中国が核融合の実験を行う。 | 日本のお姉さん

中国が核融合の実験を行う。

超伝導トカマク型核融合実験炉EASTで、8月中旬にプラズマ放電実験が行われることになった。中国ではエネルギー問題が注目されていることもあり、メディアは核融合炉を「人工太陽」として期待を込めて紹介している。中国新聞社が伝えた。

  EASTは中国が自ら設計した核融合実験炉で、世界で初めての全超伝導トカマク型実験炉だとされている。中国では「無尽蔵でクリーンな核融合エネルギーを探索することが目的」「太陽がエネルギーを生み出しているのと同じ原理であり、核融合炉は『人工太陽』と呼ばれている」などと紹介されている。

また、「核融合反応が起こっている時には中性子が発生するが、反応が終了すれば中性子は発生しない。中性子が建物の外に出ることはなく、非常に安全だ」という、安全面に関する研究員の説明も紹介している。

  核融合は原子核が結合する核反応。軽い原子の場合に起こりやすく、反応の結果として大きなエネルギーが放出される。太陽など恒星の内部では水素原子核よる反応が基本になっている。核融合炉では、通常の水素の約2倍の質量を持つ重水素や3倍の質量を持つ三重水素を燃料として用いる。

  核融合を実現するためには、1億度程度の温度と極めて高い圧力を一定時間持続させる必要がある。この高温に耐えられる素材は存在しないため、電磁力を利用して燃料を空間的に閉じ込めたり、レーザー光線を利用して瞬間的に高温・高圧を実現する方法が研究されている。

  日本では、日本原子力研究所と核融合科学研究所がそれぞれ電磁力を利用するトカマク型とヘリカル型を、大阪大学がレーザー核融合の研究を進めている。

 核融合は大量のエネルギーを得られる可能性が高い点、いわゆる「死の灰」が発生しないあるいは極めて少ない点、燃料となる二重水素などが海水中に含まれるため資源を巡る国際的な紛争の心配が低いといった点で注目されている。

  しかし、技術的に高度な課題をいくつも克服しなければならないために、現在のところは各国とも研究段階にとどまっている。なお、将来的に核融合が実用化した場合、汚染物質の排出は極めて少ないと考えられるが、地球に対して大量の熱を放出するという点は核分裂による原子力と同様、あるいはそれ以上になると考えられる。したがって、「ヒートポリューション(熱汚染)」という観点からは、核融合炉が「クリーンである」と言い切ることができない。(編集担当:如月隼人)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0721&f=national_0721_003.shtml


中国が核融合で熱を放出すると、地球は熱くなる一方だ。

地球温暖化は避けられない。