ラオスのダムの話。(ちょっと古いニュース) | 日本のお姉さん

ラオスのダムの話。(ちょっと古いニュース)

ラオスの山奥、ホーチミン・ルートのど真ん中でダム建設がすすむ
 ラオスの輸出品は珈琲、木材そして水力発電で得た電力をタイへ売ること
 かつてベトナム戦争時代にベトコン(共産主義ゲリラ)に供与する中国の武器は、ラオスを通り抜け、カンボジアをかすめて、サイゴンの秘密アジトへ搬入された。
「ホーチミン・ルート」はジャングル、密林のラオスが主体であったため、米軍は「北爆」と言う物量作戦を展開し、ベトナムよりラオスに落とした爆弾の量が多かった。
いまもラオスのあちこちに不発弾、カンボジアには中国製の地雷が埋まっている。

 ラオスは経済発展から取り残されてきた。
 世界銀行、アジア開発銀行はエコロジストの反対を前に慎重な調査を終えて、新しいダムへの融資を決める。

 ナカイ高原で六千人の住民を立ち退かせ、39メートルの高さのダム建設が進み、下流域の住民十万および付近の自然環境が変わるが、タイへ輸出する電力が、このダムから生まれ、向こう25年間にラオスにもたらされる収入は20億ドルになる、と見積もられた。

 メコン川のちょうど真ん中、プロジェクト名は「ナムテウン!)」。工事途中の現場写真が初めて報じられた。
 ラオスの経済発展は地域の安定に寄与することになるだろう。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成18年(2006年)6月22日(木曜日)
通巻第1491号  
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