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北朝鮮制裁は中国の裏切りで早くも「ザル法」
鉄鉱石を運ぶトラックが45台、毎日、吉林省南坪と茂山鉱山を行き
来している
ヘラルド・トリビューンが現場の写真をすっぱ抜いている
(10月25日付け、16面)。
北朝鮮北部の茂山鉱山は鉄鉱石の宝庫、日本時代から開発は
進んでいた。
鉄鋼需要が著しい中国は鉄鉱石の輸入を豪州やブラジルの他に、
この北朝鮮鉱区にも依存し、大量の鉄鉱石を輸入している。
40噸トラックが毎日45台、吉林省南坪(図面江に添って延吉の
南南西およそ50キロ、和龍市南坪鎮に位置する)から向かい側
10キロの茂山鉱山との間を往復している。
日量にして1800噸!
国連の北朝鮮制裁決議に同調した「そぶり」を見せて、中国は
巧妙な二枚舌外交を展開し、実質的制裁をしていない。
検査現場を取材した結果、「検査は体裁だけ強化されたかにみえ、
事実上は(西側への)ショーにすぎない」とのルポを掲げている。
[inspections are a little stricter、but it’s really just for
show]と。
中国の鉄鉱石輸入は昨年二億七千五百万噸と前年比32%もの
急増を示した。
98年比で北朝鮮と中国との貿易は三倍となり金額にして44億ドル。
北朝鮮からの輸出の三分の二が、この鉄鉱石と石炭によるのである。
とくに茂山鉱山からの鉄鉱石は3500万ドルの外貨を北朝鮮に
もたらしており、オリンピックと不動産建設ブームに湧く華北の
鉄鋼製品の需要を満たしている。
南坪には真新しい三階建ての税関が完成。
ここで毎日トラックの積み荷を検査しているが、取り扱いは国有企業の
「延辺天地工業貿易」が一手に引き受け、ここで製錬され吉林省の
「東風製鉄」などに売却される。
同社が茂山鉱区の開発権(三十年から五十年といわれる)を五億ドル
で買ったのだ。
しかも東風製鉄は2007年度に現在の二倍、550万噸の生産拡大
を目指しており、制裁なんぞどこ吹く風である。
「金正日体制の存続は中朝国境貿易にかかっており、なぜ中国が
北朝鮮制裁を嫌がるかは現場をみれば判る」とタイムは続けて言う。
「日量原油の90%と食糧の半分を中国に依存している北朝鮮だけに
中国が制裁を厳格に実施すれば崩壊は明らか。だが国境を越えて
流れ込む難民を恐れ、また繁栄する人口240万の丹東市民も、
現状維持をのぞんでいるからだ」。
米国、日本、露西亜、韓国が国連制裁を支持し、経済制裁をつよめ
るなか、中国はジェスチャーとしての送金停止措置などで繕ったが、
「南坪通関で目撃する限り、制裁前となんらの変化もない」
(同ヘラルド紙、24日付け)。
ま、そんなことだろうと想像はしておりましたが。。。
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魏京生が来日、東京でも講演会
魏京生氏は獄中十八年という自由民権活動家の闘士。中国で最も
著名な民主活動家として知られる。
1950年北京生まれの魏京生氏は、中国共産党政府によって不当
逮捕されるまで北京動物園で電気技術者として働きながら
北京大学で歴史を学んでいた。
1978年の「北京の春」民主化運動でリーダーの1人となり、雑誌
『探索』を編集。壁新聞で、当時の中国の国家目標である「4つの現代化」(
農業・工業・国防・科学技術の現代化)に対抗して「第5の現代化」、
すなわち政治の現代化を唱えた。
民主化活動は当局に睨まれ、1979年3月不当逮捕。軍事情報漏洩・
反革命扇動などでっち上げの罪で15年の刑の判決を受けた。
1993年に仮釈放されたが、出所後も中国の政治や人権の問題に
ついて積極的に発言を続けたため1994年4月に再逮捕。
95年12月に政府転覆陰謀の罪により、今度は14年の刑の
判決を受けた。
1997年11月16日、病気治療の名目で仮釈放され、現在は米国で
暮らしている。
中国の人権問題や民主化に取り組み、98年にはノーベル平和賞
最有力に擬されたが、中国の猛烈な反対活動
により受賞を逃がした経緯もある。
魏京生は初来日。
