撃した空軍の元司令官が「正確な情
報があればイランの核施設を破壊することが可能」と発言。ただし、
核施設の正確な場所などはわかっていない。(P)
*ブッシュ大統領がアッバス議長とファタハ支援のため8600万ドル
の援助を議会に要請へ。ハマスは反発している。(H)
*ヒズボラの幹部が、イスラエルに収監されているヒズボラ幹部クンタ
ルの釈放が近いと家族に約束していたことが判明。(P)
*イスラエル銀行の副総裁が外国人労働者制限策を提案へ。一部の国会
議員らも賛成を表明。農業や建設分野で多数流入している外国人労働
者は、賃金を低下させるなど多くの社会問題を起こしている。(H)
*ティベリアのマラソンに出場したバーレーン国籍の選手が優勝。しか し、
バーレーン政府は同選手への罰則
として国籍を剥奪した。
アラブ 諸国はスポーツ選手に
イスラエルでの試合参加を禁じている。(P)
*週末には全国的に激しい風雨と雪。各地で幹線道路が冠水して交通が
寸断された。ヘルモン山では日曜にも積雪が予想されており、月曜か
らスキー場の営業が可能になる見込み。(P,H)
2007年1月8日(月)
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*バラク元首相が労働党首選挙に出馬を表明。現国防相のペレツ党首に
反発するベンエリエゼル氏ら労働党の有力幹部が次々に支持を表明し
ている。ペレツ陣営には大きな脅威。(H,Y)
*アッバス議長のハマス私兵非合法化に反発し、ガザの武装組織がファ
タハ幹部を暗殺すると宣言。しかし治安部隊のダーラン長官は、攻撃
を受ければ逆にハマスの幹部を暗殺すると警告した。(P,Y)
*国防軍がナブラスでテロ組織拠点を攻撃し、激しい銃撃戦の末に4人
を拘束。近日中に使われる予定だった
自爆ベルト2組を発見した。
自爆予定者だった16歳の少年はすでに逮捕されている。(P)
*2年前にガザで13歳の少女が国防軍に射殺された事件に関して最高
裁が審理中。軍内部で違法な発砲命令が出されなかったかを調査する
よう、最高裁が軍の警察に命令した。(H,Y)
*国防軍が戦術核兵器によるイランの核施設攻撃を計画していると、英
紙のサンデータイムズが報道。しかし、米国の許可が得
られる可能性は少なく、実際にはあり
えないことと見られている。(I,Y)
*汚職疑惑で逮捕されている国税長官とオルマート首相の側近の供述が
食い違っているため、検察が両者の対決を計画中。(P,H)
*ガザで8日間にわたり武装勢力に誘拐されていたペルー人ジャーナリ
ストが解放。AFPのカメラマンとして活動中だった。(P,H,Y)
*長子の贖い式「ピドヨン・ハベン」が若い世俗派カップルの間で人気
上昇中。式典を行っている宗教シオニストのラビの団体が昨日、エル
サレムで講習会を行った。(P)
2007年1月9日(火)
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*オルマート首相が昨日夕方から中国
訪問に出発。中国政府首脳と、イ ランの核開発について協議する。
帰国は金曜。(H,Y,P)
*労働党主選挙に出馬を表明したバラク元首相を、極右政党NUの党首
も推薦。軍隊で司令官だった時には優秀だったとの理由。(Y)
*ヒルクソン財務相が労働組合にいた時代、会社の経営者が横領を行っ
ていることを黙認した疑いで事情聴取へ。(Y,H)
*ファタハが誘拐していたナブラスの副市長を2日ぶりに解放。しかし、
ラマラではハマス支持者宅への銃撃があり、各地でファタハとハマス
の小規模な戦闘が続いている。(H,P)
*自治区での内戦は小康状態だが、緊張は激化。ファタハは「シーア派
の手先」とハマスを批判し、ハマスは「ファタハはシオニストの陰謀
に協力」と応じた。ハマスはイスラム聖戦との合併を模索中。(Y)
*ヒズボラが実力でレバノンの政権を
倒すとの宣言をインターネットで発表。
今日から政府施設前で大規模なデモ
を行う。(Y)
*エジプト大統領との会談の時に国防軍が作戦を行い、会談に悪影響が
出たことを反省し、政府首脳と軍の連携システムを整備。(Y)
*ガザからまたカッサムロケット砲撃が
1発。大きな被害は無し。(Y)
*国防軍のF16戦闘機に可燃物を仕掛けた疑いで兵士が取調べを受け
ている。可燃物は運行に支障を与えるものではないという。(Y,H)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
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発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp
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4日にラマラで戦闘があって民間人が4人死んだと日本の新聞には載って
いたが、こちらのニュースでは、民間人がアルアクサ殉教団というテロリスト
団体の幹部の逮捕を妨害し、国防軍に石や火炎瓶を投げて攻撃したので、殺
されたとある。
イランは、核を作ると宣言。
作ると言う国を阻止するものはいない。
アメリカはイスラエルがイランの核施設の攻撃にOKサインを
出さない。
アラブ諸国がスポーツ選手にイスラエルの国での競技に参加するのを
禁止しているというのにはびっくりだ。
嫌な法律だな。バーレーンの国籍剥奪かあ、、、。