北京で酸性雨が降るなら日本にも降るのでは?
北京17日傍示文昭】環境保護政策を行う中国環境規制院は、2005年の中国全土の二酸化硫黄(SO2)の排出量が2549万トンに達し、目標値を749万トンも上回ったことを明らかにした。中国の火力発電は石炭を多く消費することからS02を排出する原因となっており、発電量の増加が排出量を押し上げたとみられる。2000年と比べて25%増加しており、同規制院は「北京にも酸性雨が降るようになった」と指摘している。新華社などが伝えた。
発表によると、05年のエネルギー総量は22.2億トンSCE(標準炭換算量)で、2000年と比べて55.2%も増加。このうち石炭の占める割合は68.9%に達した。
また、05年には発電設備容量が2000年の2.38億キロワットから5.08億キロワットに伸びたが、同時に消費する石炭も5.8億トンから11.1億トンへとほぼ倍増。その一方で、火力発電所の脱硫装置の整備が進まなかったことから、SO2の排出量が増加したという。
同規制院の鄒首民副院長は「第10次5カ年計画(2000―05年)はエネルギーや物質の消費過多で、粗放型の経済発展モデルが改善されなかった」と強調している。
=2006/04/18付 西日本新聞朝刊=
(西日本新聞) - 4月18日