夢を追うか、安定を求めるか | 日本のお姉さん

夢を追うか、安定を求めるか

 ~ 夢を追うか、安定を求めるか ~


  あらためて言うまでもなく、人生は一度しかありま
 せん。「自分がやりたいこと」を目指すか、あるいは、
 安定した仕事につくか……。まだ社会に出ていない若
 者だけではなく、すでに働いていても、悩みは続きま
 す。さっそく、いろんな方の回答を見てみましょう。

  己の信じる道を突き進んでいる姿に賛否両論ある作
 家の中村うさぎさんは、迷わず「やりたいこと」をや
 る道を勧めます。旅館の一人っ子で家業を継げと言わ
 れているが、大学では海洋生物学を学んでいて、海の
 仕事をしたいという女性の相談への回答。

      …………………………………………………………………
     〈やりたいことをやりなさい。なぜなら、やりたいことを
      やって挫折したって、自分で責任が取れるじゃありませ
      んか。もしも両親の命令どおりに旅館を継いで、そのせ
      いで自分の人生が失敗したと感じた時、あなたはきっと
      自分を責めずに両親を責めるでしょう。(中略)できれ
      ば幸せになりたいものだけど、不幸になる可能性だって
      人生にはある。(中略)私なら、他人の指図どおりに生
      きて不幸になるより、自分のやりたいようにやって不幸
      になるほうが、百倍マシだと考えます。少なくとも、他
      人を恨まずにすむもんね〉(マガジンハウス『生きる』
      より)


  なるほど、そりゃそうです。たとえ成功したとして
 も、人に言われて選んだ道だったら、嬉しさも中ぐら
 いかも。ただ、その「やりたいこと」は、自分が本当
 に望んでいる道なのか……という問題もあります。

 今は「自分のやりたいこと」をやっているが、同年代
 の友人より収入が低く、「やはり仕事は金で選ぶべき
 か?」と悩む29歳の男性に、俳優の筧利夫さんは、こ
 う答えています。

      …………………………………………………………………
     〈そう思った時点で、もうその仕事はやりたいことではな
      くなっているね。以前はやりたいことだったのかもしれ
      ないけど、今や先が見えないわけだからね。(中略)一度、
      お金の儲かる仕事をやってみればいいんじゃないの? 
      そうしたら、自分のやりたいことか、お金か、どちらを
      取るべきか見えてくるんじゃないかな〉(二見書房『わ
      しはおさるさん。』より)


  やる前は「やりたいこと」だったとしても、情熱や
 決意がずっと続くとは限りません。「やりたいこと」
 にこだわって、それに縛られてしまったら本末転倒と
 いう気もします。

  心療内科医の海原純子さんは、コンピュータ関連の
 会社で働いているが実は翻訳家になりたい、でも会社
 を辞める勇気がないという29歳の女性に、厳しくこう
 アドバイス。

      …………………………………………………………………
     〈あなたは本当に翻訳家になりたいのでしょうか。(中略)
      仕事選びでも、恋愛や結婚でも、いちばん大事なのは「
      気持ち」です。本当に好きなら、忙しくなろうと収入が
      ダウンしようと、損得考えずに飛び込めるはず。(中略)
      あなたにも、必ずそういう「何か」があります。ただそ
      れが、翻訳家ではないだけ。(中略)条件など何も気に
      せず「あと一歩」を踏み出せるときがきたら、それがあ
      なたの「本気になれる職業」ですよ〉(主婦の友社『O
      Lのオシゴトの悩み解決マニュアル』より)


  聞こえのいい職業に憧れることは、とっても簡単。
 でも、そこで抱く「やりたい」という気持ちと、実
 際に「やる」という決意とのあいだには、大きな開
 きがあります。

  最後にご登場いただくのは、カウンセラーの菅野
 泰蔵さん。「安定を得るため」にさほど興味がない
 薬学部を受験すると、将来、後悔するだろうかとい
 う男子高校生の悩みに、こんな回答を贈っています。

      …………………………………………………………………
     〈「安定を得ること」が自分の「やりたいこと」であって
      も、まったくかまわないような気もするのですが、いか
      がでしょうか。(中略)「世の中なんて甘いもんだぜ」
      と考えている人なら存分に好きなことをやるのもいいし、
      「いいや、世の中はそんなに甘くないぞ」と思うのだっ
      たら安定している方向を考えるのもいい、ということで
      す。まあ、どっちでもいいんです。(中略)人は必ず少
      しでもいいと思える道を選んでいるもので、いろいろと
      悩んで考えて選択した道に間違いがあるはずもないです〉
      (PHP研究所『こころがスッキリする本』より)


 夢とロマンにあふれていそうな道を「自分が本当に
 やりたいこと」と思いたいのが人情ですが、よく考
 えてみたら、実はそうじゃないケースのほうが多そ
 うです。現在の状態こそが「やりたかったこと」と
 思ってしまえたら、この手の悩みは瞬時に解消しま
 すね。


 □■ 石原の結論!

