宮崎正弘の『出身地でわかる中国人』(PHP新書)はお勧め!
「日本の台湾人の扱いは不公平だ」
台湾首相・蘇貞昌(行政院院長)氏と単独会見
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台湾取材から戻りました。
おりから陳水扁総統を引きずり下ろそうとする野党、外省人、中華思想組の「下台」(倒閣運動)が展開されており、町は騒然としておりました。
滞在中、いろんな人を取材しましたが、特筆するべきは蘇貞昌首相と単独インタビューが叶ったことです。
詳しくは雑誌に掲載後に、このメルマガでも報じますが、ひとこと。
「台湾から日本への観光客は年間120万人、日本からも台湾へ110万人。これほど人の往来が激しく、貿易ものびているのに、不思議にも在日台湾人は、『中国』と一括されて、大変に不公平である。(在日許可書の国籍欄が『中国』と勝手に分類されている)。
これでは犯罪者、密航者も含まれる「中国人」と、わが台湾人とが同一視されるおそれがあり、たいへん不公平と感じている」と蘇貞昌首相からのメッセージがあった。
なお陳水扁政権への罷免決議は月末に台湾国会に上程される予定だが、小生の感触では議会を通過しないだろう。
分裂気味だった与党も調整がついて、一本化の方向で、野党の巻き返しもあるが、国民が陳政権への攻撃を、真剣な庶民の声とはとっておらず、北京と結びついた政治運動が背後にあることをなんとなく感じ始めたからである。ただし、台北市長選挙、高雄市長選挙、ともに国民党リードの雰囲気であり、両市で与党が負けると、政治の行方はまた混沌としてしまうだろう。
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(読者の声1)「諸君!」12月号の鼎談で西尾幹二氏は、次のように述べています。
(引用開始)「村山談話、河野談話、ご自身の祖父の戦争責任論の容認、これらはみな、これまでの安倍さんの持論に反したもので、絶対に言うはずのない発言ですね。では、なぜ安倍総理はこうした一連の国会発言をしなくてはならなかったのか。十月八日に訪中、九日に訪韓し、首脳会談を行ったために、中韓への配慮ではないかという説も囁かれましたが、私はそうではないと思います。前にも言いましたが、今回の歴史認識をめぐる圧力の出所は、どうもアメリカではないか。中韓とうまくやれという指令に過剰反応したのではないか。」
(引用止め)
鼎談対手の関岡英之氏はこれを受けて、米議会の、遊就館展示説明書き替え要求事件や、日本の従軍慰安婦決議案可決と、平仄があっていると西尾説を肯定しています。
そうであれば、日本政府が北の核実験直後から、その脅威に一番曝されているのは日本だと、素早く反応したのも、アメリカにそうしろと使嗾されたからではないでしょうか。
北の核の脅威に、一番曝されているのは、日本ではありません。日本にミサイルを打ち込んでも仕方ないのです。北の第一攻撃対象は在韓米軍であり韓国民です。
莫大な経済支援を期待できる日本、何の軍事的脅威のない日本を攻撃しても、北が獲るものは一切なく、得べかりしものを失うリスクのみがありです。
三十八度線の向こう側に展開している米韓国連軍に、先制攻撃をしかければ、確実に激甚な損害・被害を与えられます。彼らからの反撃を封じることにもなります。
何より休戦中の国連軍に戦端を再び開くことは、大義名分が立ちます。
面子と建前がとても大切な朝鮮社会で、経済制裁は宣戦布告と見なすと、見得を切り、半島民をしっかり宣化しています。
しかしこんな言い掛かりは国際社会に通じません。
北が韓国を攻撃するようなバカなことはありえないと思うなら日本への攻撃は更にありえません。なのになぜ日本政府は失敗した北の核実験の脅威を日本国民に向かって煽るのでしょうか。不思議です。
(節酒中のほうの)中川(昭一)氏が核議論のイグナイター(火付け役)をしているのは米国の意図する範囲を逸脱したものでしょう。米の本音は日本の非核凍結で、日本を永く米の配下に繋ぎ留めようという底意があります。
中川氏の動きは米の指示を逆手にとった高等戦術と推察します。
ではなぜ米は北の核の対日脅威を安倍内閣を使って日本国民に刷り込もうとするのかです。
これは拉致問題の希釈化と思われます。
日本だけが拉致問題を核拡散問題に優先させていて、これでは六ヶ国協議はまとまりません。北もイライラしてそんな日本は参加しないでいいと言いだしました。
日本政府は本音では核問題優先、拉致問題棚上げのシナリオが描かれた六ヶ国協議には参加したくありません。
日本国民の総意は全拉致被害者の火急なる奪還にありますから、米の言いなりになる安倍政権なら短命に終わるでしょう。
(しなの六文銭)
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(読者の声2)資源ガブ呑みならず、取るに足りない欲望のために残虐が尽きることがありません。グーグルで「熊 密猟」で検索すると、パンダやアフリカ象、ホッキョクグマ、虎、サイなどの密猟が出てきました。
良心のおきどころがない! 中国人、それも共産党の汚職幹部の胆嚢と掌、骨髄が最もよく効く漢方薬だとキャンペーンをはるべきでは!
