「氷点停刊の舞台裏」という本 | 日本のお姉さん

「氷点停刊の舞台裏」という本

中国共産主義青年団(共青団)機関紙「中国青年報」の付属週刊紙「氷点週刊」の李大同・前編集主幹が今年1月の同紙停刊処分に至る経緯をまとめた著書「『氷点』停刊の舞台裏」を日本で出版した。出版元「日本僑報社」の編集長で、中国青年報で李氏の同僚だった段躍中氏(48)らが14日、東京都内で記者会見し、「中国で出版の見通しは立っておらず、世界初の出版となった。すべてが事実であり、多くの人に読んでほしい」と語った。
 同書では、中国の歴史教科書を批判する論文を掲載したことがきっかけで「氷点週刊」が共産党宣伝部から停刊処分を受ける一方、国内外から大きな反響があったことなどを詳しく紹介した。また、一連の対応の責任者として、共青団を担当する王兆国氏と党宣伝部長の劉雲山氏の政治局委員2人が関与した可能性を指摘している。
 記者会見には李氏が北京からメッセージを寄せ、「言論の自由が本書のテーマです。中日のメディアが客観的に、事実に即して両国の実情、両国民の生活や考え方を報道するよう願います。十分に理解し、互いに尊敬し合う中で『二度と過ちは犯すまい』という有益な教訓が得られるでしょう」と訴えた。
 同書は日中対訳でA5判300ページ。1部2500円。問い合わせは日本僑報社(03・5956・2808)。【成沢健一】

(毎日新聞) - 6月15日

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