ヒズボラのおかげでレバノンはいい迷惑 | 日本のお姉さん

ヒズボラのおかげでレバノンはいい迷惑

「国中国」的存在から、いまやレバノンを乗っ取る「ヒズボラ」
 エイリアンの化け物が人間の身体に寄生し、いつしか食いちぎって外へ出た


『エイリアン』という映画の何本目だったか、異星人の化け物が人間の身体に入り込み、食い荒らし、その人間になりすまし、或る日、身体を食い破って醜い本性を現す。
殆ど映画をみない小生でもこのシーンは見た。
多くの読者も、きっとこの場面をご記憶だろう。

レバノンのおける“ヒズボラ”という存在は、このエイリアンそっくりなのである。
「国中国」がヒズボラだが、その軍は正規のレバノン国軍をとうに凌駕し、なんといってもミサイルを一万基も保有して独自の行動をとる。
主権の主体者ではないのに、外交を主導する。戦争も勝手におっぱじめる。

つまり主権国家レバノンの「主権」を越えて、ヒズボラが勝手な軍事行動をとるのに、レバノン政府は為す術がないのである。レバノンは「主権国家」の体をとうになしていないばかりか、テロリストに完全に乗っ取られている。
レバノンではなく、ヒズボラ共和国?

このヒズボラという化け物を背後から協力に支援してきたのがシリアとイランである。
シリアは、そもそもレバノンを「国家」とは認めていないから大使館を置かないし、これまでは勝手にシリア軍をレバノンに駐留させてきた。自分の領土のつもりであり、いまもそれに近い認識である。

 イランがヒズボラを支援してきた理由は、中東におけるシーア派拡大、ペルシア的なイランのナショナリズム拡大などが原因であり、イラク南部のシーア派への梃子入れはサダム・フセインの時代から続いてきた。

 「ヒズボラ」はイランの傀儡から、一歩踏み出した。
レバノンという国を食い荒らし、食いちぎり、ついにイスラエルにゲリラ戦争、爆弾闘争を仕掛けるまでの軍事的実力を蓄積するに至った。

この化け物の殲滅を企図して開始したイスラエル軍による爆撃と地上侵攻も、EU軍か、NATO軍の介入がありそうで、またまた中途半端で終わるだろう。
ヒズボラが棲息できる地下要塞とありの巣のような拠点をレバノン南部に確保しており、退却が必要になればNATOを介入させて勢力の温存に入り、毛沢東と同じ戦術を行使する。

ヒズボラは暫く息をついたのちに、再び傲然と甦り、かつてのPLO以上の力量を溜め込んで、もっと大規模なテロをやらかすであろう。
 むろんイスラエルは生存をかけて闘うだろう。

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日本のマスコミはどうもヒズボラ寄り?

イスラエルが国連の施設を攻撃したのはわざとだとか、

それぐらいイスラエルならするとか言って、日本人が

イスラエルを嫌いになるように仕向けているように感じる。

レバノン南部の地下には、蟻の巣のような地下要塞があり、

そこからヒズボラは民間の家の間やモスクからイスラエルに

ミサイルを撃ってきていた。

ヒズボラは一万、3,4千発のミサイルを持っているということだ。
ミサイルの精度は格段に上がってきている。

イランとシリアが提供するミサイルはイスラエルの脅威になっている。

中途半端に停戦させられたら、ミサイルの基地を爆破できずに

地下要塞もそのまま残した状態で撤退することになる。

イスラエルとしては、ミサイルの恐怖を取り除かないと自国を

存続できない。アメリカもアエアブ諸国を訪問し、

引き伸ばし作戦をおこなっているというのが日本人のマスコミの

見解だった。ヒズボラがイスラエル兵を拉致する前から、イスラエルの

街にミサイルを撃って攻撃を仕掛けていたことは、日本人は

あまり知らさせていない。

拉致されたら取り戻しに行くイスラエルは、悪いのだろうか?

国民を200人ほど拉致されても、助けにいかない日本の方が

国として偉いのだろうか?イスラエルは、周りをイスラムの国に

囲まれている小さな国だ。ほおっておけば、国が亡くなる。

せっかく第二次世界大戦後、国連でイスラエルの建国が決まったのに

世界中からイスラエル人が、自分の国に帰っていき、国を栄えさせようと

頑張っているのに、平日から隣のレバノンからミサイルを打ち込まれて

いては安心して住んでいられない。

国民を拉致されたり、テポドンを飛ばされたりした日本としては、

イスラエルの怒りの気持ちが理解できないでもないのでは?

ただ、日本は石油をアラブ諸国から購入している身なので、どうしても

アラブ寄りの立場になってしまうのかもしれない。

小泉首相は、せっかくイスラエルとアラブを訪問したのだから、

ローマの集まりにも無理やり参加させてもらえばよかった。

一人ぐらい、誰かを派遣して日本の存在をアピールしたらよかった。

エジプトのように普段から努力しておかないと、たまに行っても

効果は無い。エジプトも結局効果は無かったが、ドイツは

ずっといろいろな場所で、国と国の仲人役をかってでている。

存在感を高めている。ドイツは国連の常任理事国入りを狙っている。

日本も狙っているなら、普段から努力して、世界の平和に役に立つ

ところを見せ付けておかねばならない。

ドイツはうまくイメージアップを図っている。

いいところは日本も真似をしたらいいと思う。

ローマの国際会議でも結局何も決められなかったのだが、

中国が参加してない国際会議に参加するのは、日本がめだって

よかったのになと思う。

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ニューヨーク=長戸雅子】国連レバノン暫定軍(UNIFIL)監視所の要員4人がイスラエル軍の空爆で死亡した事件で、国連平和維持活動(PKO)局の高官は26日、攻撃時の状況を安全保障理事会に報告した。それによると、イスラエル軍が国連軍事監視要員の基地周辺を25日午後1時半から同7時半ごろまで約6時間にわたって16回攻撃。基地周辺400メートル以内の地点で21個の着弾があり、うち砲弾4発が基地の建物を直撃したという。
 イスラエル軍と交戦しているヒズボラの活動が確認された地点は、国連基地から5キロ以上離れており、攻撃中もUNIFILの司令官が「確保された連絡ルート」でイスラエル側に砲撃をやめるよう繰り返し要請。
 ニューヨークでもマロック・ブラウン副事務総長らがイスラエルの国連代表部に複数回にわたり、電話で攻撃停止を求めたという。
 高官は「イスラエル軍は本気で、繰り返し基地を直接攻撃した」と強調した。

(産経新聞) - 7月28日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060728-00000003-san-int

【ローマ=佐々木良寿、藤原善晴】レバノン情勢の打開に向けた外相級の国際会議が26日、ローマで開かれた。

 ライス米国務長官とともに共同議長を務めたイタリアのダレーマ外相は会議終了後に共同議長声明を読み上げ、「速やかな停戦が実現できるよう会議参加国が努力することで一致した」と述べたが、即時停戦では合意できず、会議は事実上不調に終わった。

 声明はイスラエルに「最大限の自制」を求めているものの、レバノン南部での戦闘が収拾に向かう見通しは当面、遠のくことになった。

 今会議では、停戦のあり方と国際治安部隊の展開を軸に議論が行われた。会議の席上、アナン国連事務総長は、イスラエルとヒズボラ双方に戦闘行為の停止を求めるとともに、国連安保理に対して即時停戦を働きかけるよう呼びかけた。