イスラエルからのニュース8月23日~25日
2006年8月23日(水)
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*フランスの及び腰で実現が危うくなっていたレバノン南部への国際部
隊の派遣に、イタリアが積極的な貢献を申し出。3500人を派兵へ。
同国はEUの他国も追随することを希望している。(P,H,Y)
*イランが核開発を推進しつつ交渉を継続する方針を表明。時間稼ぎを
している間に、核兵器開発を進める方針か。イランはレバノン戦争が
ヒズボラに有利な結果に終わったと見て、強気の構え。(P,H,Y)
*首相官邸前では、2日続けて予備役兵士が指揮の悪さに抗議するデモ。
戦争の指揮が混乱し、結局、何も達成できなったとして、兵士らは国
防相と参謀長の辞任を要求している。(P,H)
*労働党議員がレバノンでの戦費をまかなうための予算更正に反対。ペ
レツ党首の党内統率力が疑問視されている。(P,Y)
*リクードのネタニヤフ党首が政府の戦争遂行を批判。同氏は戦争中、
外国のメディアに対してイスラエル擁護論を語っていた。(P,Y)
*イスラエルがドイツから2隻のドルフィン型潜水艦を購入する契約が
成立。新しい潜水艦は巡航ミサイルの発射能力がある。(P)
*ガザ北部で国防軍がハマスの拠点を襲撃し、5人のメンバーを逮捕。
大量の武器も押収された。5人はテロを計画していたもよう。(Y)
*英国マンチェスターに8000人のイスラム教徒が集まった大会で、
イスラエルでの自爆テロを擁護する講演。「イスラム教は人類の幸福
を推進する教え」だと外部に知らせるのが大会の目標だった。(P)
2006年8月24日(木)
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*セクハラ疑惑でカツァブ大統領が辞任する可能性が高まり、後任人事
が話題に。リクードのリブリン議員やテルアビブのラウ師の名前が挙
がる中、アビタル議員は初の女性大統領就任に意欲。(P,H,Y)
*労働党の内部統制の乱れで連立の組み換えが話題に。NRP、リクー
ド、イスラエル・ベイテイヌなどが候補になっている。(P)
*ドブ山周辺で国防軍兵士1人が地雷を踏んで死亡、国防軍が埋めた地
雷を誤って踏んだものと見られている。(P,H,Y)
*シナイ半島でイスラエル人の乗った観光バスの事故があり、11人が
死亡。エジプトがイスラエルの救助隊の入国を拒否し、まともな救援
活動がなされなかったとの批判が出ている。(P,H,Y)
*ガリラヤでは、ヒズボラのミサイルによって広範囲の山火事が発生し、
植林された75万本の木が焼失したとユダヤ民族基金が発表。(P)
*今回の戦争でアラブ系市民の18%はヒズボラを支持、イスラエル支
持は27%。しかしユダヤ系市民の大半はアラブ系市民がヒズボラ支
持だと見ていることが判明した。(H,Y)
*インドのムンバイで「ヒトラーの十字架」という名前のピザ店が開店
したが、ユダヤ人社会の抗議を受け店名変更へ。鍵十字はもともとヒ
ンズーの象徴で、インドでは現在でも用いられている。(H)
2006年8月25日(金)
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*警察がカツァブ大統領からセクハラ容疑に関する事情聴取。女性議員
らは、大統領にレイプされたと語る女性と面会して大統領の容疑は濃
厚だと語っているが、大統領は無実を主張している。(H,P,Y)
*イタリアに続き、フランスのシラク大統領もレバノン南部に展開する
国連部隊に2000人を派兵する方針を表明。(H,P,Y)
*ヒズボラへの武器密輸は中止せよと米国がシリアに警告。シリアは国
際部隊による武器輸送監視に反対を表明している。(H,P)
*ハルツ参謀長が、イランとの戦争に備える担当司令官を任命。核開発
阻止は、イスラエルによる単独軍事攻撃以外に可能な方法は無いとの
見方が軍関係者の間では強まっている。(H,P)
*ガザでFOXニュースの記者を誘拐したグループがビデオで犯行声明。
ファタハ傘下のグループと見られている。(H,P,Y)
*最新のイスラエルの世論調査で世論の右傾化傾向が鮮明に。労働党の
支持率は大幅に低下し、右派政党の支持率が急伸している。(P)
*イランが15基の高性能遠心分離機を保有しているとイランからの亡
命者。事実とすれば短期間で核兵器製造が可能になる。(H,P)
*もしレバノンで多国籍軍が平和をもたらすことに成功すれば、ガザに
も同様の軍隊を派遣すべきだとの見解をイタリア外相が表明。(H)
*6年前に国防軍がレバノンを撤退した後、現地に残っていたSLA(
南レバノン軍)の家族が亡命を希望。SLAは国防軍と共闘していた
ため、残った家族はヒズボラから嫌がらせを受けていた。(Y)
[情報源略号表]
P=エルサレム・ポスト http://www.jpost.co.il/
H=ハアレツ http://www.haaretz.com/
7=アルツ7 http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。
[転載・引用・再配布について]
教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp