チャドも中国と国交樹立
台湾外交部は5日、外交関係を持っていたアフリカのチャドが、中国との国交を樹立したため、チャドとの断交を発表した。外交空間が縮小する台湾にとって産油国チャドとの外交関係の喪失は大きなダメージとなる。一方、中国は活発化させているアフリカ諸国との資源外交が着実に実を結んでいることを印象付けている。
(毎日新聞) - 8月6日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060806-00000024-mai-int
中国とアフリカ中央部のチャド共和国は6日、北京で「中国・チャドの国交回復に関する共同声明」を発表し、国交樹立を宣言した。同日付で中国新聞社が伝えた。
声明の内容は「中華人民共和国とチャド共和国は両国国民の利益と願いによって06年8月6日から大使級の外交関係を取り戻す」「平等な立場から互いの国の大使館建設と業務履行に便宜を与える」といったもの。
チャドはアフリカ中央部の内陸国で1960年にフランスから独立。97年8月から台湾と国交を交わし、中国との外交関係は断絶していた。
主な産業は綿花生産、牧畜、原油生産で同国南部には埋蔵量10億バレルの石油資源が存在するといわれる。03年には、同国南部ドーバから隣国カメルーンのクリビ港に至る全長1070キロメートルの石油パイプラインが世界銀行の融資によって完成し、稼動を開始。日量10万バレルの石油の商業生産を開始しており、今後25年間にわたって年間20億ドルの石油収入が見込まれている。
中国は近年、資源確保のためのアフリカ外交を積極的に展開しており、今回の国交樹立もこの流れの一環とみられる。
台湾政府はこれに伴い、チャドと断行することを発表した。台湾と外交関係のある国はこれで24カ国となった。(編集担当:恩田有紀)
(サーチナ・中国情報局) - 8月7日