  あなたのまわりにも、事あるごとに「俺が本当に
 やりたいのは、こんな仕事じゃない」と言っている
 人はいるでしょう。あなた自身が、そういうタイプ
 かもしれません。いや、たいへんけっこうな話だと
 思います。想定している「やりたいこと」がどんな
 に無鉄砲で、どんなに現実味がなくても、まったく
 リスクを負わず何の努力もしないまま、夢をふくら
 ますことができるのですから。夢という便利な道具
 の極めて有効な活用法です。

  どうするか悩んでいる程度の「やりたいこと」な
 ら、たぶん無理にやらないほうが賢明です。それが
 安定とは対極にある道だとしたら、「やらずにいら
 れないこと」ぐらいじゃないと、きっとモノにはな
 りません。でも、飛び込んでいって大失敗しても、
 それはそれで自分の人生です。最初にも申し上げま
 したが、人生は一度だけ。それだけに、たいていの
 ことは結果オーライになってくれます。どんな道を
 選んでも、どんな展開になっても、それが自分にと
 っての正解だと思ってしまうのが大人の覚悟であり、
 自分の人生に対しての責任ある態度と言えるでしょ
 う。

   ┏■ 石原壮一郎プロフィール
     1963年三重県生まれ。コラムニスト。雑誌編集者を経て、1993年に『大人
   養成講座』(扶桑社サブカルPBで3月10日に復刊!)でデビュー。
   以来、大人モノの元祖&本家として日本の大人シーンを牽引している。
   『大人力検定』『大人力検定DX』(文藝春秋)は各メディアで話題沸騰。
   5~6年前から人生相談本や記事の収集&分類に没頭している。
   個人サイト「大人マガジン」でも大人ワールドを展開中!!

  「宅ふぁいる便」メルマガ〓宅ふぁいるワンダー便〓
第0034号 2006年05月30日発行(555,908部)
 ■寄 稿:石原壮一郎
 ■編 集:株式会社エルネット リックス事業部 WEBプロモーション部
 ■発 行:株式会社エルネット( http://www.bob-an.com/biz_lnet/ )
      大阪市西区靭(うつぼ)本町1-10-24日鉄本町ビル3F 〒550-0004


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独身なら夢を追うのは勝手だと思う。

会社に入ってサラリーマンになることだけが生きる道ではない。

どんな生き方でもできる日本であってほしいが、できれば親からは

自立していてほしい。一緒に住んでいても食費ぐらいは稼いで

家に入れていてほしい。夢を追いかけている人は、いろんな努力を

している。貧乏でも夢に向かっているなら、その過程も楽しめるはず。


親の家に住んで食費を入れているなら、自立しているとは言えないが

恵まれているとは言える。

恵まれすぎて試練に弱い人になっているかも。


夢を追って貧乏している人でも、自立している女性と結婚すれば

夢を追い続けることができる。子供が出来たら当然、家にいる人が

世話をする。

夢を追いかけながら子供も育てられる日本であってほしい。


パートナーには、変な偏見が無い人が好ましい。夢の実現が遅いと

言ってなじったり、金が無い男は嫌いだと言うような人や、

「あんたを見ていると不安になる。」とか、

「誰が食わしてやっていると思ってんだ!」と言う人は最低の部類に

属する。家事を手伝わず、家事や育児に失敗すると、

「家にいる意味が無い。あんたの仕事でしょ!」と言いだしたら、

夢をあきらめるか、パートナーを組むのをあきらめたほうがいい。


大抵、男性がこのような暴言を奥様に対して吐いている。


夢を持っていたのに、結婚であきらめさせたなら、結婚によって

相手を経済的にサポートし、夢を実現させてやるのが、ベスト

ではないか?でも、知っている人に次々と趣味の店を出しては

止めている女性もいる。やりたいことがどんどん変るのだ。

そんな人をサポートするのも大変だよね~。ご主人、太っ腹。

でも、二人は愛し合っていて、幸せそうだから、それでいいと思う。


結婚している人なら、夢の実現のために、奥さんの意見や

子供の世話をどうするかなどを考えないといけない。

結婚したらまず奥さんと子供を幸せにする義務がある。

同じ夢を求めるパートナーならいいのだけれど、パートナーが

乗り気でないならその夢も失敗する可能性が高いかも。

まず奥さんを夢に引き込めるかどうか、サポートしてもらえるのかが

第一関門だろう。


奥さんと子供と一緒に、離島に移り住んだ家族の

ドキュメント番組をTVで見たことがある。簡単に実現する夢も

あるんだなと思った。毎朝、船で対岸の都会に働きに出かける

そうだ。親や銀行などにお金を借りることができる場合、夢は

簡単に実現する。継続が難しいだけだ。

夢を実現して、LOHASな生活ができればヤッホーな日々が

待っている。LOHAS=健康で継続可能な暮らし方=

Lifestyles Of Health And Sustainability


アーティストと結婚した奥様は、子供がいても独身のように自由に

遊んでいる。そればかりか趣味を仕事にしてしまった。

いろんな夫婦がいてもいいのである。

子供たちさえ、しっかり育ててくれれば。