いよいよチャイナも、チャイナ主体の大東亜共栄圏を構築に乗り出した? | 日本のお姉さん

いよいよチャイナも、チャイナ主体の大東亜共栄圏を構築に乗り出した?

ASEANと首脳会議 中国、力誇示の自国開催
 【北京=福島香織】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国の

首脳会議が30日、中国の広西チワン族自治区南寧で行われた。

中国とASEANの対話開始から15周年。両者の首脳会議を記念

サミットとして、初めて中国側で開催し、双方の関係強化に向けて

共同声明を採択した。

 共同声明では、2010年の自由貿易協定(FTA)発効に向けた貿易投資の促進▽中国によるASEAN発展基金とASEAN一体化プロジェクトのため、それぞれ100万ドル(1億1700万円)ずつの援助▽メコン川流域開発など経済協力の強化-など多方面の内容が盛り込まれた。  サミットは、地域が関心をもつ国際問題として北朝鮮の核問題についても触れ、会議終了後の共同記者会見で温家宝首相は「われわれは一致して朝鮮半島の非核化を主張し、6カ国協議の早期の再開をよびかける」と宣言した。

 また、温首相は「お互いの疑念を取り除き、対話を展開、戦略的パートナーシップ関係を発展させた非凡な道のり」と述べるなど、ASEANの中国脅威論を克服したとの自信も見せた。

 中国は02年にFTAを10年に構築する「包括的経済協力枠組み協定」に調印したほか、03年にはASEANの基本条約である東南アジア友好協力条約(TAC)に署名した。

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 ■日本を牽制

 【シンガポール=藤本欣也】中国とASEANの首脳会議は、今回初めてASEAN域内ではなく中国国内で開催された。中国としては、アジアの安全保障問題や東アジア共同体構想を話し合う12月のASEANプラス3(日中韓)首脳会議や東アジア首脳会議を前に、ASEAN各国の首脳を招いて関係強化をアピールすることで、主導権争いを演じる日本を牽制(けんせい)する狙いがある。

 ASEANと日、中、韓の個別の首脳会議は通常、ASEAN域内で行われる。各国をあくまでもゲストとしてASEANに招くことで、一定の影響力を保持しようという中小国連合の知恵だ。

 ただし例外が1度だけある。2003年の日本・ASEAN特別首脳会議は東京で行われた。東南アジアの首脳たちが東京に出向くことで双方の関係が特別なものであることを印象付けた。ASEAN域外で開かれる首脳会議はこの時以来で、中国の今回の会議開催は東京会議を意識し、今後の会議主催も視野に入れている。

 中国とASEANは、冷戦時代には東西両陣営に分かれていたが、1970年代末以降の中国の改革開放政策や冷戦終結とともに関係を改善。中国は91年、ASEAN外相会議に初参加し、本格的対話がスタートした。以降、双方の貿易は平均で年20%以上の伸びで拡大。ASEANと自由貿易協定(FTA)交渉を進めていた中国は02年、日本に先駆けて合意に達した。

 実は、日本が03年に東京会議を主催した背景には、ASEAN域内で影響力を急速に拡大していた中国を牽制する思惑が強く、当時の中国も日本に激しく対抗していた。

 しかし最近の日中関係は、安倍晋三首相の訪中以降、関係改善ぶりを強調することに力点が置かれており、今回の中国・ASEAN首脳会議でも中国側の言動は控えたものとなっている。

 とはいえ、首脳会議を利用して中国が改めて存在感をアピールしたのは確かだ。インドネシアのユドヨノ大統領は上海を訪問し、エネルギー分野の協力促進で中国側と合意。フィリピンのアロヨ大統領は約100人の経済代表団を率いて訪中し資源開発などの投資拡大で協議を重ねている。

(産経新聞) - 10月31日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061031-00000008-san-int