友達が借金を返してくれない | 日本のお姉さん

友達が借金を返してくれない

人生には、さまざまな悩みが付きもの。そして悩みには、さまざまな回答が
 存在します。仕事にまつわる定番の悩みに、作家、タレント、スポーツ選手
 などは、どんな解決策を示してくれているのか。見比べながら、自分なりの
 乗り越え方を探ってみましょう。

 □■ 第12回

 ~ 友達が借金を返してくれない ~

  友達同士のお金の貸し借りが、どれだけ危険で無謀
 かは、誰もがわかっています。しかし、つい貸してし
 まって、そしてやっぱり返してもらえない……という
 ケースは、ままありがち。さまざまなアドバイスから、
 事態を打開するヒントや、そんな事態に陥らないため
 の心得を探ってみましょう。
 
 長い付き合いの友達に何度か借金を頼まれて、貸した
 お金の総額が170万円。「基本的に彼女は良い人」
 なので、どうしたらいいかわからなくて困っている43
 歳の女性に、作家の村上春樹さんは次のように言いま
 す。

      … … … … … … … … … … … … …
      「基本的に彼女は良い人です」ということですが、良い
      人は借金を踏み倒したりはしません。(中略)人当たりは
      いいけれど、自分のことしか考えていない人々です。そ
      ういう人々はまわりにいる「ノーと言えない」人間を徹
      底的に利用します。(中略)この出来事からあなたが学ば
      なければならないことはけっこうあると思います。(朝
      日新聞社『「そうだ、村上さんに聞いてみよう」』より)


  まずは、その彼女のタチの悪さと、まんまと利用さ
 れている自分の情けなさを直視しましょう、というこ
 とですね。

  今回のテーマに関しては、 ほぼすべての回答者が
「最初から返ってくると思うな。あげるつもりで貸せ」
 と言っています。村上さんも何度か苦い経験をして、
 今は友達に借金を申し込まれたら、「そのほうが気持
 ち的にずっと楽」なので、あげることにしているとか。

  幼なじみのOが、何度催促しても貸したお金を返し
 てくれない。その上、夫婦で家に来ては、冷蔵庫の肉
 や魚を勝手に持っていくと訴える23歳の男性。「どう
 すればOのルーズさが直るでしょうか?」という相談
 に、作家の松浦理英子さんは、こう答えています。

      … … … … … … … … … … … … …
      金銭に「ルーズ」というようなものではなく、これは明
      白に〈たかり〉であり、ひょっとすると〈詐欺〉か〈盗
      み〉ですよ。(中略)ポチさん(相談者)はそんなにい
      い人なのだから、きっと誰からも好かれていると思いま
      す。(中略)もう一つ大人の強さを身につけることがで
      きたら、ポチさんは一段と魅力的な人になれるだろうと
      感じるんですけど。Oさんに面と向かって文句を言った
      り絶交を言い渡すのは、ポチさんの性格に合わない難し
      いことかもしれませんが、強さを身につけるよい機会で
      もあります。(角川書店『おぼれる人生相談』より)


  自分が成長するために、困らされている相手を利用
 しようという発想。どうせ貸したお金は返ってこない
 ので、そういう形でモトを取ろうと思ってしまえば、
 普段は出せない勇気がみなぎってくるかもしれません。

  お金に関して評判の悪い友人に、かれこれ100万
 円以上のお金を貸して、返してもらえていないという
 42歳の男性に、実用的な(?)解決策を示してくれて
 いるのは、ミュージシャンの泉谷しげるさん。

      … … … … … … … … … … … … …
      こりゃ、逆にそいつに「貸してくれ」と頼むのが一番。
      「返して」と言うからいけない。「オレを助けてくれ」
      って言ってみな。(中略)こういうヤツに金を貸すとい
      うことは、お前が金にだらしないと言っているようなも
      の。そのバカヤローな同級生と合わせ鏡みたいなもんだ
      な。(徳間書店『アサヒ芸能』2006年9月28日号「泉谷
      しげるのバカヤロー人生相談」より)


  ま、貸してはくれないでしょうね。でも、実際に言
 ってみることで、「貸す自分もお金にだらしない」と
 いう泉谷さんの指摘が、カラダに深く染み入りそうで
 す。

  お金を貸しても戻ってきたためしがない。請求する
 だけの強引さがない人間は、お金を貸さないほうがい
 いのか……という悩み。作家の中村うさぎさんは、た
 ぶん返ってこないと思っても「でも、私は貸しますよ」
 と断言しつつ、こんなふうに言います。

      … … … … … … … … … … … … …
      なぜなら、その人が好きだからです。その人が困ってる
      のを見たくないし、(中略)その人の前で「いいカッコ」
      をしたいからです。好きだから、相手に喜んで欲しいし、
      相手に感謝されたいワケよ。それが「見栄」であり「偽
      善」であることは、自分でも重々わかっている。私は偽
      善の快感を味わうために、金を払ったのだ……貸した金
      が返ってこない場合は、そう考えることにしています。
      (マガジンハウス『生きる』より)


  さらに、これはけっして「きれいごと」ではなく、
 最初から相手を信用しないで、自己満足や優越感を覚
 える行為なのだ、とも。

  もしかしたら、借金を返さなくても平気でいられる
 人は、相手がそんなさまざまな「メリット」を得てい
 ることを、本能的に察知しているのかもしれません。
 そりゃ、無理して返す気にはなりませんよね……。

 □■ 石原の結論!

