台湾では、2006年3月18日のデモは報道されなかった。 | 日本のお姉さん

台湾では、2006年3月18日のデモは報道されなかった。

3月18日に台湾で行われた「護民主、反併呑」デモについて日本各紙が報
道した。

全人代期間中も、改めて台湾への武力侵攻の意図を明らかにしている中国
対して、台湾側がどのような方法で、どのような意思を表明するか報道する
ことが求められていた。

日経新聞、東京新聞はデモが、計画していた10万人を大きく超えたことを
「17万」という数字で示した。


日経新聞は早い段階でウェブにも記事を公開し、

日本社会へ広くニュースを伝えた。


東京新聞は、中国からの圧力やデモの様子をよく伝えているが、

全国紙ではなく、ウェブにも掲載されなかった。

西日本新聞、毎日新聞は、「10万人を超す」、「10万人以上」と控えめ
に報じている。いずれも、ウェブに掲載された。西日本新聞は中国の脅威や
デモの様子をよく伝えているが、毎日新聞はこの点に関してはあまり深く報
じなかった。

残念なことに読売・朝日、産経は報道がなかった。


台湾では17日夜に、線路を枕木に固定するバネが故意に外された

ことによる脱線事故が起きており、デモの行われた18日、

台湾のテレビではデモに関する報道が体よく封鎖されていた。

民視を除く台湾のテレビ局が基本的に親中国的であることは


繰り返すまでもない。


テレビで大々的に報じられなかったからといって、日本の周辺の

国際関係の緊迫を示す17万人ものデモを記事にしなかったとす
れば、ジャーナリストとしての使命を全うしているとは言いがたい。


二大全国紙と産経は台湾の17万人のデモのニュースを報道しなかった。



■日経新聞

台湾で反中17万人デモ

 【台北=山田周平】台湾の与党・民進党など独立志向の政治勢力は18日、
台北市内で「民主を守り、(中国による)併呑(へいどん)に反対する」と
題する反中デモと集会を行った=写真[省略]。主催者によると約17万人が参
加し、中国が
台湾への武力行使の法的根拠として約1年前に施行した反国家分裂法などを
批判した。

 集会には陳水扁総統が参加し、演説で「台湾は主権独立国家であり、主権
は2300万人の台湾人民のものだ。台湾の前途は中国の13億人が決められるも
のではない」と改めて主張した。


■東京新聞

「反国家分裂法」1年 併合に反対 17万人デモ 台湾・与党など

[写真(省略)]18日、台北でミサイルの模型を持って反中国デモに参加
する与党・民進党支持者たち=AFP・時事

【台北=佐々木理臣】多数のミサイル配備など中国の軍事圧力から台湾を守
ろうと十八日、与党グループなどが台北市内をデモ行進した。主催者発表で
約十七万人の市民が参加し、「民主主義を守れ。(中国の)侵略、併合反対」
と訴えた。

一九九六年の総統選挙の際、中国がミサイル演習などで妨害しようとした
「台湾海峡危機」から十年。中国は昨年三月、「反国家分裂法」を制定、

台湾への武力行使に法的根拠を与えた。また、台湾に向けて八百基のミサイ
ルを配備し威嚇するなど、圧力をかけている。

台北市内に集まった市民らは十八日午後、強い日差しの中を総統府まで約三
時聞かけて行進。シンボルカラーの「緑」の旗やのぼりをかざし、中国の武
力行使反対と平和を呼び掛けた。

デモには与党・民進党、台湾団結連盟(台連)のほか台湾独立連盟など独立
系団体、台湾教授協会、医師会、経済団体が協力。二○○八年総統選に向
け、結束とムードの盛り上げも狙った。


■西日本新聞

「反併合」10万人がデモ 台北「民主主義と台湾守れ」

 【台北18日遠矢浩司】中国の反国家分裂法制定から一年たち、台湾の民
主進歩党(民進党)など与党と独立派団体は十八日、中国の武力威嚇と統一
攻勢に反対するデモ行進・集会を台北市内で行った。主催者発表で十万人を
超す市民が参加、「(中国の)侵略、併合に反対。民主主義と台湾を守れ」
と訴えた。

 今年は一九九六年総統選の際に中国がミサイルを発射し威嚇した台湾海峡
危機から十周年。中国は、台湾に向けて約八百基のミサイルを配備し圧力を
かける一方で、パンダ贈呈を発表するなど硬軟両面の統一攻勢をかけてい
る。

 参加者は、ミサイル形の風船や「反併合」「新憲法制定」と書いたプラ
カード、のぼりを手に強い日差しの中を行進。総統府前で開かれた集会に
は、陳水扁総統も参加。陳総統は「台湾は主権独立国家だ。台湾の未来の決
定権は二千三百万人の台湾人にあり、中国が決めるものではない」と述べ
た。

■毎日新聞

台湾:与党・民進党、17万人の反中デモ 「反国家分裂法」制定1年で

[ウェブに掲載された写真]平和を象徴するオリーブの模型を手に持つ陳水扁
総統(中央)=庄司哲也写す
 
 【台北・庄司哲也】中国政府の「反国家分裂法」の制定から1年になるこ
とから台湾の与党・民進党などは18日、台北市内で「民主主義を守り、併
合に反対する」と名づけた大規模な反中国デモを行った。

 デモには主催者発表で17万人以上が参加し、陳水扁総統も駆けつけた。
参加者は「台湾を愛し、併合に反対する」「民主主義を守れ」などと口々に
スローガンを叫びながら、台北市内を行進した。陳総統は「台湾の前途は2
300万人の台湾の人々だけが決定でき、13億人の中国の人民が決定でき
るものではない。デモは、民主主義を守るため中国と世界に向かって呼びか
けるものだ」と訴えた。


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