台湾の人が中国から来た中国人に支配されるのを嫌ってきたから?
【台北=長谷川周人】台湾の最大野党・中国国民党の党機関紙、中央日報は、同党から資金提供を打ち切られ、31日付の新聞発刊を最後に停刊する。2カ月以内に売却先が見つからなければ正式に撤退し、78年の歴史に幕を下ろす。
中央日報は1928年、国民党政権下にあった中国大陸の上海で創刊。同党が49年に台湾に逃れた後も、中国大陸ニュースを中心とする台湾最大の日刊紙であり続けた。しかし、民主化の中で新聞発行が自由化された88年以降、厳しい販売競争にさらされて経営が行き詰まった。
資金提供してきた国民党も、かつては「世界一の金持ち政党」とされたが、6年前の野党転落後に財政事情が悪化した。2兆円を超えた資産総額も今や20分の1程度。党職員1400人を半分に減らし、6月には台北の一等地にある党本部ビルを明け渡すなど、組織のスリム化を進めている。
中央日報によると、同社は4月に債務超過に陥り、5月下旬に支援停止を決めた同党の馬英九主席は「つらいが切り捨てざるを得ない」と話している。
(産経新聞) - 6月1日