犬から始まるマイクロチップ
「マイクロチップとは、固体識別が可能な動物用管理医療機器のこと。
生物適応ガラスに封印された超小型 ICチップを動物の皮下に
埋め込み、専用読み取り機で固体を識別します。」
動物病院の待合室で読んだ無料マガジンには、フランス、北欧、
シンガポール、台湾、香港などでは、ペットに固体識別が可能な
マイクロチップの装着が義務づけられていると書いてあった。
スペイン、イタリア、イスラエルも地域レベルで義務化されているそうだ。
日本でも2004年11月から、外国から輸入される犬、猫などには、
マイクロチップによる固体識別が必要になっている。マイクロチップが挿入
されていない動物は、検疫検査のために最長180日の係留と検査が
必要となる。マイクロチップがパスポートのようなな役割をするのだ。
これは日本に狂犬病が入ってこないように考えられた処置なのだという。
日本は、近年やっと狂犬病を撲滅できた国だが、中国や東南アジアの
国々では、まだまだ狂犬病で死ぬ人もいるのだ。
インドネシアではフローレンス島に密輸入された犬が狂犬病に羅漢して
いて、その島から多数の死者が出た。インドネシアは大小さなざまな島が
集まっている国なので、海から物を密輸したり、テロリストが出入りするの
も簡単だ。狂犬病にかかった犬をそれと知らず島に入れてしまった代償は
大きかった。どのようにペットを管理して、予防注射を受けさせるか、どの
国にも大きな課題となっている。
マイクロチップを挿入すると管理がしやすいのは確かだ。
すでに世界では1,100万頭を超える装着例があるそうだ。
マイクロチップは、注射器のようなもので、簡単に皮下に埋め込めるらしい。
痛みもほとんど無いので、麻酔もいらない。これで、全国の保険所や警察に
迷子の犬や猫のマイクロチップの ID番号の読み取り機が普及していれば、
地震におびえて逃げ出した猫や、家出した犬を探すのが簡単になる。
今のままでは、いなくなったペットを探し出すのは至難の業だ。
鑑札や名札を付けていても、いつのまにか外れたりするし、飼い主が
迷子のペットを探し出せなくて、処分された犬や猫がかなりいると思う。
いなくなった犬を探しに保健所に行っても、その保健所ではなく、もっと
別の地域の、遠くにある保険所で捕まっているのかもしれない。
動き回る動物の行方を探すのはなかなか難しいものなのだ。
動物病院にいくと、かならず迷子のペットを探してくださいという、飼い主の
作ったちらしが貼ってある。迷子のペットを探す探偵までいるそうだ。
最寄の警察や保険所に専用読み取り機があるなら、マイクロチップを
ペットに埋め込んでおくのもいいだろうが、まだまだ読み取り機は普及しては
いないようだ。
外国では、生物適応ガラスに封印された超小型 ICチップを社員に埋め込む
会社もあるそうだ。人間用のICチップは、社員が現在どこにいるかまで
把握できるようになっている。兵士や消防士の体に埋め込まれたり、
徘徊癖のある痴呆症の老人の体に埋め込まれたりして、だんだん人間が
ID番号で管理されることに抵抗がなくなり、その内に世界を征服した独裁者に
全人類が管理される時代が来るのだと思う。