インドネシアの電力の状況はひどいようだ。 | 日本のお姉さん

インドネシアの電力の状況はひどいようだ。

国営電力PLNは22日、石炭蒸気発電所24カ所の建設計画を公示した。発電容量はジャワ島の10カ所で計7,140メガワット(MW)、島外14カ所で計1,052MWの合わせて8,192MW。2009年半ばまでの完工を目指す。PLNは中国や日本、インド、欧州の投資家を誘致したい意向を示している。

 PLNのヒラル監査役会長は、今週中にも日中欧にインドを加えた「潜在性がある」4カ国・地域をはじめとする投資家を招待して、事業計画を伝えたいとしている。その際、各社はそれぞれの資金力や事業能力について計画案を提示できるとしている。
 
 入札は、来週にも発布される見通しの大統領令を待って、遅くとも7月までには実施する見通しだ。
 
 ジュアンダ社長代行によると、事業体は限定入札で選出し、容量1キロワット当たり700米ドルでの建設を見込んでいる。
 
 インベストール・デイリーによると、PLNは2010年までにジャワ島とバリ島で計12カ所(容量7,870MW)、これら地域外で29カ所(3,038MW)の発電所建設を計画。そのほか、独立発電事業体(IPP)による案件がジャワ・バリ島で18カ所(7,560MW)、これら地域外で26カ所(2,856MW)、IPPとの合弁案件やへき地でのIPP案件として40カ所(1,926MW)が計画されている。
 
 NNAがPLNのIPP契約課に確認したところでは、IPPとの合弁案件15件についてはすでに入札を終え、落札企業が決まっており、後は契約調印を残すだけという。また、へき地でのIPP案件については、エネルギー鉱物資源相が直接指名する見通しだが、建設地や件数、発電容量については公表できないとしている。
 
 ■300MW不足も
 
 PLN電力負荷統制センター(P3B)のムルヨ所長は、プリオク発電所(容量1,050MW)とムアラカラン発電所(500MW)向けのガス燃料が22日から2週間、供給量が減少するため、ジャワ・バリ系統で300MWの電力不足が生じる見通しと明らかにした。
 
 供給元のBPウエスト・ジャワのガス田につながる海底パイプラインでガス漏れが発生して供給が停止するためで、両発電所で日量2億6,000万立方フィートだった供給量が1億3,000万立方フィートまで半減している。このため両発電所で計750MW分の発電に支障が出ている。
 
 PLNはディーゼル燃料で代替するとしているが、国営石油プルタミナに滞納している石油燃料の購入費が5月時点ですでに18兆8,000億ルピアに上っているため、すべては補いきれないという。
 
 またムアラタワル発電所の在庫燃料は20日時点で3日分しか残っていない上、25日まで供給予定がないほか、既存のタンバクロロック発電所などで代替した場合には、給油予定までに燃料が底をつくと予想されている。
 
 ムルヨ氏は「最後の選択肢」として、国営製鉄クラカタウ・スチールなど大口産業顧客や、ジャカルタとバンテン州の一般家庭に対して、ピーク時の節電を呼びかけている。
 
 クラカタウ・スチールはこれに対し、PLNからの電力供給が途絶えれば自家発電を使用するとしているが、ガス燃料を使用した場合には1キロワット時当たり475ルピアで済むのに対し、石油燃料を使用すれば同1,400ルピアにコストが跳ね上がるとして、損失は免れないと指摘している。

(NNA) - 5月23日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060523-00000005-nna-int


バリ島も電線だらけになるのかな。