アラブと中国の関係はますます密接に。 | 日本のお姉さん

アラブと中国の関係はますます密接に。

アラブ企業、中国に急接近――製油所や備蓄基地に参画
2006/06/19 07:01


 【北京=宮沢徹】アラブ諸国企業が中国の製油所や原油備蓄事業に相次ぎ参画している。エネルギー需要拡大を背景に中国で原油を安定的に販売したいアラブ諸国と、投資リスク分散やエネルギー確保を目的に多極外交を展開する中国の思惑が一致する。両者の急接近は政治的に米国をけん制する狙いもあるとみられ、米国を刺激する可能性もある。
 国営のサウジアラムコは中国石油2位の中国石油化工(シノペック)と山東省青島で日量25万バレルの製油所を建設する。両社は福建省の製油所を3倍の日量24万バレルに拡張することでも合意。投資額は35億ドルでアラムコと米エクソンモービルが各25%、シノペックが50%出資。いずれも完成は2008年前後の見通しだ。
 アラムコは中国が海南省で計画中の原油備蓄基地への参画も検討。サウジアラビア基礎産業公社(SABIC)はシノペックと合弁で製油所や石油化学の一貫プラントを天津に建設する計画を進めている。
 クウェート石油会社(KPC)と中国石油最大手、中国石油天然気(ペトロチャイナ)は合弁で広東省に製油所を建設する。投資額は50億ドル前後。日量20万―40万バレル、完成は08年前後の見通し。KPCは昨春、北京に事務所を開設し、中国での原油販売に力を入れている。中国紙によると、中国向けの輸出を現在の2倍以上に拡大する計画という。
 製油所や備蓄基地で使う原油は参画するサウジ、クウェート企業が供給する。アラブ諸国は「中国が世界の原油需要に大きな影響を与えている」(クウェート政府)との見方を強めており、中国の製油所や備蓄基地との関係を強化、中国向け販売を拡大する狙いだ。
 中国が製油事業にアラブなど外資を積極的に受け入れる背景には製油がもうからない事業になってきたことがある。
 05年、ペトロチャイナやシノペックの製油事業は大幅な赤字だった。原油価格の高騰で原料費が上昇する一方、国内のガソリンや軽油販売価格が国際水準より2―3割低く統制されてきたためだ。中国政府は今年に入ってガソリンと軽油の国内価格を2度引き上げたが、生産するほど赤字になる構図はまだ残る。
 広東省では最近、深刻な軽油不足になった。中国の石油各社が利幅の大きな輸出を優先し、国内向け供給を絞ったためとされる。
 中国政府は国内の需要増に対応するため、製油所の年産能力を10年までに2割強増やし4億トン前後にする方針。中国石油各社の間では1カ所当たり数千億円に達する投資を回収できるか疑問視する声が強い。アラブなど外資を巻き込んで、少しでもリスクを回避する思惑もある。

http://my.reset.jp/~adachihayao/060619K.htm


さすが中国。儲けの少ない部門は外国に費用を出して

もらうのか。