北陸新聞
http://www.hokuriku.chunichi.co.jp/nea/vladivo/20040413.shtml
今や三百頭しかいないウスーリ虎が、最大のターゲットにされている
http://www.jwcs.org/bear_hogo.html
中国クマファームではここから一日二回胆汁を搾り取る話をすると、「生きたままで?残酷や!」とびっくり。
そのように搾り取られたユウタンが日本にも密輸され売られていることを話すと、「私たちは何をしたらいい?」と熱心に問い掛けてくれた方も多かったです。
「生きたままで」! 私にも余りにもショックでした。
(KN生)
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(読者の声3)「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」をいつも興味深く読ませていただいています。中国情報についてはかなりアンテナをはっているつもりですが、このメルマガで初めて知る情報もかなり多い状況です。私は宮崎さんほど中国嫌いではないのですが、中国の現実は現実として受け止める必要はいつも心がけています。
以下の内容、すでにご存じであれば、読み捨ててください。
「中国の「平和台頭」、コトバの遊びから実弾(カネ)の外交へ:アフリカ45ヶ国とサミット、ついでアセアン首脳との実弾会議へ」(11月2日発行)に関してです。
実は、中国が国内で開催する会議と同時期、11月6~8日にWHO事務局長選がジュネーブで開催されます。事務局長選の有力候補は、日本、中国(香港)、メキシコです。当初日本が有利だったのですが、途中から中国(香港):マーガレット・チャンが参戦し、以後中国は特にアフリカ、アジア諸国を中心にかなりの外交的な働きかけをしています。今回の会議の時期から考えると、この選挙もかなり意識されているのではないかと私は推測しています。
私自身WHO事務局長選に若干関与している身なので、考えすぎかもしれません。ご参考まで。
(JAM)
(編集部より)宮崎は昨晩おそく台湾より帰国しました。したがってコメントを添付する時間がなく、機会を改めます。ご了承下さい。
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三島由紀夫氏第三十六回追悼会
『憂国忌』
日本を代表する文豪、三島由紀夫氏が「楯の会」学生長の森田必勝とともに、憂国の諫死をとげてから早くも三十六年の歳月が流れました。
北朝鮮のミサイル、核実験。中国の反日など北東アジアの軍事・政治の緊張を眺めると、三島氏が予言したように我が国の将来が暗澹たる事態は些かも減じていません。
憂国忌は「三島由紀夫氏の作品と訴えを通して日本の将来を考える機会」とするものです。
(代表発起人)井尻千男、入江隆則、桶谷秀昭、嘉悦康人、小室直樹、佐伯彰一、篠沢秀夫、竹本忠雄、中村彰彦、細江英公、松本徹、村松英子ほか発起人二百数十名。
記
とき 十一月二十五日(土曜日) 午後六時半(六時開場)
ところ 池袋東口「豊島公会堂」(別名「みらい座いけぶくろ」へは、JR、メトロ「池袋」駅東口、三越裏。豊島区役所隣り。電話は3984―7601)
会場への地図は下記
http://toshima-mirai.jp/center/a_koukai/
会場分担金 おひとり千円(学生五百円)
ことしのプログラム 村松英子「三島由紀夫”演劇の河、行動の河”――『薔薇と海賊』を軸に」。(この世界は虚妄ともみれるが、薔薇にも喩えられる?)
三島原作の戯曲「薔薇と海賊」は当時、観劇に来た三島氏が泣いていた。公演終了から二日後に、あの事件はおきたという因縁経緯がある。
ほか著名人による追悼挨拶(井尻千男、篠沢秀夫、藤井厳喜、松本徹ら)など。参加者には小冊子を差し上げます。
さらに詳しくは http://www.nippon-nn.net/mishima/annai/
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<<本誌愛読者の方、先着100組をご招待します!>>
「憂国忌実行委員会」の御協力により、先着100組のご招待があります!
応募は簡単です。お名前と希望人数だけを書きこんで、下記へ。
yukokuki@hotmail.com
或いはFAXでも(FAXの方はかならずご自分のFAX番号を明示してください)。
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(宮崎正弘の三島由紀夫関連作)
『三島由紀夫“以後”』(並木書房)
『三島由紀夫はいかにして日本回帰したのか』(清流出版)
『三島由紀夫の現場』(並木書房)
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<宮崎正弘の中国関係著作>
『中国から日本企業は撤退せよ!』(阪急コミュニケーションズ刊)
『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書)
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すごく面白かった。
『中国よ、反日ありがとう』(清流出版)
『中国瓦解』(阪急コミュニケーションズ)
『風紀紊乱たる中国』(清流出版)
『本当は中国で何が起きているか』(徳間書店)
『人民元大崩壊』(徳間書店)
『中国のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
『円 vs 人民元』(かんき出版)
『中国財閥の正体』(扶桑社)
『瀕死の中国』(阪急コミュニケーションズ)
『米中対決時代が来た』(角川書店)
『迷走中国の天国と地獄』(清流出版)
『いま中国はこうなっている』(徳間書店)
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<宮崎正弘のロングセラーズ>
『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房)
『拉致』(徳間文庫、旧題『金正日の核弾頭』を改題、文庫化)。
『謀略投機』(徳間書店)
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成18年(2006年)11月11日(土曜日)
通巻第1612号
◎宮崎正弘のホームページ http://www.nippon-nn.net/miyazaki/
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http://www.melma.com/backnumber_45206/