中国の出稼ぎ農民は市民より地位が低い「農民工」
現代社会事典によると、「農民工」とは農家の戸籍を持ち、農業以外の仕事に就いている者を指す。
現在中国には農民工は2億人以上、土地を捨てた状態で都市で働く農民は約1億人いる。中国では戸籍がある場所でしか就職できません。1992年頃までは「分配制度」で国家が各自の就職先を指名しました。1982年から経済特区に限り農民も自由に仕事を選べるようになりました。農民たちは、安い賃金で中国の経済の発展に貢献してきました。
しかし、中国は25年の間、農民を国民として扱ってきませんでした。それどころか都市居住無資格者として時々逮捕して公安の臨時収入としてきました。拘留されて命を亡くした人も多数居ます。何しろ出稼ぎ農民は2億人ですから、その罰金は”些末”なものではありません。
何故農民が頻繁に職を変えるのか、答えは誰にだって明確です。学歴が無いから賃金が極端に安く、待遇が悪く、それでより良い職場を懸命に求めているのです。
農民を国民として扱い、安心して働ける場所を提供すれば、彼等はすぐ定住するでしょう。
安い賃金で働く農民工の問題を何故中国は、建国後56年も放置できたのでしょうか。
その答えも明確です。農民の要求を発表できる場がないのです。