  年末のこの時期、「あいつに貸したお金、今年中に
 返ってこないかなあ……」という淡い願いを抱いてい
 る方も、きっといらっしゃるはず。でも、こう言って
 は何ですが、その願いは、たぶんかなえられないでし
 ょう。

  最初から踏み倒すつもりかどうか、また意識してか
 無意識かはさておき、借りる側は「返さなくても済み
 そうな相手」を選んで借金を申し込みます。これだけ
 世の中で「友達にはお金を貸すな」と言われているの
 に、それでも貸してしまうとしたら、相手が見込んだ
 とおりのお人好しか、あるいは、心から「友達を助け
 てあげたい」と思ったかのどちらか。

  前者の場合はハナから勝負はついているし、後者だ
 ったら「助かるよ!」と感謝された時点で、すでに取
 り引きは終了しています。

  にもかかわらず、さらに返済を望むのは、無理な話
 だと言えなくもありません。少なくとも、疲れるだけ
 で何の実りもないでしょう。釈然としない部分もあり
 ますが、頑張ってそう思うのが、大人の知恵であり、
 己のウカツさに対する落とし前のつけ方です。

  実際に今、友達が借金を返してくれない状態だとし
 たら、あらためて「自分は何と引き換えにお金を貸し
 たのか」を直視してみましょう。己の弱さや身もふた
 もない本音と向かい合うことで、自分を納得させる理
 屈が見つかるはず。それが、ふたたび同じ過ちを繰り
 返さないための第一歩でもあります。


 ■□◆ 石原壮一郎プロフィール

  1963年三重県生まれ。コラムニスト。雑誌編集者を経て、1993年に『大人
  養成講座』(扶桑社サブカルPBで復刊!)でデビュー。 以来、大人モ
  ノの元祖&本家として日本の大人シーンを牽引している。5~6年前から
  人生相談本や記事の収集&分類に没頭している。個人サイト「大人マガジ
  ン( http://www.otonaryoku.jp/ )」でも大人ワールドを展開中!!

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この間、電車の中で30代のキャリアウーマン風の女性二人の会話を

ついつい聞いてしまった。

聞きたくなかったのだけど、声が大きいので聞こえてしまったのだ。

その30代のキャリアウーマンの彼は、彼女から借りたお金をなかなか

返さないのだそうだ。

「その代わり、俺はずっとお前の側にいるやん。」と言うのだそうだ。


その言葉があんまり面白いので、「電車の中でこんな事を聞いちゃった。」と

B子に教えたら「その男は、借金のカタのために自分が人質になってるんや

な。」と言って笑っていた。


借金をしても返さない人は、借りた相手を「直ぐに返さなくても許してくれる

やさしい人」だと思っている。なるべく、借りた相手を楽しませようとして、

借りた相手のエンターテイナーとなって頑張っている場合がある。

借金を返さないかわりに、頼んだ事を直ぐにしてくれるとか、クリスマス

プレゼントをくれるとか、何か感謝の気持ちを表明しているのかもしれない。

借金を返さない人は、ずっと金を借りた人の側にいて、役に立つ友達として、

何かを奉仕しているのかもしれない。


借金をしながら、何も頼んだ事をしてくれない人なら、単にカモにされている

だけ。でも、一生懸命、いい人を演じているなら、金を貸しても返ってこない

けれど、相手を便利に使えるからそれで満足しないといけない。


借金をしている人は、本当は借金を返したいという気持ちはあるのだが

日頃の行いが悪いため、余分なお金を作れず、自分も遊びたいしどんどん

使うので結局友達に返す金がいつも無い。いいかげんな性格なのだ。


こういう人には、しっかりした専属マネージャーがついて、収入の全てを抑え

金の使い方を管理して贅沢を止めさせないと、いつまでたっても余分な金など

作れない。だらしがないので、自分では借りた金を返したくても返せないのだ。


だらしがないだけで、根はいい人なのかもしれないが、余分な金が手に

入っても友達に返すよりも先に遊びに使ってしまうので、結局自己中心の

愛の無い人間だともいえる。

こういう欠点がある友達と付き合う方法は、金を貸さないことだ。

この人は貸してくれない。」と分からせることだ。それでも、友達として

付き合おうとしてくれるなら友達だが、「金の切れ目が縁の切れ目」という

言葉のように、金を貸さないと分かった時点で去っていくようなら、その人は

最初から友達では無かったということだ。


また、だらしがないだけで借金を返す気がある人は、しつこく言えば返すので、

どんどん返せコールをしよう。そういう人は他の友人からも借りている恐れが

ある。うるさく言う人から返している場合もある。


タダのタカリかどうかは、試すことができる。

急に貯金も使い果たすような自体に陥ったので、助けてもらいたいと、泣き

そうな声で頼んでみることだ。友達なら一生懸命用意してくれるだろう。

他の友達から借りてでも、金を作ってくれるだろう。


冷たくその場で断られたなら友達ではないので、これ以上金を盗られないよう

にお別れをしよう。

分かれる理由は、「ピンチの時に助けてくれなかったから。」でいい。

ピンチの時に、人に頼み込んで金を借りる天才なんだから、友達なら他から

借りてでも、金を作ってくれるはず。