新聞が書かないイスラエルから見たニュース | 日本のお姉さん

新聞が書かないイスラエルから見たニュース

2006年7月30日(日)
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*ナザレの南にあるアフラにもロケット弾が着弾。カチューシャよりも
かなり高性能のミサイルで、100キロの弾頭を搭載していたと見ら
れている。幸いにも負傷者は無かった。(H,Y,P)

*国防軍が激戦のあったビントジュベイルでヒズボラの拠点を破壊して
撤退。激戦でヒズボラの兵士21人が死亡した。(H,Y,P)

*アルアクサ殉教団が先週の入植者殺害事件の犯行声明を発表。国防軍
はカルキリヤで4人の容疑者を逮捕した。(H,Y)

*フランスがレバノン南部への平和維持部隊の派遣に意欲。ただし、双
方の停戦が成立していることが条件となる。(H,Y)

*米国シアトルのユダヤ人センターにイスラム教徒の男性が乱入し、銃
を乱射。女性1人が死亡し、5人が負傷した。現地の警察は、ユダヤ
人関連施設やイスラム教施設の警備を強化している。(H,Y,P,7)

*米国のライス国務長官が昨夜オルマート首相と会談。米国は停戦に向
けた調停を本格化しており、条件交渉が行われている。(P)

*ヒズボラは200人が戦死し、戦力は大幅に低下したと国防軍が分析。
一方モサドは、ヒズボラの戦力は維持されていると見ている。(H)

2006年7月31日(月)
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レバノン南部のカナで、国防軍の空爆により子供37人を含む54人
が死亡。ビルが崩壊し、多数の死傷者が出たもよう。(H,Y,P,7)

*オルマート首相はカナで死傷者が出たことを謝罪。しかし、ヒズボラ
は同地区内から民間人を盾に150発余りのロケット砲を発射
してお
り、軍は民間人に退避を呼びかけていた。(H,Y,P,7)

*国連のアナン事務総長は、カナで多数の死傷者が出たことに怒りを表
明。安全保障理事会に対して対策を要請した。(H,Y)

*カナで大量の死傷者が出たため、外国のメディアが一斉にイスラエル
を非難。国内でもアラブ系市民と左翼勢力を中心に反戦を訴えるデモ
が行われた。国防軍でも命令拒否の兵士が出ている。(H,Y)

*ブッシュ大統領がレバノンでの早期停戦を目指す方針を表明。ライス
国務長官は1週間で停戦を実現すると語った。(H,P,I)

*イスラエルは月曜朝から48時間の空爆停止を発表。しかし、地上で
の作戦や局部的な空からの攻撃は継続する。(H,Y,P,I)

*昨日は過去最多の140発余りのカチューシャロケット砲が北部に着
し、8人の負傷者。イスラエル北部からは多くの住民が避難し、残
る人々も防空壕での生活を余儀なくされている。(H,7)

「ヒズボラの戦いに感謝する」とレバノンのシニオラ首相。ナスララ
を高く評価した。ペレス副首相はレバノン政府がヒズボラの戦争に関
して傍観者になっていると、厳しく非難した。(Y)

2006年8月1日(火)
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*政府はレバノンでの地上作戦拡大を閣議で決定。国連による停戦まで
にできるだけ多くのヒズボラ拠点を叩いておくため。オルマート首相
は「戦いはまだ続く」と語り、忍耐を呼びかけた。(H,Y,P)

*国防軍の地上作戦は、民間人に紛れてゲリラ戦を展開するヒズボラを
相手に難航中。ヒズボラはまだ各拠点に約9000発のロケット砲
隠しているものと見られている。(H,P)

*レバノンの臨時外相が国連で和平案を提案。ヒズボラの武装解除やイ
スラエル兵士の釈放、シャバ農園の国際管理などを含む内容。しかし、
ヒズボラの武装解除は実際には困難と見られている。(Y)

シリアのアサド大統領が、軍に臨戦態勢を取るよう指示。レバノンや
パレスチナを支援する行動を取ると見られており、国防軍はシリアと
の全面的な軍事対決に備えている。(Y,P)

*国連安保理がレバノンでの戦闘で多数の民間人死傷者が出ていること
を非難する決議。しかし、イスラエルへの直接非難は避けた。(P)

*自爆テロに向かっていた2人のテロリストを国防軍がナブラスで拘束。
多くのテロ情報のため、国防軍は西岸地区を封鎖している。(P,Y)

*ヒズボラがイスラエル中部に達するミサイルをまだ発射していないの
は、イランの許可が得られていないからだと国防軍が分析。一方、
リアはヒズボラへの武器供給を試みているもよう。(P)

*パレスチナのファタハ系メディアが、米国のライス国務長官を人種差
別的表現で非難していることが判明。(Y)

2006年8月2日(水)
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*国防軍は昨日も限定的な空爆を行うと共に、地上での戦闘を拡大して
おり、レバノン南部での戦闘で兵士3人が戦死した。空爆停止は今朝
で期限切れとなるため、空軍は本格的に空爆を再開する。(P,Y,H,7)

*レバノンでの戦争は「大勝利」だと、オルマート首相がテレビで演説。
しかし、ヒズボラは戦力を温存しているとの見方が強い。(P,Y,H)

