中国はミャンマーを流れる川の上流でダムを作る気か?
環境保護総局の祝光耀・副局長は5日、白書「中国の環境保護(1996-2004)」の発表に伴う記者会見の席で、水資源と水力発電所開発に関して質問に答えた。その中で、怒江(写真)の開発について、大幅な調整が行われるだろうと述べた。怒江はミャンマー及びタイの穀倉地帯を流れるサルウィン川の、中国領内にある上流部分。中国新聞社が伝えた。
■水力発電は続行、環境への影響配慮は必須
祝副局長は、水力発電はクリーンかつ再生可能なエネルギーであり、中国は今後も現在と同様に開発を推進すると述べた上で、「ただし、水資源の開発は必ず、科学的な根拠に基づかなければならない」と強調した。
そして、「開発の過程において、水中の生態環境への影響や周辺の生態環境への影響、上流と下流への水資源分配問題について妥当な解決を図らなければならない」として、「そのために、質の高い研究と論証が必要だ」と述べた。
■怒江開発は大幅な見直し
また、「我々は怒江や三峡ダムの水資源開発に伴う生態系の問題に関しては、大きな関心を持っている」として、「特に怒江の開発は、大メコン流域圏にあたる国家が敏感になっている」とした。
祝副局長は、「怒江開発に携わる企業に、開発規模が大きければ大きいほど利益も大きいという発想があることだ」という問題点を指摘。それに対して、環境保護総局は2004年1月に怒江開発に関する環境への影響評価を提出していることを述べた。
さらに、国家発展・改革委員会(国家発改委)と環境保護総局が現在も怒江開発に関する研究を続行していることを明らかにして、「開発計画はおそらく、大きく調整されるだろう」と述べた。(編集担当:如月隼人)
■地域の発達目指し、6カ国が協力
GMSはアジア開発銀行の提唱により1992年、メコン川流域の経済協力を強化し、経済及び社会の発展を図るために開始された。中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの6カ国が参加している。
2001年に開催された閣僚クラス会議で、交通インフラ、通信幹線、電力ネット、貿易、観光など11の重点項目が定められた。
その後、2005年までに交通、エネルギー、通信、環境、人的資源の開発、投資、貿易、観光、農業などの分野で119の協力プロジェクトをスタートさせ、動員資金は53億ドルに達している。
■首脳会議で「持続可能な発展」を宣言
参加国の最終的な意思決定は3年に1度開催される首脳会議によるとされている。第1回首脳会議は2002年11月にカンボジア・プノンペン市で開催され、中国からは朱首相・首相(当時)が出席した。
2005年7月には第2回首脳会議が雲南省・昆明市で開催され、中国からは温家宝・首相が出席した。この第2回首脳会議では「持続する発展を可能な未来への行動」として、「インフラ建設の強化」「貿易及び投資環境の改善」「環境と社会の発展の重視」「資金調達とパートナー関係構築の強化」といった内容を盛り込んだ「昆明宣言」が採択された。
中国は東南アジア諸国との政治及び政治関係の強化を図っている。大メコン川流域圏開発への注力も、その一環だ。
■水資源で国際的配慮を始めた中国
これまでのところ、GMSは順調に推移しているといえるが、不安定要因として水資源問題が挙げられる場合がある。
メコン川、サルウィン川など、インドシナ半島を流れる多くの河川は、北にある中国の雲南省から南にある半島内各国に流れ込んでいる。また、インドシナ半島の多くの国は米作を始めとして、国家経済のさまざまな分野がそれぞれの国を流れる大河に依存している。
そのため上流の中国で水質汚染や水資源の乱開発があった場合、下流地域の国が致命的な影響を受けることもあり得る。そのため、中国も雲南省における河川の扱いについて神経をつかうようになったとされる。(編集担当:如月隼人)
■水力発電は続行、環境への影響配慮は必須
祝副局長は、水力発電はクリーンかつ再生可能なエネルギーであり、中国は今後も現在と同様に開発を推進すると述べた上で、「ただし、水資源の開発は必ず、科学的な根拠に基づかなければならない」と強調した。
