ニートの親 | 日本のお姉さん

ニートの親

わたしの知っているニートの親には、共通点がある。


それは、子供をかばいすぎるということである。


子供に「嫌なことはしなくてよろしい。」と言う親たちの子供は


ニートになる。テレビで見たニートの親もそのタイプだった。


子供が、学校で嫌なことがあり学校に行かなくなった時、


原因がイジメならば、学校に怒鳴り込んで改善させる気迫が無い。


彼らの親は、「嫌なら行かなくていいよ。」と言うのみである。


子供は本当は学校に行きたかったのに、親がきつく「行きなさい!!」と、


言わなかったので、そのまま学校に行けなくなったと言って、親を


うらんでいた。ニートになる子供の親には、厳しさが足りないのだ。


自分の子供が、ちょっと頑張れば学校に行けるし、仕事にも


行けるのだと信じておらず、やたらと子供をかばうのだ。


親が子供の可能性を信じていないので、子供も自分はダメな


人間だと信じきっている。ただし、親には強気だ。


Aさんの親は、子供に他の人から電話がかかってきたら、


「いません。」と言って取りつがないし、子供に来た手紙を開けて


読む。他人が自分の子供を傷つけるに違いないと考えている。


異常に自分の子供を守ろうとする。


Bさんの親は、子供の友達の親が、自分の子供をよこして、


一緒に学校に行けるようにしましょうか?と、声をかけると、


相手を敵だと思ったのか、「結構です!うちの子は、そっとして


おいてください!」と、守るポーズをとった。


また、子供は外の世界に対して「恥ずかしい」と感じて、外に出る


ことができなくなっていた。バイトやパートも、自宅の近くでは


探せない。電車に乗って遠くに行き、見知らぬ人々のいる町でしか


探せないと言っていた。しかし、簡単な仕事で安いパートは、


普通、近所の人を雇うので(交通費を出す必要が無いから。)


結局、仕事は見つからない。


AもBも、友達が来ると受け入れるが自分から外へ出て行くことは


できなくなっている。AもBも自己評価が激しく低く、隣近所の目を


気にしている。親が、子供を他人の目から隠すので、子供も


自分が汚いものであるかのように感じ、他人の目を避けて生きている。


たまに、近所の人と目が合うと、観察されていると感じるように


なっている。小さな家で、親と閉じこもっているので、ストレスも高く、


被害妄想ぎみになっている。そのストレスを親に当たって発散して


いる。Aは、趣味で洋裁や料理を習いに出かけ、なるべく外と接触を


持とうと努力している。


Bは、一日中ゲ-ムをして時間をつぶしている。


学校に行かないならば、バイトでもパートでもして稼げばいいのだが、


他人と付き合う方法が分からず、一度失敗して怒られると、もうその


相手に続けて会うことができない。


気が弱いと言えばおしまいだが、子供の時にストレスがあっても


気にしないで立ち直る訓練ができずに引きこもったので、ストレスに


弱い。親には、なんらかの引け目があり、子供がこんなになったのは、


○○のせいだと、いつも何か他人のせいにしている。


離婚が原因だとか、父親が厳し過ぎたせいだとか、親戚の花壇の


方角が悪いせいだとか、まったく他人から見れば見当はずれなことを


言っている。ニートの親は、自分の子供には可能性があるのだと信じ、


子供が他人に頼って外に出て行くように、親が仕向けなければ


ならないと思う。ニートの親は、自分の子供を甘やかし、成長する


チャンスを与えなかったばかりか、世の中から守ろうと努力しているので、


まず親がその考えを改めていくよう、他人の助けを求める必要がある。


ニートは、ストレスに弱く、狭いところで親と暮らすストレスを親に


対する暴力で解消するタイプもいる。親と子供が一体化して依存しあう


タイプもいる。精神を病んでいる子供がニートになるのは、仕方が無い


ことだが、健康であるのに何の良心の呵責もなく、家で遊んでいる


子供もいる。人は大人になれば、自分で働いた金で生きていくべきで


ある。親は子供を巣離れさせねばならない。たとえ親と一緒に住んでいても、


子供は自分で働いた金で生きるように、導かねばならない。


親は子供より先に死ぬ者なのだ。その自然の法則に逆らわず、


子供が「自分の巣」を持つように、家から蹴り出さねばならないのだと思う。


そのやり方が分からない親は、ニートになった子供と共に、他人の


助けを求めるべきだ。もちろん、学校と先生が改善不能であった場合、


無理やり子供に同じ学校に続けて行かせて自殺されるのも困るので、


その場合はイジメのない学校に転校するなど、対策をねることも必要だし、


子供自身の精神に弱さがある場合は、親は子供に、しかるべき治療を


受けさせ、社会生活ができるようになるまで導く必要がある。