ポトラックパーティー
みんながそれぞれ、食べ物やデザートを持参してくるパーティーが
あった。料理教室の集まりだった。この料理教室には、ユニークな
人がたくさん来ていて、みんな気さくに過去に行った外国の面白い
話をしてくれたり、外国の料理の作り方などを教えてくれたり、
おいしい店の場所やアートの展覧会の場所などを教えてくれたり
する。いろいろな話題が飛び交う刺激的な集まりだ。
年齢層もいろいろで、おばあちゃんっぽい人も、会社員のお姉さんも
主婦も学生も来る。教室に通っている内にお腹がだんだん大きくなって
くる妊婦さんもいて、「ほら、今動いてる!」と言って、お腹に触らせて
くれる。昨日は始めて妊婦さんのお腹を触って、中の子供が
お魚のように細かくビクビクと動くのを手に感じてびっくりした。
ここに、何かいる!!といった感じ。
妊婦さんも「なんか、自分じゃないみたい。エイリアンが入っている
みたい。」と、言っていた。自分じゃないだろうと思うが、エイリアンでも
ないだろう。まだ、見えていないから、何が入っているのか実感が無い
という意味だろう。
時々腕や足を突っ張るので、お腹が変な形になるそうだ。
横になっていると、お腹の中身が下に移動しているそうだ。
そうなっている人は見たことはないが、初ママの新鮮なリポートありがとう。
お腹が大きいのに、ご主人が風呂の浴槽を洗ってくれないのが不満なん
だって。「そりゃあ、いかん。今のうちに教育しないと、子供をお風呂にも
いれてくれないダーリンになるよ。」と、他の主婦が言えば、ご主人はいつも
残業で、帰ってくるのは夜中の12時だから、赤ちゃんのお風呂タイムは
もう終わっていると思うと言う。
聞いてみれば、ゴミはちゃんと出してくれるんだって。
忙しい役職を与えられ、毎日12時まで残業しているダーリンだったら、
疲れているからお風呂なんて洗いたくないよね!わたしは働くお姉さん
なので、どちらかと言えばご主人の味方だ。でも、「お風呂の浴槽は毎回
洗わないでいいよ。」だとか、お腹が大きい奥様が立つ時、思わずご主人の
腕を掴んだら「何やねん!」と言うのは、やめた方がいいと思うよ。
ご主人は朝早く家を出て、夜中に帰るから、昼間ひとりぼっちでふらふら
して過ごしているから寂しいんだって。だから料理学校に来て、みんなと
料理をしたり、できた料理をみんなで食べたりするのが楽しいんだって!
確かに、楽しい料理学校だから、納得。
他のわたしと同じ年の主婦は、「こんど大学に留学したいけど、
その前に英語の試験を受けないといけない。」なんて言っていた。
夢があっていいなあ。ご主人、太っ腹だな。主婦も子供が大きくなったら
留学に行ける時代なのだね。
聞いてみたら、子供が小さいときも、あちこち留学にいったり何ヶ月も
外国に旅行に行っている人だった!ああ、結婚していても、ご主人
しだいで、フリーな主婦も世の中にはいるんだわ。彼女が外国の大学に
入ったら、みんなで遊びに行くわと、学生の子や働くお姉さんたちが
言っている。「おいで、おいで!」と、彼女も言っている。いいね、それ。
他のわたしと同じ年の働く主婦は、夫婦で良く海外旅行に行くので、
英語を習う予定だと言う。現地のホテルで朝のモーニングの注文を
どちらがするかで、いつももめるのだそうだ。二人とも英語はできない
ので、ホテルで「卵の焼き方はどうされますか?」とか、「お飲み物は
何にされますか?」とか、いろいろ英語で聞かれるので、どう答えて
いいか分からず、夫婦でビクビクしているのだと言う。
夫婦で海外旅行に行くのは、ゴールデンウィークか正月休みしかないので、
いつも莫大なツアー料金を払って行くしかないので悔しいそうだ。
世の中は儲ける時は儲けておこうという仕組みなので仕方なく高い金を
払っているのだとか。学生みたいに、飛行機代が安い時に旅行に行き
たいが、定年退職後しかないと言っていた。
有給休暇はあっても、そんなに簡単には休みは取れないのは、
日本に生まれた者の宿命なのかも。ちょっと悲しい。
学生の時は、時間があっても金がなく、働き始めてキャリアを積めば、
金があっても時間が無い。ゴールデンウィークか正月に高い料金を
払って旅行に行くのも、仕方が無い。それも、日本人の宿命なのだと
言っていた。働き出せば、1ヶ月や2ヶ月のバカンスなんか無理な話だ。
ちょっとだけ政治の話になったが、日本は昔、中国の鄧小平に対して
今より強気で出れたときに、尖閣諸島の領土問題をウヤムヤにして
きちんと決着をつけないでいたので、今頃になって東シナ海の問題で、
強気で出てきた中国に何もできずにいるんだと言っていた。
鄧小平は、領土問題を、
「その問題は、未来のわたしたちより賢い人たちに任せましょう。」とか
言っていたが、忘れていたわけではなくて、ずっと日本の領土を
中国のものにしようと狙っていたわけだ。
昔、日本が中国や韓国に遠慮して、何も解決してこなかったことが、
全て裏目に出ていると彼女は言っていた。
中国は日本の援助が欲しかった時は、日本に対して領土問題について
