癌は早期発見、早期治療が大切
アメリカでは、癌はPETで見つけるのが普通なのだそうだ。
癌の疑いがある人はPET検査を受けて癌の位置を特定する。
癌細胞は、他の細胞よりエネルギーを使って増殖しているらしい。
PETカメラとCTでカラダをスキャンすると、癌の部分だけ黒く写る。
ただ脳と膀胱もエネルギーを良く使う部分なので黒く写る。
そのため、脳と膀胱の癌は見つけにくいのが欠点なのだそうだ。
日本人は保険が利くのでPETで全身を調べても7万円ちょっとしかかからない。
アメリカでは30万円ぐらいかかるのだそうだ。
癌細胞は遺伝子が壊れた細胞で、勝手にどんどん増殖を重ねていく。
若い成人男性では毎日平均20個ほど癌細胞ができているそうだ。
免疫力がある人は、そういう異常な細胞をやっつける機能が順調に働いて
いるので癌細胞が増殖しだすことはない。癌細胞は毎日できて、毎日
壊されている。その機能が衰えると、癌細胞が生き残り、増殖を始めるのだ。
ストレスが引き金で免疫力が衰えて癌になる人もいる。
癌細胞が直径10ミリになると自覚症状が出てくる。
その時点で見つけると、信号機で言えば黄色信号から赤に変わったばかり
なのでなんとか治療できるらしい。
直径15ミリになると、全身に転移している可能性が高くなるので、癌は
予防と早期発見が決め手なのだそうだ。
日本人は、PETの存在をあまり知らないし、知っていても積極的にPETで
癌検診を受けたがらない。
癌であると宣言させるのが辛くて、自覚症状が出るまでほおっておくのだ
そうだ。癌は早く見つけると、放射線治療など、癌細胞だけを
狙い撃ちして潰す方法があるので、克服できる病気なのだ。
アメリカでは、普段からサプリメントを飲んだり運動したりして健康に気を
使って予防を心がけている人が増えている。
PETを使って癌検診を受けることは一般に知られているので、癌患者の
数が減りつつあるそうだ。日本人だと50歳以上の人の死因の半分は癌だ。
それなのに、ちっとも癌検診を受ける人が増えていない。それどころか普通の
健康診断さえ受けない人がいる。健康診断で見つかる癌細胞は直径10ミリに
なっているそうだ。PETを使うともっと初期の段階で癌細胞を発見できる。
1年の内、一度だけでも7万円ちょっとを使ってPETで癌検診をするのは贅沢
なのだろうか?旅行に行くのを一回止めて、そちらに回せば実現できる値段
なのだ。自覚症状が無い時にPETで検査を受けてみるのはどうだろう。
みんな、自分だけは大丈夫と思っているようだが、日本では一年間で
癌で死ぬ人は34万5000人。昨年一年間の全国の交通事故死者数は、
6,871人だから癌で死ぬ人はかなり多いということだ。
年間の死亡者の30%は癌が原因だ。その内、25%は早期発見していれば
助かったと思われる人だ。人数で言えば10万人ぐらいは、早期に癌を
発見し、早期に治療を受けていれば死なずに済んだと思われる。
癌だと宣告されることを恐がらず、PETで癌検診を受ける習慣を日本人も
つけるべきなのだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
余談:
肺癌による年間死亡者数は、2002年で57000人
男性の肺癌による死亡率は22.4%で癌による死因の第一位。
女性の肺癌による死亡率は12.7%で、癌による死因の第三位。
(一位は胃癌、二位は大腸癌)
胃癌による年間死亡者数は、10万人。
肝臓癌は35000人。
膵臓癌は2002年で2万人を超えた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
PET=Positron Emission Tomographyの略。
ポジ トロン (陽電子 )を放出 するアイソトープ で標識された薬剤を注射 し、
最近はPET カメラ とCT を一緒にした装置があり、悪性腫瘍 の位置
情報 も正確に読める装置もある。
2005年 辺りから、分子イメージ ングのための画像 装置としての側面も、
強調されるようになる。その場合、神経受容体と結合する薬剤を
アイソトープ で標識した上でPET 撮影することで、神経受容体の濃度を、
画像 化あるいは測定できる。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
薬剤を注射するのは健康に悪そうだ。
腫瘍マーカーで悪い結果が出た人は、受けた方がいいと思う。