ついで講演会を以下の要領で開かれる。
(定員に限りがありますので、事前にお問い合わせ下さい。)
●魏京生、東京講演会●
10月29日(日) 10時半~16時半。
豊島区民センター4階第3・4・5会議室(東京都豊島区東池袋
1-20-10、池袋駅東口徒歩5分、豊島公会堂に隣接)
会費1000円。 定員150人。
問合電話03-3518-6777(アムネスティ東京事務所)。
主催:アムネスティ・インターナショナル日本
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(読者の声1)急に露見し出した高校の必修科目履修偽装事件。
悪しき日教組の腐れ教師の堕落ここに極まれり、です。(たぶん)節酒中の中川氏には核議論問題以上に日教祖に腐らされ食い荒らされた学校教育再生に踏ん張って頂きたいものです。
人寄せパンダのへんなヤンキー先生とか元総理二世お嬢先生だけに任せていてはダメです。永田町人の学歴偽装や不倫疑惑から民間の耐震偽装まで、いやはや世の中゛偽゛だらけです。
西に渡海すれば江沢民揮毫の額を掲げた多たの抗日館に゛偽゛陳列が溢れ本物の満洲国に゛偽゛の文字を冠したりのデタラメ三昧。
偽や嘘を見抜く目を養うのが「歴史教育」です。
世界史履修偽装事件(理系科目の履修偽装もあるでしょう)を奇貨として今必修となっている世界史を日本史にリプレイスし、霞町一のへたれ文部官僚が悪たれ日教祖の圧力に負けて悪根根絶の機運を気化させないよう国民はしかと看視していなければなりません。そう思う神無月秋の一日です。
(HN生、神奈川)
(宮崎正弘のコメント)小生らが高校の時(昭和30年代後半)でさえ、たとえば「道徳」の時間は「英語」でしたよ。いまさら始まった悪習でもないのに、なぜ今問題なのか。なにか、このキャンペーンには「裏」がありませんか?
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(読者の声2)整骨院を経営しております。貴メールマガジン平成18年10月26日配信の「化粧品の成分騒動~」を、私の少ない部数のメールマガジンにも転載させていただきます。
読者にダイエット指向や予防の意識の高い方が多いです。
当院もアレルギーのお子さんをお持ちのお母様方が多いため、こういうお話はとてもためになります。
親がアレルゲンのためです。なってしまったものはしようがないのでどう対処していったらいいか?
これ以上悪くならないためにできることは何か?
という説明を心掛けております。
今回は今来て頂いている患者さんにはタイムリーなニュースです。
いつもエビデンスで幅広い視点から情報を収集・配信されている姿勢には頭が下がります。
(SI生、立川)
(宮崎正弘のコメント)多少でもお役に立ててなによりでした。
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(読者の声3)HN生様、貴誌1595号(10月24日付け)にでた、
「日本は、唯一の海外油田であるオハ油田での増産にも励んだのですが、ソ連は、日本人技術者の入国を妨害したり、現地の日本人をスパイ容疑で逮捕・拘留したり、ロシア人労働者が就業できないようにするなど業務を妨害するのが常でした。 こうやってソ連は日本のオハ油田での採掘を邪魔し続け、採掘量はいっかな増えませんでした。日本は、現地の貯蔵タンクを防火施設のないことを理由に封印され、これを最後にギブ・アップしました」
という記述にかんしてですが、質問です。
当時、南樺太は「日本領」でした。
「オハ油田」は、日本領土内になかったのですか? 北樺太(ソ連領)にあった油田を、条約に基き日本が開発していたのですか?
(KI生、尼崎市)
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(読者の声4)香港及び台湾から尖閣を目指している反日活動家たち、今回も道中難ありのようです。
一部報道によれば台湾組みは台湾当局から出航許可が出ず、また香港組みはエンジンの故障、高波により乗員が怪我。
基隆港への緊急寄航も許可が下りなかったそうであります。
どうなることでしょうか?