あまり突っ込んでこなかったが、自分たちが発展して強くなったと
思った瞬間、積極的に東シナ海も尖閣諸島も沖縄も自国の物だと
宣言してきた。武力をちらつかせながらガス田もパイプラインも作って
ガスを吸い出した。
日本が周辺諸国の性格を把握していなかった結果が今日の有様なのだ
と言う。働く主婦、恐るべし。ちゃんといろいろ考えて意見を持っている。
日中友好で、日本人が浮かれている間も、中国は長年の野望を遂げよう
とずっと日本の領土を狙っていたのであって、忘れていたのではない。
中国は、日本のお金と技術が欲しかっただけなのだと言っていた。
中国にうらぎられたような気分がするとわたしが言うと、中国は三国志の
時代からそんな性格なのであって、今後も変ることはないと言う。
まったく、その通りだと思った。
日本政府は、お人よし路線を変更して、日本の領土を守るために
身を引き締めて中国、韓国と渡り合って欲しい。
真面目に外交という仕事をしてこなかったツケが回ってきているだけで
何でも小泉首相が悪いのではない。
彼女は次の首相も誰がなっても似たようなものだろうと言っていたが、
日本の領土を守れる人でないと、小さな島ひとつでも盗られると、
周りの広大な海とガスと魚と、そのあたりに漁に来た日本の漁師も
外国に連れて行かれるので、首相は真面目に選ぶべきだと思う。
わたしたちの世代は、学生の時に、安いツアーができていたので、
あちこち外国に旅行していて、結構満足しているけど、今の子供は
小さい時から、親に連れられてハワイやグアムやバリに行っているので
外国に旅行に行けて当たり前になっている。それが、親元を離れて
一人暮らしをはじめると、とたんに貧乏になって、外国にもなかなか
行きにくい。それで、親元を離れないで、自宅から通勤したり、ニートに
なる子供が増えるのだとも言っていた。昔は、ちょっとしたことで、幸せに
なれたが、今の子供は、それが当たり前。
海外旅行も行けない子供は、他人と比べて劣るので、「自分は不幸だ。」
と感じ、いじけて、「自分は下流だ。」と言い出す。でも本当は日本全体が
贅沢になっただけなのだと言う。
親も自分の子供には、どんどん金を出す。ようするに、日本は豊かに
なって、それに特別なありがた味を感じない人間が増えているのだと言う。
贅沢に慣れきった子供が増えると、日本はいろんな意味で危ないので、
ちょっとぐらい危機感がある方が、日本にとっては望ましいのだと言う。
「何か日本も富国強兵とか、スローガンを掲げた方がいいんじゃない?」
と、言ってみると、「う~ん。社会主義国みたいになるのは、嫌だなあ。」
と、顔をしかめていた。
自由と平和に慣れて、そこそこ金持ちであるのに、もっと金持ちを見て
自分が貧乏であると感じる日本人は多いと思う。子供は貧乏でも、
以外に親は資産家で土地も家も持っていて、年金生活を楽しんで
いたりする。本当の貧乏人とは、親も貧乏で病気がち、ご主人が
病気がち、貯金もゼロ。仕事も給料カットで、ボーナスも少ししかなく、
奥さまもパートに出ないと家賃も食費も足らなくて、ガス代、電気代、
電話代も出すのが大変。子供が病気やケガをして、通院費や
給食費を出すのが大変だと感じる人のことだ。
そんな家庭を助けるのは政府の仕事で、自己責任で勝手にやりくりして
くれと言う政府なら、あまり存在意味がない。金持ちから税金を取って、
貧乏人に回す政府であって欲しい。
しっかり税金のムダ使いをカットして、日本の雇用を促進させ、本当の弱者
を選んで保護し、外国に領土を盗られない政府になって欲しい。
そんな強くて優しい日本をめざす首相が欲しいと思う。日本人が日本で
幸せに過ごせるように、危機感を持って舵取りをして欲しい。
今までだらだらと政治をしてきた政治家たちのツケを払うことになる今後の
首相は気の毒であるが、犠牲を払って日本を立て直して欲しいと思う。
みんなが持ち込んだ手作り料理やデザートを食べながら、日本の未来を
考えたわたしだった。わたしが持ってきた草もちは、結局はみんな、お腹が
いっぱいで誰も食べられず、会場の外で炭火で焼き鳥を作ったグループが
持って帰った。こんな風に平和で、豊かで食べ物もいっぱいある日本の繁栄が
今後も続いてくれますように!おいしい物を食べてお腹がいっぱいで気持が
良かった。夜の7時ごろ、主婦たちの携帯電話に次々とご主人たちから
電話が入って、「なんか、食べといて。」「自分であるもん、食べといて。」などと
彼女たちが答えている様子が面白かった。
「もう、、、。今日は出かけて食べてくるって言ってあるのにかけてくる。」とか、
「今日は晩ごはん、どうするの?自分で食べておけばいいんですね?と、
主人が自ら言ってきたわ。」と言って、フフッと笑う主婦たちが可愛いと思った。
どうやら、パーティーに持ってきた料理は、ご主人の分は家に置いて
いないようだ。ってことは、どこかで買ってきた料理だったのか?
そういう、わたしの草もちも、買ってきたもちでした。午前中は教会に行った
から、作ってるヒマなんてなかったもんね。時間があったら、
アフリカ料理を作ったと思う。