*EUがレバノンでの即時停戦を求める声明を決議。フランスは「即時
停戦」という表現を求めたが、英国とドイツなどが反対したため「敵
対行為の中止」などの弱い表現に変更された。(P,Y,H)

*ハイファでは、ヒズボラのロケット砲攻撃が小休止したため、一部の
店が開店。人々はつかのまの平穏を楽しんだ。(P)

*ガザから退去した元入植者ら1万人がエルサレムでデモ。ガザ撤退の
弱腰がレバノンでの戦争を招いたと政府を非難した。
元入植者らは「
我々はまたガザに帰る」などと語り、気勢を上げた。(Y,7)

*国会の外交防衛委員会で更なる予備役招集を承認。反対に回り停戦を
主張したのはベイリン議員だけだった。(Y,H,7)

*米国のブッシュ大統領がレバノン南部への国際部隊の展開に賛成を表
明。しかし、米軍は参加しない方針を示した。(Y)

*ヒズボラのTVは爆撃にもかかわらず秘密の場所から「イスラエル艦
船を撃沈、国防軍を撃退」など、架空報道を継続中。しかし、イスラ
エル批判の毒舌が好まれて、アラブ世界での視聴率は高い。(H)

2006年8月3日(木)
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*空爆停止の時間切れと共に国防軍はレバノン南部に激しい空爆を再開。
一方、ヒズボラもミサイル攻撃を再開し、昨日は200発が北部に着
弾し、ナハリヤでは1人が死亡した。(P,Y,H)

*昨日未明に国防軍の特殊部隊がレバノン東部のヒズボラ本拠地をヘリ
コプターで急襲し、ヒズボラメンバー5人を拘束。激しい戦闘でヒズ
ボラ側は10人以上が戦死したもよう。(P,Y,H)

*レバノン南部では地上戦で国防軍兵士1人が死亡。ヒズボラは数人の
グループが射程3キロの小型高性能ミサイル砲を使用して、散発的な
攻撃を仕掛けて来るため、国防軍は苦戦している。(P,Y)

*国防軍がレバノンのカナ空爆の調査報告を発表。カナから150発の
ロケット砲が発射されていたため、何度も住民に退避勧告を行った上
で、民間人はいないと判断して攻撃を実施したと説明した。(P,Y,H)

*カナ空爆での死者は60人ではなく28人だと人権団体が報告。報道
写真から、救助隊員が同じ女の子をかかえて数時間も様々なポーズを
取っていたことが判明
。「虐殺」は演出だとの見方も。(P,Y,H,7)

*オルマート首相が「レバノンでの作戦が成功すれば西岸地区撤退にも
有利」などと発言したため右派が反発。レバノンでの従軍を拒否する
兵士が出たため、首相は発言を謝罪した。(P,Y,H,7)

レバノンのパレスチナ難民キャンプ内のファタハ組織が、武器や人員
などをヒズボラに提供する方針を表明。(Y)

*今日はユダヤ民族の苦難を記念するティシャ・ベアヴ。イスラム教徒
が「ユダヤ人からアルアクサモスクを守れ」と神殿の丘へ集結する動
きを見せているため、警察は神殿の丘を立入禁止にした。(Y,H,7)


2006年8月4日(金)
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*昨日も北部には激しい砲撃。アッコーなどで民間人8人が死亡、92
人が負傷した。ヒズボラとの戦闘でも国防軍兵士4人が戦死。
1日の
死者数としては戦争開始後最大となった。(P,Y,H)

*ナスララが空爆停止と引き換えにイスラエルへのミサイル攻撃中止を
提案。ナスララが攻撃中止に言及したのは初めて。しかし、ベイルー
トが空爆されればテルアビブを攻撃すると警告した。(P,Y,H)

*国防軍はガザ南部でハマスに対する攻撃を続行中。水曜から木曜にか
けての各地の戦闘で武装勢力8人が死亡した。(P,Y,H)

*国連でのレバノンに関する決議を巡り、米国とフランスなどが協議中。
停戦後にヒズボラが再びイスラエルを攻撃できない仕組みをどう作る
かが焦点となり、交渉は難航している。(H)

エジプトの仲介により、ハマスとの捕虜解放交渉が大詰めへ。ハマス
は強い圧力を受けて捕虜解放にほぼ同意したもよう。(P,Y)

*イランのアフマディネジャド大統領が「中東問題の最終的解決はイス
ラエル殲滅。そのためには停戦の必要がある」と発言。(P)

*国防軍はベイルート市内に再び空爆。国防軍はベイルート市内の該当
区域住民に退避を勧告するビラを配布している。(P,H)

*イスラエル人の友人を麻酔し誘拐しようとしたパレスチナ人女性が逮
捕された。ファタハ系武装組織のメンバーに「自爆テロをしないと殺
す」と脅され、仕方なく誘拐を提案したという。(Y)

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[情報源略号表]
 P=エルサレム・ポスト  http://www.jpost.co.il/
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/
 7=アルツ7       http://www.israelnationalnews.com/
I=イスラエル・トゥデイ http://www.harvesttime.tv/israel_today/
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/
 ( )内の記号が情報源。メディアにより掲載日が異なる場合もあり。

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。
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発行:「シオンとの架け橋」 http://www.zion-jpn.or.jp/
編集:石井田直二 naoji@zion-jpn.or.jp