このまま日本領海にて転覆、漂流などして、海保に海難救助などされれば中国人が一番嫌う「面子を失う」ということでしょうか?
北京政府の顔も見ものであります。なにはともあれ、尖閣上陸だけは許すべきじゃないですね。
(I生、東京)
(宮崎正弘のコメント)中国から出航せず、というより出来ずに香港から出航した連中が台湾で合流の由ですが、台湾ではこの連中はまともに扱われておらず、反日活動は、現在急縮小という状況でしょう。
北京の顔色をみんなが見ていますから。
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(読者の声5)仕事で中国の深センや東莞へはよく出張に出かけます。
現地に駐在されている方々とお話しすると、大抵の方は何らかの犯罪被害にあっている事がわかります。
もっとも多いのが空巣と引ったくりでしょうか。
かく言う私も深センでオートバイに乗った二人組みにパスポートをひったくられて、泣く泣く広州領事館まで再申請に行ったところ、申請書記入の見本に小生の事件と全く同じ内容が書かれていて驚きました。いかにこの類のトラブルが多いかがわかります。
深センや東莞へ出張するには、ゴルゴ13並みの用心深さが必要かと思います。
さて、これらの温床はもちろん外部から流入してきた職にあぶれた人間達が出身地ごとに犯罪組織を作っている事にあると思います。
意外に感じましたが、今、深センの若者達を最もビビらせているのがチベット人のグループとの事でした。彼らは仲間意識が強く、結束が固いので各地方のグループの中でも特に異彩を放っている様です。
本来は信仰心が強く争いを好まない筈の彼らをして、そこまでさせている中国社会の
現状を思うと少し胸が痛みます。
(AK.生)
(宮崎正弘のコメント)深センは、流れ者の町、人口は正式に740万くらいですが、およそ800万人は居るでしょうねぇ。早朝から立ちんぼ、荷物担ぎの押しつけ、ダフ屋、ピンクサロン、何でもアリですからね。あの町にいると、中華の香りが殆どしない、西部劇のロケ現場のようです。
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(片岡鉄哉先生からメッセージ)
『核武装なき改憲は国を滅ぼす』
片岡鉄哉新著(ビジネス社)
もう店頭に並んでいると思います。これまで私が書いた本でこれほどタイミングの良いのはありません。金正日の瀬戸際外交のおかげです。
私の意図は題名に明示したとおりです。
「第二の敗戦」とは堤清二が作った言葉だそうだが、日本がアメリカに負けたことを指します。レーガン政権によって、徹底的にジャパン・マネーを巻き上げられて日本経済はバブルを引き起こし遂に崩壊したのです。
日本人は、最近になって中国・北朝鮮を脅威と感じるようになった。
そしてこの脅威に対処するために、更に日米同盟を強化することに合意を形成しつつある。これが核武装なき改憲構想です。
これでは何が日本の敵であるかを誤ることになる。日本の敵は中国と北朝鮮だけでない。対米過剰依存も日本の敵なのです。
幸いにして、安倍晋三総理は憲法改正を議題に乗せようとしている。しかし彼は同時に非核三原則は遵守するという。そのせいか彼は対米依存を強化している。ブッシュ政権の要求に従って、安倍総理はイラン・アザデガン油田への権益を放棄した。そこでプーチンがサハリン1への日本の権益を切り捨てた。この穴はアメリカが埋めるのか。
日本人は、中国政府が急にブッシュの意に従って、北朝鮮核実験の制裁に乗り気になったことで喜んでいる。自分も制裁に乗り気だからだろう。
しかしアサリとマツタケの輸入を禁止で制裁になるのか。なぜ事の真実を見ようとしないのか。米・中が、日・朝をペア(夫婦)にして、同時核抜きにしようと企んでいるのが見えないのか。
本当の憲法改正は核武装で完結するものです。核武装をぬきにした改憲とは、カンボジア、イラク等への援米補助部隊の派遣を意味する。給水目的の海外派兵です。そのために憲法を改正するに過ぎない。
ブッシュ大統領は核武装を勧めているのに、なんたる惨状か。
私の意図はざっと上記のようなものです。
ただし大手術の直後で体がままにならず、筆が意図を裏切ったという面もあります。
ともかくこれが真実です。真実を告げる(プロフェッスする)のがプロフェッサー(教授)だ。これだけはやりました。どうか一読してください。
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<< 今月の宮崎正弘の論文 >>
(1)「中国奥の院の権力闘争の実相」(『正論』12月号、11月1日発売)
(2)「外国租界の商人道」(『力の意思』、11月号)
(3)「ロシアは新帝国主義国家」(『月刊日本』11月号。発売中)
(4)「林房雄論」(拓殖大学日本文化研究所季刊誌『新日本学』秋号、発売中)
(5)「ハルビンの意外な繁栄」(『共同ウィークリー』、10月下旬号)
(6)「中国錬金術師らの魔法」(『経営速報』、10月下旬号)
(7)「北京オリンピック前夜」(『自由』12月号、11月10日発売)
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《第2回守れ!わが領土国民決起集会》
-黙っていたら、領土は奪われる!-
尖閣諸島が危ない!