そして、「開発の過程において、水中の生態環境への影響や周辺の生態環境への影響、上流と下流への水資源分配問題について妥当な解決を図らなければならない」として、「そのために、質の高い研究と論証が必要だ」と述べた。
■怒江開発は大幅な見直し
また、「我々は怒江や三峡ダムの水資源開発に伴う生態系の問題に関しては、大きな関心を持っている」として、「特に怒江の開発は、大メコン流域圏にあたる国家が敏感になっている」とした。
祝副局長は、「怒江開発に携わる企業に、開発規模が大きければ大きいほど利益も大きいという発想があることだ」という問題点を指摘。それに対して、環境保護総局は2004年1月に怒江開発に関する環境への影響評価を提出していることを述べた。
さらに、国家発展・改革委員会(国家発改委)と環境保護総局が現在も怒江開発に関する研究を続行していることを明らかにして、「開発計画はおそらく、大きく調整されるだろう」と述べた。(編集担当:如月隼人)
(サーチナ・中国情報局) - 6月5日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060605-00000011-scn-cn&kz=cn
ダムなどを作れば生態系が変るのは調査しなくても分かったこと。
ミャンマーの川イルカも中国でダムができれば全滅するだろう。
それでミャンマーは我慢できるのか?
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中国語は「大〓公次区経済合作(Dameigong Ciqu jingji Hezuo)」。英語では「Greater Mekong Subregion - Infrastructure Improvement(大メコン流域 インフラストラクチャー開発)」。略称のGMSは、開発に参加している諸国を指す場合も、開発計画を指す場合もある。(〓はさんずいに眉)■地域の発達目指し、6カ国が協力
GMSはアジア開発銀行の提唱により1992年、メコン川流域の経済協力を強化し、経済及び社会の発展を図るために開始された。中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの6カ国が参加している。
2001年に開催された閣僚クラス会議で、交通インフラ、通信幹線、電力ネット、貿易、観光など11の重点項目が定められた。
その後、2005年までに交通、エネルギー、通信、環境、人的資源の開発、投資、貿易、観光、農業などの分野で119の協力プロジェクトをスタートさせ、動員資金は53億ドルに達している。
■首脳会議で「持続可能な発展」を宣言
参加国の最終的な意思決定は3年に1度開催される首脳会議によるとされている。第1回首脳会議は2002年11月にカンボジア・プノンペン市で開催され、中国からは朱首相・首相(当時)が出席した。
2005年7月には第2回首脳会議が雲南省・昆明市で開催され、中国からは温家宝・首相が出席した。この第2回首脳会議では「持続する発展を可能な未来への行動」として、「インフラ建設の強化」「貿易及び投資環境の改善」「環境と社会の発展の重視」「資金調達とパートナー関係構築の強化」といった内容を盛り込んだ「昆明宣言」が採択された。
中国は東南アジア諸国との政治及び政治関係の強化を図っている。大メコン川流域圏開発への注力も、その一環だ。
■水資源で国際的配慮を始めた中国
これまでのところ、GMSは順調に推移しているといえるが、不安定要因として水資源問題が挙げられる場合がある。
メコン川、サルウィン川など、インドシナ半島を流れる多くの河川は、北にある中国の雲南省から南にある半島内各国に流れ込んでいる。また、インドシナ半島の多くの国は米作を始めとして、国家経済のさまざまな分野がそれぞれの国を流れる大河に依存している。
そのため上流の中国で水質汚染や水資源の乱開発があった場合、下流地域の国が致命的な影響を受けることもあり得る。そのため、中国も雲南省における河川の扱いについて神経をつかうようになったとされる。(編集担当:如月隼人)
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0605&f=keyword_0605_001.shtml