【開催趣旨】このたび我々は、「『守れ! わが領土』国民決起集会」の第2回集会を別記の要領で開催する。第1回集会(さる7月11日)同様に、北方領土、竹島、対馬等々も当然取上げるが、今回、我々が特に重点を置くのは尖閣諸島である。
近い将来、尖閣諸島が中国や反日政権が生れた場合の台湾に占領される可能性は十分に想定されるし、想定しておかなければならない。そうなった時、現在の我が国の防衛体制では領土を奪還することは殆ど不可能に近い。
そうなると尖閣は第二の北方領土になってしまう。尖閣諸島と共に懸念されるのは、中国が狙っている沖ノ鳥島だ。
沖ノ鳥島は〃海の領土〃たる排他的経済水域を確保していくために極めて重要な拠点である。
わが国固有の領土を守り抜く断乎たる国権の発動を求めて、政府及び国民に強く訴えるものである。
【日時】11月15日(水)午後6時20分~8時40分(開場6時)
【会場】星陵(せいりょう)会館 東京都千代田区永田町2-16-2
電話03-3581-5650
【登壇者】(敬称略/順不同)
加瀬英明(外交評論家)
松原仁(衆議院議員/領土議連事務局長)
土屋敬之(都議会議員/本籍沖ノ鳥島)
林常彦(県土・竹島を守る会会長)
佐藤守(軍事評論家)
黄文雄(拓殖大学日本文化研究所客員教授)
平松茂雄(杏林大学教授)
藤井厳喜(拓殖大学日本文化研究所客員教授)
司会/三輪和雄(日本世論の会会長)
【参加費】1000円
【主催】日本の領土を守る会(代表/加瀬瀬英明)
東京都千代田区平河町2-6-5-302 高池法律事務所気付
電話03-3263-6041 FAX03-3263-6042
当日連絡先080-5086-2965(藤本)
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(お知らせ 1) 10月28日(土曜日)午前11時。テレビ朝日BS放送。「ミッキー安川の真剣勝負」に宮崎正弘がゲスト出演。こんどは中央アジア、中東の危機について。BS放送です。
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(お知らせ 2) 11月1日(水曜日)。桜チャンネル。渡部昇一氏の「大道無門」に宮崎正弘がゲスト出演。放送時間未定。「中国をいかに見るか」(予定、仮題)。
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(お知らせ 3) 小誌、11月5日より13日ごろまで海外取材のため休刊となります。
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<宮崎正弘の新刊予告>
『三島由紀夫の現場』(並木書房、1700円+税)
11月10日全国一斉発売!
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<宮崎正弘の最新刊> 発売中!
『中国から日本企業は撤退せよ!』
(阪急コミュニケーションズ刊、定価1680円)
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<宮崎正弘のロングセラーズ>
『中国人を黙らせる50の方法』(徳間書店刊。定価1680円)
『出身地でわかる中国人』(PHP新書、861円)
『朝鮮半島、台湾海峡のいま、三年後、五年後、十年後』(並木書房、1575円)
『中国よ、“反日”ありがとう』(清流出版、1470円)
『拉致』(徳間文庫、619円)
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